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今日中には絶対に終わらないから、今日は半分くらい終わらせようと仕事を初めてはや2時間。
始めたはいいもののやってもやっても仕事が減らず、胃の痛みも隠しきれないくらい強くなっていた。誰も見ていないのをいいことにお腹に手を当てて胃のあたりをさする。
「、っいった」
眠たくなるからあまり薬には頼りたくいなかったが、あまりにも仕事が手がつかなくて、仕方なく常備している胃痛薬を飲む。
今日の目標まではまだあるが、とりあえずこれで頑張れそうだと未だに痛む胃を摩りながら再びパソコンに手を伸ばした。
とその時、今までに感じたことの無い激痛が胃を襲った。
「あっ、っく、はっ、、いっ、た」
やばい、痛すぎる。
あまりの痛みに意識が朦朧としだしていた私に聞こえてきたのは、バンッと乱暴に戸を開く音だった。
「っ、凪ちゃん!」
大きな音と共に扉が開いて、セラ夫が私のところまで駆け寄ってくる。でも私はただ痛みにもがくことしか出来なくて、手が白くなるほど胃を握りしめることしかできなかった。
「凪ちゃん、胃痛いの?薬は?」
「、っく、ひゅ、の、だ」
「そっか。痛いね。ちょっと体の力抜ける?」
ぎゅっと握りしめた手をセラ夫の手が包み込む。
いつもは冷たいその手が、今はとても暖かい。
セラ夫はそのまま反対の手で私のお腹をさすってくれた。
「、っふ、はっ、っい、」
「痛いの痛いの、飛んでいけ」
小さくおまじないの言葉を呟きながら