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「手伝いって何をすればいいの?」
「何を言いたいのかよく分からない。短く話せ。」
ブレイズの言う通り、私たちは早く逃げないとあのロボットに踏まれてしまう可能性が十分にある。
「君達には戦ってもらいたい。それだけだ。」
「はぁ!?」
私たちは声を揃えて驚いた。人間があんなものと戦えるわけがない。シャドウもロボットになってそれに乗るなど現実離れしな方法でしか勝てる気がしない。
「これを使え、君たちに似たものが使ってたものだ。」
シャドウはどこからともなくコンパクトを取り出し、私たちに投げてきた。
コンパクトの中には宝石のかけらのようなものが入っている。宝石のかけらは不思議な雰囲気がした。どこかで会った気がする…そのような感覚がした。
「これで変身することができる。僕は生憎、返信ができない状態なんだ。」
もはシャドウが言っていることがおかしい。そしてブレイズが私の耳元で囁いた。
「だが…変身とかさっきから言っていることがよくわからない。本当に信用していいのだろうか。」
「確かにそうだけど…。」
これで本当に変身ができてロボットを倒せば一件落着だ。けれど、このシャドウが言っていることが嘘だとしたら…。
「いや、やるしかない。平和を守るためなら。」
「…そうか。こんなマスコットみたいなやつがわざわざ嘘をつくこともないもんな。」
私たちはこの変身が全ての始まりだとも知らず、コンパクトを握る。
「変身っ!」
二人の周りをみるみる光が包み、魔法のステッキや可愛らしいリボンが現れる。
「あいつの弱点は分かりやすく出ている宝石だ。あれを取ればすぐに終わる。」
シャドウが指示を出す。しかしその宝石はガラスのようなものでできているケースに囲まれた上に、ジャンプなどでは到底届かない場所にある。
「シャドウ!あんなところにどうやって行けばいいの?」
私は問いかけた。
「変身したんだからそのステッキを使え。」
「けれどどう使えばいいんだ?」
ブレイズが反論したがシャドウは反応せず、宝石の方を見つめるだけだ。
ロボットの動く音、建物の壊れる音、人々の悲鳴で近くの音も聞こえない。あのロボットさえいなければこんな騒音が起こらなかったのだろう。
「とにかくやるしかないんでしょ!」
私は走り出した。ステッキの使い方はわからないけれど。
ロボットに随分近づいた頃、ステッキが光り始めた。何かエネルギーを出している。
「今なら何か使えるかもしれない!」
後ろからブレイズに声をかけられた。
私も同感だ。今なら何かできる。ロボットを倒せる。
そうして私は念じた。とにかく目の前の出来事が解決しますようにと。願って願って願った。
そうするとステッキが強く光り、私をブルーグリーンの光で包んだ。すると地面から数センチ体が浮いた。
「よし、いける!」
私は浮けた勢いのまま宝石は近付いていった。街が小さく見えた。ここからなら学校も見える。
ステッキの光が強くなる。ロボットの宝石の力も強くなった。
「おりゃあ!」
私は強くステッキを振り、ケースを壊す。
ケースは高い音を鳴らして割れる。そして宝石が出てきた。ロボットは止まった。
私はまた魔法を使い、ブレイズとシャドウのもとに戻った。そして宝石をシャドウに預けた。
「シルバー!大丈夫だったか?」
「うん!大丈夫だった!」
私たちは目を合わせたあと微笑みあった。
「…もうそろそろメディアが湧いてくるだろう。細かい話をするからこっちに来い。」
シャドウは青くて私の身長と同じくらいの高さのブラックホールみたいなものを出す。ここに入れと言っているようだ。
何か不思議なことが始まった…気がする。