イカゲーム2より、
♡ 230.サノス × 124.ナムギュ ♡
気軽に見てくださいね。
イカゲーム古参です(?)。素晴らしい作品に感謝ですわ。
公式作品にほんの少しだけ沿った内容ですので、死ネタがあります。
上記矛盾していてすみません。読んでみてほしいです!
もちろん、フィクションです。ソフト(ギリ18禁なし✗)です。
温暖差すごいかもです。展開は読むまでひみつ((ごめんね))。
サノスとナムギュ以外の人物は文字で表します。
<>は、ピンクマン等です。
< 朝になりました。起床時間です。 >
最近聞き慣れてしまったこの声が、ゲーム参加者がたくさんいるこの広い部屋に響き渡った。朝はいつもどおり、再び眠りにつきたくなるほど、俺にとっては心地よく感じた。起きないといけないことはわかっているよ。
…でも、やっぱり夢に戻りたい。
230 「ナムス。おはよう。」
朝だからか、かすれていて。そんな落ち着いた低音な声が、すぐそばで聞こえた。目が覚めて間もないうちに、人に話しかけられることはめったにないため、びっくりして体が少し飛び跳ねてしまった。そのことは、自分が瞬時に返事したあとに少し恥ずかしいと感じた。
124 「ナムギュです…っ て、兄貴!?」
俺はゆっくり体を起こしながら、反応した。横にはサノスが平穏とした様子で座っていた。
いつからいたのだろうか、慣れない光景に戸惑ってしまった。
230 「驚きすぎだって笑。今日も頑張ろうな、俺のナムス!」
サノスはそう言って無邪気な笑顔をした。…なんだか心が軽くなった気がする。
たった数日だけで、ここまでサノスがかまってくれるほどに仲が深まったみたいで嬉しい。俺はクスリを求めていただけだったんだけど。
124 「ナムギュです。今日も頑張りましょう!兄貴についていきます!」
230 「おう、ナムギュ!」
<ゲームを続けるか中止するか、多数決の投票を行います。順に投票しに来てください。>
さっそく投票が始まった。順に参加者の人々が◎か✕かのボタンを押し、投票していき、自分たちのチームが優勢であれば歓声をあげ、そうでなければ不安な顔で黙り込む。常に、緊張した空気がただよっている。
そんな感じで、俺の番が近くなってきた。….俺はどうだって?もちろん、◎の人間だ。ちゃんとした理由があるわけではない。お金がもらえるし、案外わくわくするし、刺激がほしいのかもしれないな。いや、まぁ、強いて言えば、ナムスがついてきてくれるから。そばにいてくれるから。たとえクスリが目当てだとしても。だからまだ、続けたい。
まだ…?
230 「…っ」
突然、忘れていたはずの、今までのゲームで死んでいく人たちの記憶が脳裏によぎった。
230 「あぁ、クスリをまだ飲んでいなかったな。」
俺はクスリを一粒食べた。
そうして、心を高ぶらせながら投票をしにいった。
<…以上で投票を終わります。結果はご覧の通り、票数が同じで引き分けです。なので、今日はゲームをせずにまた明日投票を行います。>
明日があるっていいな。
124 「ゲームが続けられるといいですね。」
230 「おう、今日はゆっくり出来そうだな!」
<お昼になりました。食事の時間です。一列に並んで食べ物を取りに来てください。>
人々は、次々に列に並び、食べ物を取りに行っては自分の陣地へ戻ってそれぞれがお昼の時間を過ごしている。あー、お腹が空いた。さっそく、取りにいこう。その後に、クスリもまた…。俺はサノスのもとに駆けつけた。といっても、駆けつけなくてもそんな遠距離にいるわけではないが。
124 「兄貴〜!飯、取りに行きましょう!!」
230 「飯だ飯だ〜笑!」
そう言って、テンションアゲアゲなサノスと一緒に列に並ぶが、列があまりにも長いのか俺の前でサノスが一変して不穏な様子でいる。
124 「兄貴、すぐですよ。」
230 「あぁ、そうだな…。」
しばらくして、ピンクの人から食事を渡され、それを受け取り、渡された食事を不満そうな顔をして見ているサノスの背中を、俺は追いかけていった。
124 (今日は何かなぁ)
230 「なぁ、ナムス。」
124「ナムギュです。」
230 「あぁ、ナムギュ。なんでキンパにフォークなんだ?」
124 「知りませんよ。気を遣ってくれてるんじゃないすか?」
確かに。なぜフォークなんだ?と思ったが、深くは考えなかった。
なんだか、少しだけ嫌な予感がした。
230 「なぁ、ミンス〜」
124 (お、なんだ?あいつなんか、よんで。)
自分以外に話しかけるサノスはなんだか違う気がする。いや、俺の気持ちが可笑しいだけかもな。ん?まてよ。
124 (たしか、ミンスは✕に投票して俺達を裏切ったよな…?)
230 「あ?ミンスどこだ??」
やっぱり。クスリのせいなのか、少し記憶が飛んでいるようだ。
サノスは少し悲しそうに、そして、悔しそうに、✕側のチームにいるミンスをみている。
そんなに、ミンスが好きなのか。なんか、嫌だな。
ミンスが裏切ってきたことに怒りを感じた。あいつがサノスを悲しませたことに怒りを感じた。サノスがミンスを気に入っていることにも…。
124 「…」
…気づいてしまった。自分の嫉妬心に。俺、サノスが好きだなんて。あーもう、どうしよう。クスリで俺もおかしくなっているのか?今までこんなことはなかったはず。はぁ。
こんな自分が嫌だよ。求められていないのに。最悪だ。最低だ。この気持ちをどうにか消せないだろうか。どうせ……。そうだ。
124 「あの…兄貴。クスリをもらってもいいすか。」
よっぽど俺の顔が暗かったのか、サノスは眉を少し寄せて心配そうにこう言った。
230 「いいけど、何かあったのか?…つかさっき、クスリあげたばっかだよな。」
サノスは心配しているのか怒っているのかわからない微妙な表情でいる。
なんとなく、まずいと思った。
124 「あっ、いや、そうでした。忘れてました笑。やっぱなんでもないっす笑!」
俺は手慣れた感じで自分の感情をとっさに隠した。
230 「気をしっかり保てよ〜笑!」
ノリの良いサノスはすぐに表情が変わり、少しホッとした様子で食事を再開した。
サノスの手元を見てみると、キンパが残りひとつしかない。ミンスをよんだのって…。
124 「兄貴〜、お腹いっぱいになったので、よかったらどうぞ!」
俺は、2つ残った、いや、わざと残したキンパをサノスに差し出した。
230 「!え、まじ!?ナムス最高〜!!thankyouuuuuu!!」
さっきまでの不満そうな顔が吹っ飛んで思いっきり笑顔になった。サノスが何を考えているかはわからないけど、表情が豊かで安心する。
それと、サノスは大食いなんだなと微笑ましくなった。
124 「あぁ、好きだなぁ(ボソッ」
しまった。無意識に声に出してしまったようだ。
230 「….なんかいったかぁ笑」
124 「なんでもないです。」
バレないように即答した。
一方で、焦りとともに体の体温が上がってきたような気がした。
230 「….ふ笑」
124 「こんなに何もしない日って久しぶりっす。兄貴はどうですか?」
230 「あー少し退屈かもなぁ。ナンパしに行くか笑?」
何だそれ。明らかに俺は脈なしかよ笑。
少しムカついた。
124 「勝手にどうぞ〜笑」
230 「ん、珍しくノリ悪いな、ナムス。じゃあなぁ。」
124 「…はい。」
飽きられたのか、それで兄貴は、ナンパしにいってしまった。
あーあ。
俺はこの気持ちに触れないように必死に別のことを考えようとした。
それにしても、これだけのゆったりとした時間があれば、色々と考えてしまうな…。
不安になってきたな。
俺は昔からそうだ。常に現実から逃避している。だから、夢にいる感覚が好きだ。現実はとても残酷で愚かで生き苦しくてあまり好きじゃない。ほんとうに。
…なんだか、少し苦しいな。ここは居心地が悪い。
あ、そうだ。トイレはマシじゃないか。ここのトイレはきれいだし、行くか。
俺は立ち上がろうとした。あれ、力が…入らない。ますます不安になってきて、手の震えが始まった。
124 (…っまずい。)
モブ 「なぁ、そこの女、大丈夫か?」
横からひょいっと、知らない男が話しかけてきた。どうやら、この俺が女に見えたらしい。慣れているから、そんなに気に留めはしない。だが、流石に病院に行ったほうがいいよと言いたい。だが、そんな度胸はない。俺は一人だと弱い。
自分が一番痛感している。
124 「男です。大丈夫なので心配なく。」
モブ 「そうか。見間違えてゴメンな?髪がサラサラだし、雰囲気ばっちしだから、ガタイがいいだけのナイスな女かと思ったわ〜笑笑」
あー最悪。セクハラじゃん。きも。さっさとここから去ろう。
124 「…じゃあ、また。」
モブ 「なぁ、僕たちと遊ばね?楽しませてあげる〜♡」
124 (ここでどーやって遊ぶんだよ笑。気味悪いな。お断りだね。)
俺はそう思いながら振り向かずにトイレへ向かおうとした。
モブ 「っ、てめぇおい、聞いてんのか!」
男は、先ほどの馬鹿みたいに明るい雰囲気とはちがう声でそう怒鳴り、俺の片腕の手首を強く掴んだ。あぁ、痛い。
124 「な、に!」
次第に男の握力が強まるのを感じ、ある記憶が脳を覆った。思い出したくないあの記憶。
愛のない優しさ。とてつもなく重い期待。殺意のある叫び。見えるわけがない未来。薄暗い部屋。ずっと続く痛み。助けが来ない長い時間。
痛い痛い痛い痛い痛い。苦しくてしかたがない。あぁ、助けて。
どこかで聞こえていたコトバ。感じていたはずの感情。すべてのカタチが重力とともに溶けていく。何もかもがわからない。
124 「ドサッ…ふ、うう”ぅ”、あぁ”!」
気づいたら俺は、床に倒れていた。すでに手遅れで、息苦しさと、何処からかはわからない痛みしか感じられなかった。
周りの人 「ざわっ」「どうしたんだ!?」「やばい〜」
(モブはそそくさに退場した。)
そんな声すら聞こえないほどに耳鳴りも聞こえ始めた。
あー、niceな人どっかいねぇかな。
そういや、ナムス今日調子悪そうだったな。ついてくるかと思ったらついてこないし〜。
飯食ってたとき、好きだなぁって聞こえたから、てっきり俺のこと好きなんじゃないかと思ったんだが笑。 あーあ、残念。
230 (モヤ…。)
230 「?なんだ」
あ、なかなかキュートなコ、みっけ〜♡!
230 「へい、セニョリータ!いま暇〜?笑」
モブ女 「なになに〜ナンパぁ?」
うーん、思ってたのと違うけど、いい感じじゃん。
ナムスより、いいとは思えないけど。
230 (…ん?)
230 「?」
モブ女 「オニーサンかっこいい〜♡側近は、どったのぉ?」
は?側近?何いってんだこいつ。ナムスのことか?ひでーな。
…てかナムス、今何してんだろう。そういや、朝のナムスは可愛かったな。起きようとしてるけど眠気に負けそうになっているのもおもしろかったわ。…待てよ。なんでこんなに。….いつからだ?
モブ女 「なにニヤニヤしてるの〜かあいいねぇ〜」
ハッとして気付いた。心があったかくなっていく。いや、やっと気づいたんだ、ナムギュがとても愛おしく思えることを。久しぶりだなこの感覚。初恋以来だ笑。
230 「…あ、あぁ、ナムギュなら休んでるぜ。みてくるわ。」
モブ女 「え〜つまんない。いってらっしゃーい。」
俺は急いで、ナムギュの元に行こうとしたその時だった。向こうで、次々と人が集まってざわついているのが見えた。
230 「…なんだ?」
あそこは…ナ、ナムギュか!?
脳より先に体が動き、人が集まっているその場所へ向かい、俺は無我夢中で、集まる人々の中をかき分けてナムギュの元へ進んだ。
そこには、冷たい床にうずくまって苦しそうに悶えているナムギュがいた。
230 「ナムギュ!!」
124 「うっ…ふぅ”、た…すっ、うぅ”…けて」
俺は、震えていて苦しそうに床にうずまくナムギュを抱き上げ、トイレへ急いだ。
230 「大丈夫、大丈夫だからな!」
誰もいないトイレに着くと、個室のドアを開け、方足でなんとか便座のフタをおろし、そこに苦しそうなナムギュを座らせた。
230 (なんとか落ち着かせる方法は…!)
急いで考えた末、クスリでなんとかできるのかもしれないという、我ながら馬鹿な考えにたどり着いた。悪化したら嫌だから、一粒を半分にしようとした。
230 (こんな小さいの半分にするのめんどくせぇ!!あー、もう!)
あ!そうだ。これしかない。許してくれナムギュ。
俺はクスリを一粒手に取り、
230 「ナムギュ、ちょっと失礼。」
そう言いながら、そのクスリを自分の舌に乗せた。そして、ナムギュの空いたままの口を少し指で開けて、自分の舌を入れた。
124 「ぇ、あ!?」
これでクスリはある程度中和するだろう。大丈夫なのだろうか。
…と思う前に、俺は別の思考が先走った。
チューは、初めてなのだろうか。気持ちよくなってくれているのだろうか。好きな人とのキスはいいなぁ。
そんなことばかり思ってしまった。
同時に、自分がナムギュの好きな人じゃなかったら、傷つけてしまうかもしれないと、心苦しく思った。
124 「ぅん…チュ..ふっ…んあっ」
230 「ん…チュ…ぁ..んふ」
クスリ混じりでだが、好きな人とのキスは本当に気持ちがいい。
しばらくして、ナムギュは次第に落ち着いてきた。俺は、その様子に気づき、最後にひと口づけして、キスをやめた。
124 「 … /// 」
230 「 …((♡)) 」
ナムギュの白い肌が、耳から次第にほんのり赤く染まっていった。最高に可愛らしい。
230 「落ち着いたか、ナムギュ?」
124 「…ぐすっ….ふぅ(泣)」
230 「ど、どうした!?まだ辛いか!それとも、嫌だっt…」
言い終わらないうちに、ナムギュは泣きながら立ち上がり、俺の腕の下に両腕を入れ、俺の背中に手を回し、俺はナムギュに抱きしめられていた。
混乱したが、俺もゆっくりナムギュを包み込むように抱きしめた。
230 「大丈夫だからな。」
124 「ぐす…ズビツ…..うん。」
そしてナムギュは、まだ顔を伏せながら、
124 「…ん、へへ。すっごくあったかい。」
あまりに言動が可愛すぎて、正気を失いそうだ。
…ナムギュの顔がみたいな。
俺はナムギュの頬に手をかけ顔を覗き込んだ。
そこにはほんのり赤い鼻と頬、涙すらきれいにこぼれ落ちていて、だけど、顔がぐしゃぐしゃで愛らしい。
230 「世界一愛おしいよ。ナムス。」
ナムギュは、”恥ずかしくてとっても嬉しいのに、名前が間違っている。”っていう複雑な表情でいる。普段は、どこか取り繕っているような感じがしたが、今のナムギュの表情は非常にわかりやすい笑。
124 「…ナムギュです。」
230 「うん、ナムギュ。」
…….え、まさかそれだけか?俺の告白に気づいてなかったりするか??
124 「…ぁ..せ…に…す」
なんて??????
230 「…なぁ、今なんて言った?」
124 「え。」
124 「えっと…。」
230 「なぁに?」
124 「し、幸せにします!…(ボソ」
あ〜〜〜〜〜〜〜〜かわいい〜〜〜〜very nice~~~~~~~~~~~
230 「これからもよろしくな、my honey~♡」
124 「はい。兄貴///」
230 「名前で呼んでくれると嬉しいなぁ」
124 「へっ…さ…サノス!」
230 「うん♡ 俺のナムギュ」
兄貴ってよばれることが多かったから俺の名前を、覚えてないかと思ったが、覚えてくれていてとてつもなく嬉しい。
124 「サノス、助けてくれてありがとう。」
俺はグシャグシャになった顔を洗い、タオルで拭き、そう言った。
まだ体が熱く、恥ずかしくて顔を見て言えていない。
230 「ナムギュが無事で良かったよ。付き合うことになってI’m so very happy~!」
鏡越しにサノスは俺と目線を合わせてそう言った。
夢みたい。いや、夢であってほしくない。こんなに心があたたかく埋まっていくのは久しぶりだ。このぬくもりが、続くといいな。
124 「…ん、へへ」
無意識に微笑んでしまった。まぁ、仕方ないんじゃないか?こんなに幸せを感じているから。そう考えていると、サノスが近くにより、俺の腰に手を添えながら、俺の頬に軽くキスして、俺の肩に頭をおいた。
230 「んふ」
優しそうな顔で微笑んだ。
もう、心臓が持たないかも。こんなん、テンション上がっちゃう。
<就寝時間が近づいてきました。就寝準備をしてください。>
サノスとはあの後、あまり人が来ないトイレでお互いのことをたくさん話した。
何が好きとか、過去に何があったのかとか、これから何したいか、とか。
サノスと過ごしているといつの間にか、こんな時間になってしまった。
そろそろ、トイレには人が来るだろう。そう思った直後に、ミンスが入ってきた。怯えている顔で。あー、そうだ。こいつは✕側に行ったんだ笑。
すると、そばで少し黙り込んでいたサノスが、ミンスの方へ向かった。
もちろん、ついていった。サノスの気を察したのか、ミンスはさらに不安そうな顔で急いでトイレに入ろうとした。その時、サノスはミンスが閉めようとしたドアを開け、ミンスを問い詰めた。
230 「なぁ、ミンス〜〜〜」
あ、これは。クスリ、回りきってきているな。そういや、俺もやばいかも。今日は今までよりクスリを食べた気がする。一粒多いだけだけど、これはまずい。
_プッツン。
230 「なぁんで、ミンスは、◎じゃないんだぁ〜?」
ミンス「え、えっと….」
230 「◎に来れば、守るって言ったよな?そんなに俺らを信用できない?」
ミンス 「…」
124 「女友達のためだろうな〜。そうでしょ?ミンス。」
ミンス「….」
230 「悲しーわ、ナムスと約束したんだろ?それをやぶるなんてな〜((圧」
ミョンギ「おい、何してんだ。怯えてんだろ。」
サノスの後ろからミョンギはそう怒鳴った。雑魚を見るような目で。
230 「あ”?」
サノスは振り返って、ミョンギにそう言った。
隣の個室の上から見下していたナムギュは、個室から出てサノスの次にこう言った。
124 「秘技ミョンギ〜何様のつもりだぁ〜??」
ミョンギ「…」
ミョンギは、鋭くナムギュをにらんだ。
230「仮想通貨の件、わかってんだろうな?」
サノスの脅し文句を無視して、
ミョンギ「そいつを、お前らの◎チームに無理やり入れようとしてる?」
230 「は?だめなのか?友だちを誘って。」
ミョンギは、はぁ。とため息をつき、トイレ中に響き渡る声量で、
ミョンギ「おーい!✕のみんなーー!こいつが俺らの✕の人を脅して◎側にいかせようとしてるぞ!!!!」
124「…はぁ」
次に対抗して、
230 「お〜い!バツのみんなぁ〜!こいつ、✕の人が◎側に来るのを邪魔してるぜ!!」
周りの人◎✕「あ?」「なんだと!」「おかしいぞ!」
周りの人はざわつき始め、✕の人も◎の人もサノスとミョンギの対立を境目に、二人の後ろにいる感じで各々のチームで人が集まった。
ミンスはそれに紛れてトイレから出ていった。
230 「ミ、ミンス…。」
ミョンギ「構うな。」
230 「… 」
124「そういや〜、兄貴。覚えてますか?あの女」
ミョンギ「…」
124 「あの女ですよ。こいつと話してた〜」
230 「あぁ、いたな。」
124 「ミョンギ、あの女は誰なんだ?歩き方が変だったぞ、それにお腹もなんか…」
ミョンギ「彼女にふれんじゃねぇ!クソが!」
124 「っ….」
230 「とてもcuteな顔してたなぁ〜、she’s very nice girl!」
サノスがニヤニヤしながらそう言った。ミョンギは、その発言を耐えて聞くわけにはいかず、怒りのあまりサノスを殴った。
それをみたナムギュが、ミョンギを軽く蹴り、サノスはもちろん殴り返した。
そこから、お互いのチームの男たちが興奮した様子だったため、自分のチームの人と相手のチームの人が喧嘩しているのを見て、この男たちもまた暴力で解決しようとし、トイレでの乱闘が始まった。
はじめは殴り合いや蹴飛ばし合いが多かった。それでも十分に相手を傷つけることができただろう。だが、それだけではなかった。
ミョンギとサノスの喧嘩は特に激しかった。しばらくしてサノスは、ミョンギの首を絞めて息の根を止められるほどの有利な立場になった。
ミョンギ「っか…は!」
ミョンギは次第に顔が赤くなり、息も苦しくなり始めていた。必死に抵抗するがサノスは、ミョンギの首から手を離さない。
するとミョンギは、自分のポケットにあったフォークに気づいた瞬間、ためらいもなくフォークをサノスの顎下(喉あたり)に勢いよく刺した。
230 「!!!!っあぁ””」
サノスはミョンギの首から手をはなし、必死に自分の体から出る血を止めようと首を押さえた。だが、おさえようとしても、血が大量に飛び出し、とても大きな痛みと苦しさがサノスを襲った。”あぁ、死ぬんだ”そう悟った。
230 「がっはぁ”…あ”」
自分のしたことに気づいたミョンギは、頭が真っ白になり、サノスを置いて、個室へ逃げ込んだ。どうしようもなく怖かったのだ。自分がしてしまったこと。その罪悪感とともに死への恐怖がミョンギを包んだ。溢れてくる涙を止めようとしても無駄だった。
230 「ウ”ッごっ..ゴフッ..ごめ…んな、..ぅ゙”… ナム…….ギュ」
床に倒れ、血を流すサノスはそう小さく嘆き、救いのない涙を流して、ナムギュを置いてく自分への怒りと虚しさに溺れていった。それでも、あのときのぬくもりは心に残ったままで。
124 「いった!なに…。」
気づくと、トイレの中がひどいことになっていた。◎の人々と✕の人々が激しい喧嘩を繰り広げていた。何がどうなっているのかがわからない。俺はすごく混乱していた。
モブ 「おい!何ボーッとしてんだ?あんたの立場わかってんのか?あ?」
突然、見覚えのない人がそう言いながら俺の肩を強くつついた。その後、大いに殴られた。俺は混乱しながらも、喧嘩に入った。必死に自分のために相手に暴力を振るう。あまりに突然の殺風な光景に怒りを感じ、しばらく自分の感情に任せた。
あと少し、あと少しで。相手が徐々に弱っていった。
一方で俺の方も精神的にも身体的にも弱くなっていた。
124 「っち、クスリが切れそうだ。」
相手に最後の殴りを入れようとしたその時だった。また別の✕の人が俺を強く押し出した。あまりの力強さに足を崩し床に転んだ。その隙を狙われ、立ち上がる間もなく俺は強く蹴られ、さらにそこからどんどん踏まれ蹴られた。今はまだ、ギリギリ薬のお陰であのトラウマを忘れることができている。強く慣れている気がする。だが、あと少しで。まずい。
俺は蹴られながらも、必死にどうにか立ち上がろうとした。その時だった。
立ち上がろうとして、視界に入ったのは、床に流れる血、カラフルな爪の男の手、緑のジャージ…そこには大量に血を流すサノスがいた。一気に目が覚めた。
124(なに…どういうこと…)
サノスからは生の気も色もない。涙が流れた跡がある目でただこっちをじっと見ている。その瞳に光はなかった。俺は恐ろしくなって、これは夢なんだろうと現実を拒否した。しかし、俺の指先が触れた血はつめたく、ツーンとした血の匂いも現実だとひどく肯定した。
次に俺が思うことは一つしかなかった。「クスリ」でどうにかすること。馬鹿だって、情けないことはわかってる… わかってるんだ!!!あぁ、
124 「っ…..うぅ”」
気持ちが悪い。
怒りなのか、悲しみなのか、ぐちゃぐちゃで正体が分からない感情が込み上がってきて、情けない息と涙が溢れ出してきた。
そして俺は、サノスの首のクスリが入っているネックレスを見つけた。すぐにそのネックレスを外し、そのネックレスからクスリを、一粒素早く取り出し、口に放り投げ、ネックレスをポケットにしまった。
クスリの効きが早いのか、安定はしないが気持ちが高まってくる。おかしくなりそうだ。
蹴られ続けて、嫌なことが多すぎて、報われなさすぎて、もう限界だ。
124 (ふざけんな。)
ナムギュはその瞬間、サノスの顎下に刺さっていたギラリと光るフォークを見つけた。
ナムギュは余裕なくそのフォークを取り、蹴ってくる人に標的を定めてフォークを刺しては、抜き、また刺すことを繰り返した。感情のままに。
<みなさん、おやめください。トイレから出てください。>
しばらくして、銃を持っているピンクガードたちがトイレのドアを開けて大声でそう言った。それでも、男たちの喧嘩は止まらない。するとピンクガードは、銃を上に向け1、2回撃った。それで、男の人達の喧嘩が止まり、トイレの中が静まり返った。
<今すぐ、ここから出てください。>
それに従うように、トイレの中にいた皆は、ピンクガードに監視されながら、ぞろぞろと退室していった。当然、息を引き取った人たちを残して。
部屋では、豚の大きな貯金箱にお金が貯まる様子を各々のチームの人は、理解が追いつかずに唖然と見ていた。
124 (あぁ、クソ)
ナムギュは皆より、急いでトイレから出て、部屋にいる自分の◎チームのもとへ駆け寄った。そして、荒く、落ち着きのない声と様子で、
124 「なぁ、聞いてくれ!!✕の人が喧嘩をふっかけてきて、大騒ぎだったんだ!喧嘩だけじゃない、俺の大切な人も殺されたんだ!」
涙を必死にこらえてそう伝えた。それを聞いた◎の人はざわつき、✕の人までもが混乱した。次々とトイレから部屋に戻ってくる人たちも、何があったのかを説明し、◎と✕の対立が一層深まった。幸い、この場ではピンクガードがしっかりと監視している。不穏な空気が深くなるだけで、まだ争いは起こらなかった。
ナムギュは無意識にサノスのベッドへ行き、しばらく、先ほどまでの激しい光景を忘れ、ただ、虚無感に浸っていた。
周りの◎チームの人は、殺すのもアリなら、✕の人をあーしようか、こうしようかと大事なことを話している。そんな話さえ、ナムギュの中には入っていかなかった。
サノスが死んだ。この事実が明確な現実は、大嫌いだ。理解ができない。なんで、俺から奪うの。なんで、報われないの。あぁ、なんでサノスは…、なんでサノスなんかを….。
124 「…クソ野郎、俺をおいていくなよ…。」
俺からやっと出た声は小さく震えていて情けない声だった。もう、クスリの効果が切れたようだ。効果切れが今までより早く感じた。頭の中も心の中もぐちゃぐちゃだ。負の感情が次々と襲ってくる。サノスへの怒りなのか、自分への怒りなのか、他の人に対しての怒りなのか。さらに、悔しさと悲しさ。現実への恨み。
すごく逃げたい。なんで俺は生きてんだろ。俺はなんか役立ってんのか?求められ、必要とされてんのか?
…もうずっと、そんなものはないか。
ナムギュは、サノスへの想いを閉じ込めるように、
124 「あーあ、…」
そう言って、クスリをまた一粒。かすかに震えた手と息づかいで口の中に入れた。
124 「…うるさくて嫌いだったんだよ、アイツ。」
自信も根拠もない独り言だった。ナムギュは、涙をこらえ、クスリの効果を待った。
124 「…んふふふん」
<就寝時間です。また明日会いましょう。おやすみなさい。>
しーんと静まっている暗闇の中。かすかな殺意が潜んでいる。この殺意と緊張感は、◎チームからくるものだった。◎チームの人は過激な人たちばかりだったのか、ゲームを続けるためでなく賞金のために✕チームの人達を殺すことを選択した。当然、✕チームは寝ているときに襲われることを知らない。一部の賢い人達を除いては。
就寝時間になりしばらくして、◎チームは殺人計画を決行し始めた。そろりそろりと、忍び足で✕チームのベッドへ向かう。そこにはもちろん、ナムギュがいた。クスリの効果が効いているようだ。先ほどまでの、ナムギュの雰囲気はなく、壊れたようにただ今を生きていた。
◎チームは✕チームの陣地に近づいた瞬間、ベッドで眠る人たちを、フォークを武器に次々と殺し始めた。一瞬にして地獄が訪れた。無防備な人が殺されるのは当然。力を持つ人が抵抗し、殺す側だった人が殺されることも。殺し殺される状況の中でも、賢い人達は隠れて身を守る。
124 「あ、…はぁ、はぁ….ふふ」
ナムギュは自分のチームの人達と同じように、無差別にフォークで目の前の人たちを刺しては、殺していった。クスリでハイになって興奮しているようだ。その感情のみをもち、なにかに憑依されたように、それ以外の感情、良心も何もなく、血を浴び続けた。
ナムギュのように罪を犯した人はこの場にたくさんいた。ナムギュより、ひどい人も。
セミ 「…っ!!」
不幸なことに、ミンスの友達であるセミがナムギュの次の標的になった。誰の血なのかもうわからない。そんな血がついたフォークを持って、狂った笑みを浮かべながら、ナムギュはセミにゆっくりと近づく。そして、逃げ場のない行き止まりに追い込んだ。セミは、大きな恐怖を感じつつも、どうにか逃れようとした。
124 「…んふふふ」
セミ 「っあんた、相当病んでるね。」
セミは鋭い目つきでそう言って、一歩後ろに下がった。ナムギュが、セミに近づこうとしたその時、頭上から昼に出たジュースの瓶が落ちてきた。ナムギュを誰かが狙っていたのだろう。だが、ナムギュには当たらず、床に瓶が落ちてガラスの破片が飛び散った。ナムギュが唖然として上を見上げている。その隙に、セミはガラスの大きな破片を手に取り、ナムギュを殺そうとした。でも、その気を察し、セミがナムギュに近づいた瞬間、フォークを強く握った。
124 「は、はぁ、くそっ!」
気づいたときには、セミが俺の前で怯えていた。そして、悪魔を見るような目をしていた。わかるのは、上から何故か瓶が落ちてきたこと。血だらけの惨劇中だったこと。すでに何人も殺めてしまったこと。とにかく落ち着かない。胸さわぎがする。
俺は、誰が瓶を落としたのか気になって頭上を見上げた。すぐに逃げたのか、誰もいなかった。その時、セミから殺意を感じた。俺はフォークを握る手に力が入ったが、セミを蹴った。セミは転んだ。
彼女が起き上がろうとしたとき、自己防衛が働き、すぐに抑えた。そして俺は、セミの片手にガラスがあること、セミに大きな殺意があることに恐怖を感じ、フォークをすぐにセミに刺してしまった。
今日は何回人を刺したのか。今日は何人の人を刺してしまったのか。自分の人を刺す手つきに慣れた感じがあった。もう、嫌だ。何もかも嫌だ。お前らなんか嫌い。こんな自分も嫌い。
124 「ふっぅう”….ぁ”」
ナムギュは、今まで溜めに溜まっていたすべてのストレスをセミにぶつけた。セミはどうすることもできなかった。セミが最後に目にしたのは、大嫌いな男ナムギュが、先ほどの狂気的な雰囲気ではなく辛そうに、まるでナムギュ自信が死ぬかのような表情で、自分を刺している姿だった。
セミ 「なん…..で、あ…..んたが苦し……そうな…んだよ」
セミは、その一言を最後に振り絞って言い放ち、息を引き取ってぐったりとした。ナムギュは、その言葉を聞いて、手を止めた。そして、自分のしたことに後悔し、何もかも嫌になり、惨劇の場からすぐに離れた。サノスのベッドへ向かった。
途絶えることを知らない涙が次々と溢れてきた。反省と恨み、悲しみ、後悔。そんな気持ちばかり。真っ暗な世界。自分だけが一人。どうにもならない状況は本当にどうにもならなくて。辛い、苦しい。みんな消えろ、いや俺が消えたい。昔から消えることのなかった鬱屈とした感情が自分の中から、どんどん俺のすべてを包んでくる。
震えが止まらない。息も苦しい。ベッドで必死にもがいていた。
ふと、自分の首にかけてあった、サノスのネックレスが目に入った。俺はまた、現実から逃げるようにクスリを一粒取り出して飲んだ。だけど、満足できなかった。次々とクスリを取り出しては口に入れていった。気づいたら十字架のネックレスの中身は空になっていた。
124 「へへ、今日はいままでよりいっぱい食べたぁ?」
クスリから得られる快感は普段の倍で、鬱屈した感情を紛らわすことができた。頭がくらくらし、視界も体感もまどろみの中にいるような感じがした。
124 「すぅっ…あにきのにおいだぁ」
ナムギュはそんな感じで、ヘラっとした顔で、サノスのベッドで気が抜けてぐったりとしている。普通の薬でもオーバードーズは危険であった。ところが、ナムギュが食べているのは違法なもので、快楽を得られるが悪害が多く危険度が高い。オーバードーズして命が保たれるものではなかった。ナムギュはそんなことは知っていた。もうどうでもよくなってしまったのだろうか。
そんなナムギュのもとに、一人の男が静かにやってきた。
ミンス 「….」
ナムギュは、ミンスの気配に気づかなかった。ナムギュはぐったりとしている。もう、隙だらけだった。すると、ミンスは抵抗する力もないナムギュを抑えた。
124 「んぅ?」
ミンスは、抵抗しないナムギュに少し驚きがあったが、その驚きよりも、セミを殺された恨みと憎しみ、殺意が勝った。ミンスは開けたナムギュの手首に手をかけ、首を絞めた。
124 「…ん、ぅは!…だ、…れっ」
ミンス 「僕だよ僕!!!!….ズビッお前だけはっ!…グスッ…お前だけは!!!」
ミンスは泣きながら、自分の感情に素直になって首を絞めながら答えようとした。
124 「.ンクツ..ご、ごめ..カハッ..な..さ…ご…め」
ミンスはさらに怒りが込み上げた。なんで、なんでお前がつらそうなんだよ。と。
ミンスの首を絞める力は強まり、ナムギュの死を確定した。
ミンス 「許さない!!!」
その瞬間、ナムギュは痛みと快感の間に挟まれあたまがチカチカした。
そして、息が途絶えた。
ミンス「….グスっ….うわあぁぁ」
ミンスはすべての感情を吐き出した。
この場の闇は晴れる気がなく、深く、深く、色が濃くなっていった。
???「……おま…なぁ、….おきろー」
頭が痛い。もう少し寝させてくれよ。起こすなよ。あーもう、誰なんだ。
俺はゆっくりと重いまぶたをあけた。
???「あ、起きたね。good morning~!」
知らないチャラチャラした奴が俺の前で、子供みたいな笑顔でそう言った。
ナムギュ 「…近い。」
??? 「あ、sorry、sorry!」
???「つか、閉店時間のはずだけどお仕事大丈夫か?ナムギュ。」
こいつ、よくみたらなかなか、かっこいいな。チャラチャラしているタイプに黒髪はなかなかめずらしい…。
…ん、?なんで名前知ってんだ?
ナムギュ 「名前…」
するとその人は、俺を指さして、
??? 「みてみ〜!てか、お前、ここの支配人だろ笑笑」
自分の服を見ると、名札がついていた。….てか、仕事中に寝ちゃったのか!?今何時だ…やっべ、1時間オーバーしてる!!!!俺は焦りながら、閉店の呼びかけを行った。さっきの人も、手伝ってくれていて、そのおかげで閉店の準備も無事に終えた。
ナムギュ 「今まで出会ったチャラチャラしている人の中で、一番いい人だな。」
つい、声に出した。…まぁ、事実だし、いいでしょ。
??? 「!!え、そうかな〜?よかったよかった!」
その人の、心から嬉しそうな反応を見て、俺は、なんでもなかったはずなのに、なんだか気恥ずかしくなった。
ナムギュ 「ま、そうですね(?)あと、手伝ってくれてありがとうございます。」
??? 「気にすんな!俺さ、辛いことがあって、今日初めてこのクラブに来たんだけど、雰囲気いいし、閉店最後まで楽しかった。こちらこそ、ありがとう…です!」
なんでもない褒め言葉がすごく響いた。こんないい人が俺のクラブに来てくれたことを、嬉しく感じた。
ナムギュ 「良かったです!それじゃ、また会いましょう。」
??? 「あ、そう、そうですね!」
彼は少し寂しそうに見えた。俺の勘違いなのだろうか…?
俺は店の出口までその人を送り出した。
もう出口についたとき、
??? 「あの、また来るから忘れないでくれ。これからお世話になる!」
その人はそう言って、手をこちらに振って大きな声でばいばいしてきた。俺も、とっさに手を振り返した。
ナムギュ (….てか、名前なんだよ笑笑)
そう思って、彼の後ろ姿を見ていたら、彼は何かを思い出したように、ピタッと止まり、こちらを振り返った。
ナムギュ(な、なんだ?)
そして、ドデカイ声で遠くから、
??? 「ナムギュ〜〜〜〜〜!!!俺の名前はぁぁぁ!サノス〜〜〜!!」
ナムギュ「ふっ…ふぁはははっ!」
あまりに大胆な行動に驚きよりも、面白さが大きかったため、ツボに入ってしまった。
彼は…サノスは、愛くるしい大型犬に似ていておもしろい。
サノス 「っ!笑ってくれてありがとなぁぁ!!ばいっ..フ…フフ..ばいばいっ!!」
サノスはつられて笑いながらそう言った。
ナムギュ 「フハッ…….待ってまぁぁぁす!!」
俺も、近所迷惑であろう声量で言い返した。周りを見ると、偶然通りかかった、どこかクールだけど柔らかな雰囲気の女性が、驚きを見せていた。そして、彼女も少し震えていて笑っていた。恥ずかしさのあまり、顔が熱くなり、その顔を手で覆った。
サノスは満足そうに、帰っていった。俺は彼の姿が見えなくなるまで店の出入り口で見守ていた。
ナムギュ 「さーてと、さっさと戸締まりして俺も帰るかぁ」
それにしても、今日は久しぶりに素で笑ったなー。サノスおもしれえ〜笑
これからも来てくれるって言うし、あの様子だと明日も会えるか。うれしい。
これからが楽しみだ。
深夜の静かな風が俺達を明日へと運んだ。
これが、夢じゃないなんてね。
end.
〜あとがき〜
ここまで、読んでくれてありがとうございます。
どうでしたか?二次創作作品としては、長かったですよね。お疲れ様です!書いていて、楽しかったし、辛くもありました。メリーバッドエンドです。
不快になってしまったならごめんなさい。基本箱推しの私でも推しの死は嫌なものです。
なら、書くなよって話ですが、どうしても自分が思ったこと、想像したことを表現したくなってしまって。(推しに死ねとは存じておりません。生きてほしいです。)
どうか、ご理解いただけると、幸いです。
この作品には当然、私の個人的な価値観も反映されています。
サノスは、自分にも他人にも素直な性格で、現実での失敗によって、元の性格は変わらずに、快楽に手が染まり行動的部分が変わった、自意識過剰な部分が大きくなった、という感じにしています。ナムギュは、小さい頃から辛いことが多く、ネガティブですが意思が強く、ポーカーフェイスな部分がある性格で、辛いことが起きても平気に見える、という感じにしています。あとのこだわりは、無意識なので、考察してみてくださいね。
それにしても、イカゲーム1も2も、素晴らしい作品でしたね。スタジオも壮大でワクワクさせてくれました。見ていない人は、ぜひ見てみてください〜!
私はもう既に、イカゲーム3が待ち遠しいです…。
♡♡♡ Thank you for reading ! 감사합니다! ♡♡♡
高評価&私の気分により、
連載編のサノス×ナムギュの二次創作書くかもしれませんわ〜!
(もちろん、まだその予定はない…。)
べゆ
コメント
2件
絵も小説も大好きです❤️これは私が古参って事ですよね?めちゃうれしいです💖全私が楽しみにしているのでよければ他の作品も作ってください😭