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司「おぉ! ここが横浜の遊園地か!!」
司は辺りを見渡していた。何処も彼処も笑顔で溢れている光景。
司「聞いていた通り、素晴らしい所だなぁ!これならば類達もやはり誘えれば良かったのだが…」
渋い表情でそう零した司は、前日の事を思い出した。
司「おーい!!全員集合だっ!!!」
類「おや、我らが座長がお呼びのようだ」
えむ「司くん?どうしたの〜?」
寧々「うるさ…何?」
司はワンダーランズ×ショウタイムのメンバーである三人に声を掛けた。類はいつもの様に返事をし、えむは何かあったのだろうかと考えながら返し、寧々はうるさいと思っていた。
司「急で悪いのだが、明日横浜まで行ける者はいるか?」
寧々「嫌…急過ぎるでしょ…ごめん 、私は無理」
えむ「うぅ…ごめんね司くん…あたしも明日は家族みんなで旅行なんだ〜…」
類「すまない、司くん…僕も丁度明日は他の用事があって外せないんだ…」
司「嫌、全然大丈夫だぞ!それに急で悪かったな…」
申し訳ない、と肩を落とす司を見、類は「妹くん…そうだねぇ、司くんも家族旅行として行くのはどうかな?」と提案した。
司「!!なるほど…良いな!感謝する、類!!」
類「嗚呼。 土産話を期待してるよ」
寧々「はあ…ま、どうせ横浜に行くなら今話題の『あの遊園地』に行ったら?」
えむ「あー!!それあたし知ってるーッ!フェニックスワンダーランドと同じくらい大きい遊園地なんだよねっ!」
司「そんな所があるのか?!是非行ってみたいものだな…」
寧々「だから…!!明日横浜に行くんでしょ?ならついで行けばって言ってるの…!」
司「な、なるほど…!!ナイスアイデアだ、寧々!」
寧々「はあ…」
司と寧々の絡みを見ていた類とえむは、「僕も行きたかったなぁ…」、「うう…あたしも1回行ってみたいよぉ〜…!!」と残念そうに述べていた。寧々「それで…、まぁ、横浜の技術は凄いってよく聞くし、その遊園地でもショーをやってるみたい。だからその感想聞かせてよ」
司「そうなのか…!!色々と教えてくれてありがとうな、寧々!」
寧々「…別に、良いけど。 私も興味あったし…」寧々は外方を向きながら言った。
司「よし!!いきなりで済まなかったな!さあ、今日も練習を始めるぞ!」
えむ「頑張るぞーっ!!おーっっ!!!」
寧々「お、おーっ…」
類「ふふ、お〜っ!」
司「さて…と、寧々が言っていたショーの場所は…」
遊園地の地図を見ながら歩いていた司は「……ゎわっ!!?」人とぶつかってしまった。
司「っどわぁっ…!?!す、すまない、大丈夫か…?」
?「は、はい…こちらこそ済みません…」
と答えたものの、勢いよくぶつかった為か、中々立てずにいる。
司「嫌、今のはオレの完全なる不注意だった。済まない、立てるか?」
司は手を伸ばし、「オレの腕に掴まってくれ」と言った。
?「あ、ありがとうございます…!失礼します、」
司「その…本当に済まなかった」
?「いえいえ…大丈夫ですよ。僕も急いでいたので僕にも非が有りますし…」
司「えっと…、急いでたとなると…ここの職員さん…か?」
?「あ、いえ!違います!えっと…あ、僕こう云う者です!!」
男は司に名刺を渡した。
司「『武装探偵社』…のえっと、『中島敦』さん…か?」
敦「はい、そうです!」
司「…ン!?!つまり、と、歳上なのか…!?!」敦「僕は18ですけど…貴方は?」
司「オレは17、だ。…色々と済まん…じゃなくて、すみません…」
司は顔を青ざめた。見ず知らずの人の上 、歳上だった事に驚いた。
敦「え、いえいえ!!大丈夫ですよ!?先程の様に敬語外して下さいっ」
司「う、…だ、大丈夫、か?」
敦「はい!」
司「その…ありがとうな。中島さんも取って大丈夫だぞ! と言うか…取るのが普通…なのか…」
敦「あはは…どうだろう…」
敦は苦笑いしながら敬語を外した。
司「……って!!ショーの時間もうすぐではないか!?!急がなくては…!!」
敦「あ、もしかしてショーを見るの?実は僕もなんだ!」
司「そうなのか!?なんという偶然…!!」
敦「良かったら一緒に行かない?」
司「嗚呼!!行こうではないか!」
敦「やったぁ! …あ、そう言えば君の名前は?」司「よくぞ聞いてくれた…!!『天翔るペガサスと書き天馬!世界を司ると書き司!その名も天馬司』だ!!」
敦「(自己紹介の癖強〜〜っ!!?)司くん、だね! 改めてよろしくね」
敦は司の自己紹介に驚きを隠しながらも笑顔で応えた 。でも、癖が強いのは本当だった。(敦談)
司「嗚呼、よろしく頼むぞ!」
〜 ショー 会場 〜
司「うむ…人が多いな」
司「(…それに、まだ始まっていないと言うのに笑顔で溢れている。それ程までに凄いのであろう。)」
司は前に行ったライリーのテーマパークで公演されたショーの事を思い浮かべていた。
司「(やはり…まだオレには…、 )」
敦「(…司くん、?何だか元気が無い様な…)」
敦「そうだね…あ、彼処の席、良いんじゃないかな?」
司は不穏な思考を巡らせていた。敦はそれに気付きながらも自分が何を言えるのかが分からなかった。
司「っあ、嗚呼。 済まない、何処の席だ?」
敦「彼処だよ、ほら…あの真ん中の…」
敦は司を誘導させ、二人席に座った。
敦「(さっきはあんなにも素敵な笑顔だったのに…如何したんだろう…)」
敦はそんな事を考えていると、いつの間にかショーが始まっていた。ショーの内容は『孤独と仲間』と言った内容であった 。
敦「(今は考えても仕方無いかな…)」
まだあって数十分の関係。そんな人物が何を口出すのか。 敦は何も言えないままショーを見た。
ショーの主な内容は 孤独だった一人の青年が自分の好きな事を遠慮せずに出来る仲間を見付ける と言った内容であった。
敦「(善い話だな。僕も太宰さんを川で見付けて、それで職場や宿も与えてくれて、仲間が出来て…皆には感謝しきれない事ばかりだな)」
敦はショーを見ながら太宰との出会いを思い出していた。 今思えば「川で入水…?どう云う事…?」とならない位に日常と化した日々。 敦はそんな事を考えながらふと司の事を思い出し、司の方をちらッと見た。
司「……」 敦「!」
何やら真剣そうに見ている司に声を掛けるのをやめた敦は、先程の事も又考えた。
敦「(司くんも…もしかすると僕と似た体験があるのかもしれないな…)」
敦はそう考え、また司を見た 。
司「(なるほど…その場面ではそう言った演技になるのか…トルペの時もそうだったが、役者達全員自分の性格とは程遠いであろう役を演じている様に見える。だが…何処か引き込まれる。プロ…は、こんな感じなのだと改めて実感するな…)」
司はショーを真剣に見ながら考えていた。 次の脚本の案に、次の演技に、…何をすれば嗚呼成れるのか、そんな司を見た敦は無意識に言葉を発していた。
敦「…ねぇ、司くん」
司「……っあ、中島…さん? どうしたんだ?」
敦「実は僕、ショーをあんまり見た事無かったんだ。だからほぼ初めて見る感覚なんだけど…それでも伝わる熱意。『笑顔にしたい』って伝わってくる想い。 僕の様なショーをあまり知らない人でも伝わってくるこのショーは本当に凄いと思ったんだ」
司「…そうだな、オレはショーが小さい頃から好きだったから中島さんとは違うが…どうやら、感じ方は同じ様だな」
司は ふっ と静かに笑った。敦は「矢っ張り好きなんだ」と思いながら、言葉を続けた。
敦「司くんは、僕よりも何倍、嫌、それ以上ショーを見てると思う。ねぇ…司くん、司くんは『誰かを笑顔にしたい』って思うかな。」
司「………………!!」
司は敦の言葉に驚いていた。自分が最初気付きも出来なかった『本当の想い』を一瞬にして当てたのだ。
司「勿論だ。まぁ正確には『みんなを』、だがな!」
敦「ふふ、良いね。」
司の表情が先程とは全く違う明るい表情になって良かったと敦は思った。そして数分経ち、ショーは終わった。
ショーキャスト「本日はお集まり頂き誠に有難う御座いました。最後に一つ、我々キャストから少々ながら戯言ではありますが皆様にお伝えしたい事があります。」
司「…」
司は真剣に聞こうと体制を整えた。敦も同様できっとこれからも残り続けるであろう言葉を待った。
ショーキャスト「『人とは何かにぶつかり、何かに悩み、何かに泣き、何かに打ちのめされる者です。これらを体験しない人は居ないでしょう。人と言うのはそういう者です。時には自己解決をし、時には人に救けを求める。全然いいんです。それが 人 ですから。何かを我慢するのではなく、困った時は誰かに話をするだけでも軽くなります。それこそ、『孤独の青年を救った仲間達』の様に、ね』」
司「!!!」
司は驚いた表情をしていた。本当に大丈夫なのか、と口をパクパクとさせていた。敦は感動していた。僕も皆によく救けられるからよく分かるな、と。そしてショーは公演を終えた。
司「…とても、良かったな!」
敦「そうだね! 僕感動したよ〜!」
司「そうだな! それに、中島さんにショーの魅力が伝わった様でオレは嬉しいぞ!」
敦「えへへ、司くん 教えてくれてありがとう。僕これからショー見てみようかな 」
司「感想待ってるぞー!!『ピロン ッ』 …っと、メールが来たな」
咲希『おにいちゃん!今どこ〜?もうすぐ他の場所も行くよー!』
司「ふむ…、中島さん 。 今日はありがとな!お陰様でとても楽しかったぞ!」
敦「僕の方こそありがとう、司くん!また会おうね!」
司「嗚呼! ではな!!」
敦「うん!」
互いに手を振り、
司は家族が居る場所へ、敦は武装探偵社へ__
_ 武装探偵社
敦「只今戻りました!」
太宰「あ!敦くんお帰り〜! あれ?何か善い事でもあったの?何だか嬉しそうだね」
国木田「そうだな…随分早かったな、何かあったのか?」
敦「ふふ、実はですね!」
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太宰「へぇ、そんな事があったのかい!善いねぇ、私も会ってみたいよ!」
国木田「天馬司……何処かで聞いた事あるな」
敦「え、国木田さん知り合いなんですか?!」
国木田「嫌、俺の知り合いには居ないな」
乱歩「……んー、三人共ネットで『ワンダーランズ×ショウタイム』って検索掛けたら〜?」
太宰「おや、乱歩さん。 …嗚呼、なるほど。そう云う事ですか」
国木田「…『ワンダーランズ×ショウタイム』、…あ、そうだ。確か一時期…と云って今もだが、フェニックスワンダーランドでショーをやっている4人グループの学生が流行っていたな。」
敦「!!司くん…!矢っ張り凄い人だったんだ…!」
太宰「良かったね〜 敦くん! 未来…と云っても、もう今かな? スターに会えたじゃないか」
敦「はいっ!! また会えると良いなぁ!」
〜 翌日 〜
_ワンダーランズ×ショウタイム
司「よし、早速土産話をするとしよう!」
類「ふふ、楽しみだね」
寧々「うん、」
えむ「楽しみ〜!!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
司「と 、まぁこんな感じだったな!」
類「へぇ、武装探偵社…か、僕もやっぱり行きたかったなぁ…とても凄いショー…」
えむ「うんうん!!あたしも行きたかったなぁ…」寧々「予想以上 だったんだ…」
司「嗚呼!!本当に凄かったぞ!」
えむ「ねぇねぇ!今度みんなで予定合わせて行こうよ!」
類「ふふ、良いねぇ」
寧々「私もいいと思う、」
司「良いな!今度はもっと学ばないとだな 」!!寧々「その『武装探偵社』って言うのも気になるし、ね」
えむ「だよねっ!!」
類「じゃあ、予定を見て行こうか。 この日はショーの____、」
┈┈┈┈┈┈┈To Be Continued?