生きるとはどういうことか、そんな事を聞かれてもパッとしないし僕にはよくわからない。母さんが行方不明になって二ヶ月後捜査は打ち切りになり死亡が予想された、みんなは悲しんだ、そんな中でも泣かなかった僕は皆んなが何故泣くのか理解できなかった。人は死ぬそれは抗うこともできずに静かに終わりを告げる、それが少し早まっただけだ。母さんが行方不明になってから少し経ち、おばあちゃん家に行った、父さんとおじいちゃんは何処かへ出かけて今居間には僕とおばあちゃんだけだ、静かにすぎる時が気まずく今すぐに帰りたい気持ちを抑え、早く時が過ぎるのを待っているとおばあちゃんが重い口を開いて、『生きるとはどういうことか、分かるかい?』と言った、急に聞かれても困るしよく分からない、おばあちゃんは僕と反対方向を向いていて顔があまりよく見えない、どういうことかと聞かれて答え方が分からない僕を置いておばあちゃんはまた口を開いた、『私はね神様からの教えだと思うのよ…』と言う、意図が分からない…何故僕に話すのだろうか、しかもタイミングが悪い、母さんがいなくなって今我が家の空気は最悪だと言うのに何故こう重い話題を振ってくるかな、だが無視をするわけにもいかないので『…そうなんですね、』と答えると、また真と静まり返り気まずい空気が流れる…そしてふと思うこの部屋、さっきからずっと変な匂いがする、血のようなそんな匂い…ただその中にたまに甘い香水の匂いがして鼻がおかしくなりそうだ、しかもその匂いが母さんが出かける時につけていた香水と似ていて尚更気分が悪くなる、はぁ、こんなことならおばあちゃん家にこなけりゃよかった、そういえば最後に来たのは母さんがいなくなる二週間前だったっけ、その時はこんな変な匂いはなかったはずだが、考え事をしているとだんだん眠くなってくる、そこで外に置かれているこの家には大き過ぎるぬいぐるみにようやく気がついた、悪臭の原因はあれの中身かそんな事を呑気に考えていると頭上から何かぶつぶつ聞こえてくる、よく耳を澄まして聞いてみると、『 』、その瞬間眠気も覚めて弾かれるように動き出した、扉を開けて急いで外に出るが門が閉まっていて出れない、塀を登ろうにも高すぎて届かない…そこでふと思い出した外のぬいぐるみの場所へ走ったあの大きさなら隠れられると考えた僕は悪臭で鼻が曲がりそうだったが我慢して後ろのチャックを引っ張る、その瞬間赤黒くキミの悪い汁が流れ出てきた、その奥に変な黒い塊があり目を写すとそこには苦しみに歪む僕の母さんの顔があった、そしてもう一つ…僕の後ろにいる気配に気が付いた、あぁ、僕はここで終わるのか…母さんが殺されたこの場所で、
僕は思う…
生きている
その事にどれだけ価値があるかは知らないが、自分が殺される立場になってようやくその価値を実感するものだと、
ーーーー・ザクリ
コメント
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だいぶ雑ですしあまりよく分からないかもです