鈍感野郎

＜ 注意 ＞

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理解のある方のみお進みください。

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ー 桃side ー

｢桃くんさぁ〜、、もしかして彼女出来たぁ、、？｣

｢･･･は？｣

俺の目の前でいつもよりベロベロに酔った青色のやつ。

突然の理解不能の問いかけに 思わずキレそうになる

久々の打ち上げでみんな盛り上がってしまい案の定メンバーの大半が数時間で潰れた。

生き残ってるのは俺と青と酒に強い橙。

青も今日結構テンション上がってたし目の前の酒の缶の数がひどい。

｢むぅ、、桃くん聞いてるのぉ、！？｣

｢あー･･･？｣

むすっと拗ねたような顔で俺の膝の上に乗っかってくる。

酒くせー、、後で水飲ませねぇと、

｢だーかーらーぁ、カノジョ！出来たでしょ？｣

こいつ酒飲むと遥かにでかい声出すから酒に溺れてる今頭がクソ痛ぇ･･･

｢できるわけねぇだろ、彼女なんか･･･｣

｢うそだぁ、！彼女出来たんなら僕に言えよぉ｣

コイツ何回同じ事言うんだよ･･･

あぁ、酔ったら同じ事を何度も繰り返すのがコイツだわ。

｢桃くんなんか変だよぉ、｣

｢･･･変？｣

｢なんか最近いつもより色っぽいし髪の毛キレイだし･･･お手ても綺麗･･･くふふ、｣

｢これはぁー、ぜぇったい！カノジョがいる！ ふへへ、｣

｢･･･｣

少し潤んだ目でほわほわ笑い俺の顔の前にビシッと人差し指を向ける青。

あぁ、コイツなんにも分かってねぇんだなと呆れる。

俺が最近髪も手も服も香水も何もかもに力を入れてる理由は･･･

｢ねぇ、そんなに好きな子なのぉ、？どこが好きなの？｣

キラキラした目で興味深そうに俺を見て聞いてくるけど、どこか悲しそうに目が潤んでるのはあえて気にしないでおく。

コイツはなんでこんなに鈍感でアホなんだぁ･･･？

お前ん家に少しお邪魔するだけでも髪整えるしお前が好きだって言ってくれた香水付けるし。お前がかっこよくて好きって言った服を着て行く。

髪だって昔お前が好きだと言ったシャンプーに変えた。全部全部、青の為なのにどうしてお前は俺に彼女が居る思考に行ったんだ？

あわよくば俺の好意に気づけばいいと言う期待を込めていたのに。

｢かわいい子？綺麗な子？年下？どのくらい好きなの？｣

早口で俺に質問攻めするコイツは、マジで俺の好意に一切気づいてません！みたいな顔で聞いてくる。

｢桃くんがそんなに夢中になる子僕気になるよぉ･･･桃くんどんな子なの？｣

何も知らないような顔で聞いてくる青に俺の何かがぷちんと切れた。

｢ ･･･好きだよ｣

｢･･･へぇ、？｣

ついに口を開いた俺に少し見上げる青。

見つめた目を離さないように見ながら言う。

｢あぁ、好きだよバカみたいに。髪も肌も手も服も香水も、全部全部好きだから頑張ってる｣

｢･･･ぁ、うぇ･･･？｣

今にも泣きそうな、ショックを受けた顔をする青。

俺はお前がこんなに鈍感野郎だとは思わなかったよ、んな所も好きだけど。

｢どこが好きか？全部教えてやるよ。笑う顔が好き、怒った顔が好き、泣いた顔が好き、

バカみたいに高い声が好き。｣

｢･･･っ、｣

｢俺とゲームしてる時の幸せそうな顔が好き。俺の作った飯を美味そうに食べる所が好き。照れると耳まで真っ赤にして下唇噛む姿が好き。｣

｢･･･ゃ、わかった、分かったょ･･･｣

眉を下げて困ったようにもういいと言う。

お前のその泣きそうな顔、･･･期待していいの？

｢･･･歌うと別人レベルになる声が好き。｣

｢･･･ぇ、｣

｢白い肌が好き。綺麗な目が好き。実は賢い所が好き。涙脆いところが好き。俺が撫でると嬉しそうに幸せそうに擦り寄って目を細めるのが好き。からかうとすぐ怒る所が好き。｣

だんだん俺の言うすきな所が自分に当てはまる事に気づいたコイツは耳まで真っ赤にして言葉を失ってる。

｢も、、桃くん1回まって、、｣

･･･この際全部言ってやろうか、お前の好きな所全部。まだあんだぞ。

｢酔っ払うとすぐ俺の膝の上来る所が好き。ふにゃふにゃ笑うのが好き。誰も気づかなかった俺の外見のこと気づいてくれたのが好き。｣

｢ゃ･･･、｣

･･･あー、そうやって耳まで赤くして萌え袖で顔を隠す姿、好きなんだよ。俺は、お前が

｢俺に彼女は居ねぇよ。ただバカみたいに好きで俺のモノにしたい奴は居る。｣

｢･･･ぁ、、ぼ、ぼく、トイレ！！｣

勢いよく起き上がって真っ先にトイレの方へ走っていく青。

･･･これもう一押しなんじゃね？あの反応行けるだろ、

明日アイツの家行くか。アイツの好きな髪型で服装で香水で。

告るつもりなんか無かったし墓まで持っていく想いだったけど、青のバカ勘違いのおかけであの後付き合ったのは俺らの秘密。