俺を喰らって

ねえねえ知ってるこの世界は

生贄で成り立ってるの

知りたい？

生贄として魂を捧げる子と

その魂を喰らうルー・ガルーの話だよ

キヨ

俺は魂を捧げる生贄

暗い部屋に二人でずっといる

もう一人はレトちゃん

おっとりしてて可愛い

基本体に人質に選ばれるのは

容姿端麗、美男美女らしい

はっきり言って…俺自身そう思わない

もうすぐ贄の日

俺の命も少ない

だからといって思い残すことない

家族はいないし友達も同じ日に亡くなる

やりたいことも無い

レトちゃんも一緒

家族は行方不明で孤立していた

キヨ

俺等って家族もいねえし他の奴らも知らねえ

これ程捧げられるにはぴったりな奴いねえんじゃないか？

れと

フフッ不謹慎だけど面白いこと言うのは昔から変わらないね

そこから他愛のない会話をしていた

俺等に残されたのはたったのこれだけだ

贄の日事故が起こった

乗っていた駕籠（かご）が押しつぶされた

俺等はギリギリ当たらなかったがこれ以上進めないということになった

そして…何故か俺等はルー・ガルー助けられた