「ご、ごめん…待ったよな…?」
そこには息を切らした潮田來がいた。
「え…なんで潮田君が…?」
そう言うと潮田君は顔を赤くしながら
四角い箱を手渡してきた。
「こ、これ!!磯村に渡したくて…//味は美味しいと思う、ぜったい!」
「え…あ…い、いただきます」
食べた瞬間。すぐに分かった
「この味…俺の…? 」
すると更に顔を赤くして
「う、うん。俺、料理とかあんまやらないんだけど磯村のレシピだと美味しくできたから…」
そう言って言葉を終わりを濁す潮田君を見て
俺は普通に胸が高鳴っていた、
いや、てかぶっちゃけ可愛いと思っていた。
クラスの中心で皆と仲の良い彼が
俺の事でこんなに顔を赤くしてる、
この時点でやばい、普通に可愛い。
「あの、潮田君_」
「分かってる、分かってるんだ…」
「…え?」
「磯村がその…好きなタイプとはかけ離れてるってことぐらい。 」
好きなタイプ…?俺そんなの話したっけ
思い返しても、思い当たる節がない。
「え…俺タイプとか言ってたっけ」
「言ってた!!俺聞いたもん、【胸のでかいやつがタイプ】って」
……あぁ、言ってた気がする 松田が。
「俺だって、一応運動部だし、筋肉はあるし…胸筋も鍛えてるし…!」
「それ、俺のタイプじゃなくて松田のタイプだよ。でも…ふふっ」
「な、何笑って…いや、取り敢えず!俺は磯村の事が好きなんだ、だから付き合ってくれない…か 」
俺女の子が好きだったと思うんだけど。
でも、今目の前にいる潮田君はめっちゃ可愛いと思うし…多分、惚れてるんだと思う。
「こちらこそ、よろしく潮田君」
そう答えると潮田君はぱぁぁっていう
効果音がついてそうなぐらいの反応で
明るい顔に変わっていった。
「マジ、か…やった、やった!!嬉しい、よろしくな磯村!!へへ、安心した」
「それにしても、俺に作る為のチョコだったんだね〜ふふ」
「うっ…笑うなよ、恥ずいだろ、普通に」
あぁ、マジで可愛い。ほんとに大好きだ
「今度、うちで料理教えようか?」
「え、マジで?いくいく!なんなら今週末にでも!」
…こうして俺の人権が保たれた
初のバレンタインとなった。
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