パタン
「寝ちゃったね。」
「そうね。」
スースー
微かに二人の声。
……..。
これで良かったんだろうか。
また、言われないだろうか。
あぁ、もう、眠い。
「母さんたち、おかえり!」
「憂京くん?は?」
「ここだよ。」
「え、寝顔かわい〜♡」
「ね。」
「疲れちゃったんでしょ。 寝かしてあげよ。」
「うん。」
「あら、なんか悲しそうじゃない。」
「いや、今日すぐに話したかったな〜って。」
「大丈夫、急がなくったってきっと明日話してくれるさ。」
「そうかなぁ?」
ーー翌日ーー
目を覚めると、昨日乗っていた車ではないことが一瞬にして分かるシンプルでオシャレな天井。
何事かと目を覚ますと、左右にはイケメンが…………。
「駄目だな、フツメンよりも下の自分がキラキラをオーラを放つイケメンに挟まれると…………、なんかヤダ。」
ぶつぶつと小言を呟きながら、布団から逃げようとしていたのだが…………………………………………
え、離してくれないんだけど……….。
「ふんぬっ!」
「なぬ〜!」
ハァハァ
駄目だ、絶望的に摑まれてる、。
しょ、しょうがない、もう一度試してみるか、、、
ググググググググググググググググググググッッッ
「駄目だ、これ以上すると腕ちぎれちゃう…….。」
ひ、ひとまず扉を開けて、和紀さんたちに助けを求めよう!
スタスタ、スタ
「あぁ!?」
ドテッ
転んでしまった。
地味に痛い。
ドタドタドタドタドタドタドタドタ…………….!!
「大丈夫!?」
「今、凄い音が…………ってキャー!?」
腕を二人に掴まれているところを見て失神しそうになっている璃乃香さんと、必死に兄たちを退かそうとする和紀さん。