好きな人の好きな人の
※百合注意
1回データ消えた、最悪
それで泣いたぞ
第一章 嫉妬に溢れる彼女(1)
私はあの子が好き
この前、その子から相談を受けた
「あのさ…鈴木さんって、川上さんと仲いいよね?」
「えっ」
と聞き返してしまった。
気まずそうに「ご、ごめん」と言ってその子はどっかに行ってしまった。
私は相談を粗末にしてしまった。
せっかくのチャンスだと思った。
翌日、また相談に来た
「昨日はごめんね」
「大丈夫だよ…!」
少し気まずかった
「昨日の続きなんだけど…」
途端にその子の視線が落ち着か無くなった。うつむいてモジモジと顔を赤らめた。
小さい声だが、
私にはしっかりと聞こえたわ。
「かっ彼氏とか…い、いるのかなっ、て…思って‥…」
以外な相談に少しびっくりして、
少しの間沈黙が続いた
「いや、葵は彼氏いないって言ってたよ。…あっ、そう言えば…!?
「な、なに?」
何かを思い出した様子の私に、
恐る恐る尋ねられた。
前に葵から聞いたことを全て伝える。
「前に葵、『好みの女の子は、ひとつ下の娘』って言ってた。他には、女の子と付き合いたいって言ってたわよ」
「ひとつ下……」
「あっ学年じゃなくて、年齢なんじゃないのかな?葵、クールだから『小柄で守ってあげたくなるような感じの女の子』と言ってたから、それって美雪ちゃんの可能性あるんじゃない?」
美雪ちゃんは、可愛いから人気でよく告白されることが多いの。
それがちょっと嫌だった
小学生のころは、私達よく遊んでたわよね
私服学校だったので、よくスカートやワンピースを着ていた。
小学生の頃はよく、桃色の花柄のワンピースを着ていたわよね。
その服が好きなんだったことはまだ覚えているわ。今でも好きなのよね。
私が君のことが好きって気づいたのは
小学6年生のころだった
だけどもう、遅いことに気付いたの
帰りに君の事故を直前にしたからね。
それで君は記憶をなくした
だから、苗字さん付けで呼ばれてるの
胸が痛い、痛いよ…
「有難う、佐藤さん」
何かを決意したとき、嫉妬が溢れ出そうになった。何故かモヤモヤしたんだ
こんな感情、初めてだったからかしら?
でも、もう慣れたわ
「あの、鈴木さん。よかったら…ついてきてくれないかな?」
予想していなかったさらなる「相談」に、「はぇ?」と間の抜けた、声が口から漏れた、
美雪ちゃんは林檎のように顔を真っ赤にしながら、小さな声を絞り出した、
「ひっひとりじゃ不安って言うか…直前で、心が折れそうだから……それに、鈴木さんがいれば、川上さんも、へんに構えないで済むっていうか…」
葵はへんに勘ぐるのではないか?
葵は幼稚園からの幼馴染だから。よくわかるわ。
しかし、美雪ちゃんは真剣らしい。葵の性格からすると、そんな状況に左右されるとは思えないのだが……
結局、不安で溢れる瞳で「お願い…」と懇願されて、私は美雪ちゃんの頼みを引き受けることになった。
そうは言っても、告白する、そのシーンに立ち会うのは、私のほうが気まず過ぎる…!
だから、美雪ちゃんや葵からは見えない物陰でバレないように見ることにした。
3、4限目が終わった。授業の終了のチャイムが鳴った。教師が終わりを告げるより先に学生たちが持ち物を片付け始めた。教師が「じゃあ、今日はここまで」と言い、学生が次々と教室を出ていく。焼きそばパン狙いの奴もいるわね?見慣れてきたわ。
わざと遅く片付けを済ませた。
葵が来た、
「李執?食堂行こうよ」
「待って〜!すぐに終わらせるわ」
※李執=りと
違うクラスだからあまり、話すことが少なくなったが、そんなことはなかった。なんせ、幼馴染なのだから。
「あっ私トイレ行ってくるわね。先に食堂行ってて」
「オッケー」
わざと嘘を付いた、計画のために
だけど、美雪ちゃんは取られたくない
美雪ちゃんをどう思ってるのは
葵だけだから
私もわらないわよ。
食堂に向かった、
「あら、李執。早かったな」
「ええ、良かったわ。あっ後さ、井上美雪って子も来るけど…いいかな?」
「歓迎するよ!」
「わかった、連れて来るから待っててね」
教室に帰る。行き帰りするのは面倒くさい
「す、鈴木さん。できましたか?」
「ええ、出来たわよ。一緒に行きましょう」
「はい!」
お腹が今日は妙に空いている。
早弁したはずなのに…
購買部で買うしかないのかしら。
「二人共、購買部行ってくるわね」
「えっ鈴木さん、焼きそばパンですか?」
早弁してなかったなんて言えないからな…
「お弁当忘れちゃって〜」
少し冷や汗が私の顔をツーッと
流れていく。
「とりま、行ってくるわね!」
美雪ちゃんと葵の沈黙が続く。
美雪が勇気を出して、葵に言った。
「きょ、今日の放課後に校舎裏に来て、くれますか?」
「いいけど、」
葵は鋭いからすぐにわかった。
「ただいま〜」
「おかえりなさい?」
「おっかー」
パンは焼きそばパンが残り1個で買えたのが嬉しかった。でも、すぐにぺろりと食べてしまった。
今日は授業もうない。
美雪ちゃんの告白を見守るだけだ。
コメント
7件
面白かったよ!また楽しみにしてるね!