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僕は消防士になりたい。
この文を見た時、大抵の人はこう言う。「いい夢じゃないか!頑張れ!」
そう。じゃあ、その「僕」が女子だったら?「う〜ん…いい夢だとは思うが…」
そんな僕が夢を叶えるまでの話。
そもそも、僕が消防士を目指し出した理由は何かというと、
祖父を助けてもらったこと。火事とかそういうわけじゃないけどね。
まぁ,そこは話が長引くしカットさせて貰おうか。
とにかく、そんなことが理由で消防士を志したんだ。小…3か4かな?親に話したよ。
「消防士になりたい!」って。
親だからだろうけど、良いんじゃないかって言われた。
その夢を持ってから、行動は結構早かったと思うな。中学受験はもちろん消防士に進学してる人が多いところに行ったし、高校に上がったらすぐ消防士試験を受けれるように事前把握した。
正直言って、消防士になりたいから生きてるみたいなもの。これはリアルでもそう。
今日は中学の卒業式。消防士までの第一歩を踏み出す日。少し小走りになるのもしょうがないよね、
早く行って、吹奏楽部の後輩に挨拶でもしようか。
『おはようございます〜、』
誰か居る?あまり声はしないみたいだけど…。
「あれ、桃音先輩⁈」
一番最初に気づいた一個下の後輩。同じパートの子だ。
『おはよ。様子見に来た。大丈夫そう?』
「‥頑張ってます!他に二人もいますし、高1の先輩方もいらっしゃいますから!」
『あぁ…。なら安心。頑張ってね。』
「はい!ありがとうございます!」
元気に返事をする後輩。…みのちゃんとでも言おうか。
さて、教室に向かおう。先生に挨拶したいしね。
『おはよー』
今では当たり前のスライド式のドアを動かす。入学してすぐは驚いたなぁ…
「なんか来た…」
『飽きねぇなそのノリwはよ。』
声をかけてきたのはいつも朝早くから教室にいるアイツ。一体いつ着いてんだ…?
『まだ全然来てないんだな。…泣く?』
もちろん卒業式のこと。多分僕は演奏に気を取られるだろうなあ。
「さぁね。分からん。」
『そ。‥座っとくか。』
卒業式開始まで、あと45分。