青紫
stxxx
学パロ
儚い系
どぞ
布団の中で目を覚ます。
「 ん ぁ 、 だ る …… 」
寝起きの声がやけに掠れている。
布団の中は冷たいのに、部屋の空気は暑苦しくて気持ち悪い。
半分寝ぼけたまま無造作に布団を蹴飛ばして 体を起こした。
「 … … ふ ぁ 、 ま ぁ い い や 」
スマホの時間をちらっと確認する。
…… ギリギリまで寝てたけど、朝飯を食う時間はまぁ、ある。
だけど、
「 い ら ね 」
朝から何か食べる気にはならない。
食べないのが僕の日常。
適当にパーカーを羽織って、荷物を持つ。
さて、学校行くか。
「 授 業 だ り ぃ 」
—— そうだ、 屋上行こう。
いつも昼休みにこっそり行く、立ち入り禁止だけど、僕のお気に入りの場所。
朝ならさすがに誰もいないはず。
静かで、風が気持ちよくて、落ち着く。
そう思って、屋上へ続く階段を上る。
ガタガタの古い扉を開けると——
「 …… は ? 」
いる。
僕のお気に入りの場所に。
見知らぬヤツが 一人。
風に揺れる 少し長めの髪。
無造作に開いたシャツの袖。
フェンスにもたれかかって、空を眺めている。
「 … だ れ だ よ 」
無意識に声が漏れる。
静かな屋上に自分の声が響いた。
—— そいつは、ゆっくりとこっちを振り向いた。
__続く。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!