春の夜風が肌を撫でる。
街灯の明かりがぼんやりと俺たちの影を作っていた。
📢「なあ、もうすぐ卒業だな」
ふと📢が呟く。
いつもと変わらない何気ない声。
でも、俺の心はずっとざわついていた。
🍍「…そうだな」
このままじゃダメだ。
言わなきゃいけない。
言わないと、何も変わらないまま、俺たちは“ただの親友”で終わる。
🍍「俺――お前が好きだ」
足が止まる。
夜の静けさの中、俺の鼓動だけがやけにうるさく響いていた。
勇気を振り絞った一言だった。
何年も押し殺してきた想いを、ついに言葉にした。
📢は一瞬驚いたように目を見開いた。
けれど、すぐに――
📢「は、?なにそれ、冗談かよ、!」
笑った。
📢「お前ほんと、そういう冗談好きだよな、!まじで焦ったわー笑」
軽い調子で肩を叩かれる。
いつものノリだ。
まるで何事もなかったかのように。
でも、俺は知ってる。
お前は、冗談にして流したんじゃない。
俺の言葉を“受け止めなかった”んだ。
🍍「…だよな」
俺も笑う。
このまま本気だって伝えてしまったら、きっと壊れる。
この関係が。
お前が。
だから、俺は何もなかったことにするしかなかった。
夜風が妙に冷たくて、心の奥がズキズキと痛んだ。
🍍視点
あの夜から、俺はアイツを避けるようになった。
廊下ですれ違いそうになると、反射的に目を逸らす。
教室でも、隣の席なのにわざと机の向きを少しズラして、話しかけにくくした。
目が合いそうになると、急いでノートに視線を落とした。
それでも、📢は気づいていないふりをしていた。
…たぶん、してくれてたんだろう。
だけど、俺の心はどんどん擦り切れていった。
(何やってんだよ俺。自分で言って、自分で逃げて…)
バカみたいだった。
でも、アイツと向き合うのが怖かった。
あの笑顔でまた「冗談だと思ってた」とか言われたら、もう二度と顔を上げられない気がした。
昼休み、教室の隅でパンをかじりながら、なんとなく窓の外を見ていた。
隣の席に座るはずのアイツは、今日は友達と別の席にいる。
楽しそうに笑ってて、俺のことなんか忘れたみたいだった。
(…そうだよな。冗談だって流してくれたし。
俺なんかより、もっといいやついっぱいいるしな)
胸が苦しい。
呼吸が浅くなる。
避けてるのは俺なのに、傷ついてるのも俺で。
自業自得なのに、心が擦れて、擦れて、もうぼろぼろだった。
なのに――
???「なあ、ちょっといい?」
ふいに、声をかけられて顔を上げたら、目の前に______がいた。
📢視点
MOB「なあ、最近🍍冷たくね?」
誰かが何気なく言ったその一言に、俺の心臓が跳ねた。
(…やっぱ、俺にだけじゃないのか?)
でも違う。
明らかに“俺にだけ”態度が変わった。
あの日。
🍍が「俺、お前が好き」って言った時、冗談だと思って笑ってしまった。
けど――🍍の表情は、あの時の目は、本気だった。
(まさか、本当に…?)
その答えに気づいた時には、もう🍍は俺を避けるようになっていた。
(俺、なんか…傷つけた?でも、俺も……)
気づいた時にはもう遅かった。
俺は、🍍の本気の告白を見逃した。
いや、見ようとしなかった。
そして今は、目も合わせてくれない。
ずっと我慢してた。
距離をとられても、目を逸らされても。
でも、限界だった。
どうしても、聞きたかった。
📢「…お前、さ。俺のこと、避けてる?」
沈黙。
🍍は口を開かない。
📢「なんか、俺…🍍に何かしたか、?」
🍍の目が揺れる。
言葉に詰まり、唇が震えてる。
📢「俺、あの日――冗談とかじゃなくて、めちゃくちゃ焦ったけど、
でも、ちゃんと…嬉しかった」
心臓が跳ねた。
📢「……俺も、お前のこと、ずっと好きだった」
🍍の目が大きく見開かれた。
今にも泣きそうな顔で、俺を見つめてくる。
「……っ、なんで……」
🍍の声が震えていた。
🍍「なんで、言ってくれなかったんだよ…! 俺、あれからずっと、ずっと後悔してたのに…っ」
肩も小さく震えている。
俺のほうこそ、泣きたかった。
🍍「だって、お前、笑ったじゃん」
声が勝手に擦れてた。
🍍「冗談だって思ったんだろ? だから、もう言えなかった…」
📢「ちげぇよ」
アイツがぐっと俺の手を掴んだ。
📢「びっくりしただけなんだ。…本気だったなんて思わなくて。
でも、そのあとずっと考えて、気づいたら…お前のことばっか考えてて」
🍍の目の奥、涙が滲んでた。
📢「本当に好きだったんだ。ずっと前から。
それに気づくのが、ちょっとだけ遅かっただけなんだよ」
言葉が、胸に沁みた。
俺たちは、ほんの少し、タイミングがずれてただけだった。
📢「……なら、やり直そうぜ」
俺は小さく笑って言った。
📢「言っていいか、?」
🍍は少し戸惑った顔をしながら頷いた。
📢「付き合ってください。」
🍍「…喜んで」
📢「今までの分、絶対に幸せにするからな、?笑」
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テラーでの初作品、どうだったでしょーか、!
今更チャットノベルにした方が絶対良かったと思います、笑
次回短編じゃない、読み切りにする時はチャットノベルで書きますね。
では、おつ羽緒〜!
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