怪訝な顔をした幼馴染、颯斗は
確かにこう言い放った。
まるで、私を突き放そうとするように
大好きだった幼馴染に伝えられたその言葉に私がどれだけ悲しかったかなんて想像もつかない
私は何をするにも出来なくて、そこに突っ立ったままだった。それに苛ついたかのように颯斗は近くにあった石を蹴っ飛ばしてその場を後にした。
暗い天気と雨が降る前の独特な匂いが
私を包み込む。
それは、まるで今の自分の心境を代わりに表してくれているようだった。
喧嘩をした訳じゃない。本当に、本当に突然言われたのだ。というか、喧嘩をしていればまだ良かっただろう。
自分の何が悪くて嫌われたのか。どういうつもりで言ったのか。考えても出ない答えにただただ困惑しながら、ずーっと考え続けた。
そんな小学六年生の5月だった。
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