佐藤景瑚。ファンからしたらこの男のイメージはおふざけで、長髪が似合って、スタイルがよくて、甘えん坊で、気まぐれな男。というのが殆どだろう。けど、彼は繊細な心の人物で、ゆったりとしたテンポを持っており、落ち着く声の持ち主で、全てさらけ出してるようで誰にも素を見せていない。そんな人物だ。
グループで雑誌の撮影があり、個人インタビューが終わって楽屋に戻ると、部屋には景瑚ただ1人だった。気だるげそうな目を伏し、いつも通りスマホでSNSを見ている。ただスマホを弄っているだけなのにその姿は何とも言えない妖艶さがあった。
「あ、るっくんおかえりなさい」
俺の存在に気づいたのか、こちらに視線を向けて、おかえりと言う景瑚。
「あぁ、、うん。…他のメンバーは?」
「んーとね、拓実と汐恩がまだ終わってなくて、他はどっか行ったよ」
毎回と言っていいほど、楽屋に残っている拓実と汐恩が終わっていない。残りのメンバーはフットワークが軽い、フットワークが超軽い人ばかりだ。
「景瑚は?行かなくてよかったの?」
「んー?なんかねぇ、気分じゃなかった」
景瑚はグループで1位、2位のフットワークの軽さだが、同時にグループ1の気まぐれだ。気分が乗らないから、と言って普段居ない楽屋にいることがしばしある。
「あとねー、るきくん待ちたかったから」
そう言って、俺の方に身体を向けふわっと笑う景瑚。彼独特の雰囲気や、妖艶さを際立たせる長髪のおかげで他の人には出せない色気がある。
「っ、、そ、う……」
自分でも驚くほど、声が小さくなった。だがあの微笑みを向けれては誰でもこうなるだろう。なんとなく、気まづくて机の上に置いてあったアンケートに目をやる。質問内容は最近のマイブームや、メンバーのここだけの話、など、難なく書けた。最後の質問に目をやると、「最近、一緒に居て心地よいメンバーは?」という質問だった。いつもだったら拓実や汐恩の性格が合うメンバーや、奨くんや祥生の穏やかなメンバーと書けるはずが、書けなかった。
「俺、それるきくんって書いたよ」
いきなり声をかけられたと思ったらいつのまにか隣に景瑚が居た。長いまつ毛、程よい垂れ目、サラサラの黒い長髪、景瑚が愛用している香水の香り。
「い、ま、なんて……?」
ダサいくらい、声が掠れた。けれども彼はそんなこと気にしていない。いつも通り、彼独自の落ち着く声で「居心地のいい人、るきくんって」と答えた。あぁそうだ。景瑚はこういう人間だ。知らず知らずの内に、メンバーも、ファンも、後輩も、共演者の人たちを自分の虜にしていく。今、気づいた。俺は景瑚のことが好きなんだ。その気持ちに気づきたくなくて景瑚への気持ちに蓋をしていた。
「……?るきくん、どうしたんですか?」
「いや、なんでもない」
心配そうに俺の顔を覗く景瑚の頭を撫でた。普段からスキンシップを好む彼は、その手を嫌がることなく、まるで飼い主に撫でられた猫のようにその手を受け入れた。
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アカウント変えましたさくらんぼです🙌🏻
rkkgっていいよねという話です終わり変になりましたが。rkに振り回されるkgもいいしkgに振り回されるrkもいいしで……(どちらもrkkg)
rkが気まぐれ猫ちゃんなkgが好きという気持ちに気づくお話でした!!!!rkkg増えろ!!!!!
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