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─ガラガラ
「ようこそおいでなされました𓈒𓂂◌」
引き戸を開けると大人びた色っぽい声が私を出迎えにでた。
和菓子屋
「久しぶりね!羊羹(ようかん)さん!」
私が明るく声をかけると凄く嬉しそうな明るい声が飛んできた。
「あらあら!花子じゃないの!」
明るく答えてくれたのは店長の羊羹さん。こな和菓子屋は3人で経営している。大人から子供まで年齢層幅広く美味しい和菓子が食べられるのだ。
「今日は一日研修でこちらに訪ねました。」
「お久しゅうございます。お会いできて嬉しいわぁ!うふっ♪」
羊羹さんはこのパーク一の美人さんでみんなのお母さん的存在でもある。
「あれ?残りの2人はどちらにいるんですか?」
「ひとりはずうっとまどろんでいるんですよ……いかがしたものか…………はあ……でもうひとりは今、練り切りを成しているところなんですよ!」
和菓子屋にもどうやら厄介者がいるらしい。どこの店でも苦労が耐えないのだろうな………
「そうだったんですね…後で私が起こしに行きますよ」
「そう!恩に着るわ!…ここで言葉を取り交わすのは面目ないわね…一旦御上がりになって!和菓子をお持ちいたしますよ」
「わあ!ありがとうございます!!」
靴を脱ぎ丁寧に並べる。ここの店は全部屋が畳仕様なので客も靴を脱がねばならない。畳だと落ち着きがあるし、独特な和の匂いを感じられる。
(アメリカンキッチンの騒がしさが恥ずかしく感じるわ…………………はは…)
「お待たせしました。大福をお持ちいたしました。ぜひご賞味を」
「ありがとうございます!いただきます。…………んっ…うん…美味しいです!とても!!」
「まあ!それはそれは!お持ちして良かったわ!!お喜びいただけて、まことに嬉しゅうございます」
(さてさて…食べ終わったことだし起こしに行くか)
私は一言、羊羹さんに声をかけ立ち上がろうとした時
?「………んぅぅ〜?はわわ///…ど、ど、どなたですか!?!?」
どうやら丁度起きてきたようだ。私は一方的に相手の名前は知っていたが会うのは初めましてだ。
「ビックリさせてごめんなさい!お隣のアメリカン☆キッチンから一日研修に来ました。美味花子と言います。」
「そ、そ、そ、、、そうでしたか!こちらこそ、ごめんなしゃい!!…うがぁ!噛んじゃったぁ……………うぁ〜……………………」
(私が予想してた厄介者と違った……もっとこう…バケモンみたいな…吸血鬼的な…何かだと思ってた…………)
「…し、失礼なこと考えてま…すよね………?」
「はっ…い、いえ!!!そんな事ないです!!!はは…」
(…………私そんな顔に出るんだな)
「自己紹介が…お、遅れました!私は金平糖と申します。よ、よろしくっ…!お願い、し、します!!//」
「本当…はにかみ屋さんねぇ…可愛いからよろしいのだけどもっ♪」
羊羹さん曰く、彼は極度の緊張しいの恥ずかしがり屋で上手く話すことが出来ないそう。
彼は名前の通り[金平糖]の化身だ。
(よ、よかった…起こしに行かなくて………)
多分これで私が一歩早く起こしに行っていたら、金平糖は泣き叫んでいただろう。ムンクの叫びのようなカオスな現場になるところだった。危うし……
「あ!そうだった…一日だけではありますが研修しに来たので、お手伝いすることありますか?」
何もしない訳にはいかない。
「そうねえ………和菓子の包み作業をお願い申しあげます 」
「なるほど、了解しました!ちなみに、どなたに伺えば??」
「あっ!台所にいる彼に伺ってみてくださる?」
「はい!」
元気な返事を返し台所へと向かう。最後のもう1人とは名前すら分からないので正直、緊張している。
(こ、怖い人だったら…どうしよう………………)
ここ、裏世界へ住んでいる歴は私も長いが化身の仕組み、ルールなど知らないこともまだ多い。何より覚えることが多すぎるのだ。
───────ゴンゴン
────
─
?「なんだ?」
「一日研修で隣のアメリカン☆キッチンから来ました。美味花子です、和菓子の包み作業の手伝いを教わりに来ました」
?「まっ入れよ」
「失礼します!」
勢いよく戸を開ける。
(だいぶ…思い戸だな………私、ひ弱(自称)だからキツい…)
開かない………………チッ
「ぬぉぉお”ら!!!どすこいっ!!!!!」
?「うぉっ!?なんだなんだ…………???? 」
「アッ…すいません…………あかなくて笑」
?「なぁに…笑ってんだよ………心臓止まるかと思ったぞ…………………」
「で、ですよね…すいません…………」
びっくりしたときの彼の顔が事故画だったのでつい笑ってしまった。みんなもそういう時ってあるでしょ?
相手のくしゃみ寸前の顔とか…事故画じゃない?面白くて仕方ないのよ…………へへ…
?「嬢ちゃん気をつけな」
「はーい……」
そういえば…
「お名前なんて言うんですか?」
?「あ?あー言ってなかったな……¹余は落雁と言う」
(¹余→「よ」─特殊な一人称)
どうやら彼は[落雁]の化身らしい。
「なるほど…………ありがとうございます」
この人もガタイがいい。ムキムキってやつだ。コーラよりも大きい気がする。声も、若干ドスの効いた声をしている。顔は爽やかな感じがするが髭もあってカッコイイ。
「まっ…座れよそこに、やり方は教えてやるさ、包みのお飾りに使う花結びをやる」
「は、はい!わかりました頑張ります」
こうして幽甘堂で一日だけ研修という名の手伝いを開始することとなった。
正直、自分の店が今大丈夫か不安だ…………
─────────アメリカン☆キッチン
──────
──
─
🍟「一日の代理店長をチーズに任命するよ」
🧀「分かったいいよ」
🍔「大丈夫なのか?」
🥤「???」
🍔「いや…花子に…………なんか言われそうだなって思っただけだ」
🍟「きっと大丈夫だよ〜」
🧀「クソ兄が心配するほど、俺はバカじゃないからね」
🍔「信用なんねぇ…まっ可愛い弟のことだしいっか」
🥤「にゃはは!!とりあえず頑張ろうぜ!!! 」
一同「おー!!!!」
─花子の心配は的中するのであった
ヤレヤレ………………………………
𝐍𝐞𝐱𝐭…🧸𓈒 𓏸