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明日は俺の父さんの誕生日だ。
そして今日、俺は一人で父さんの誕生日プレゼントを用意しに行った。
俺をY学園に入学許可してくれた父さん。
悲しい時も、辛い時もいつも傍に居てくれた父さん。
Y学園に入って初めての父さんの誕生日。
俺を1番に思ってくれていた父さんに俺は、お金で買えるものでは無いものを父さんのために入手した。
父さんが今ほしいもの、ずっと大切にしたかったもの。
母
俺の母さん、そして父さんの大切な人物だった人
俺が生まれて目を覚ます前には意識を引き取ったため。その頃はまだ母さんの顔は知らなかった。
けど昨日おばあちゃん家に行ったら母さんの写真があったから昨日自分の母の顔を初めて知った。
そして俺は母に会うのに努力をした
YSPウォッチがなくても俺の母さんはユーレイなはず…
人には視えなくていいもの、人には視えないものが俺には視えるため、ユーレイの母さんを探して”どうにか”父さんとまた再会させる…それが俺が企画した最高の誕生日プレゼントだった
けど突然父さんがそろそろだなという言い方で「父さん実はユーレイが少し視えるんだうっすらだけどなw」その話を聞いて、そうだったの!?と父さんには反応したけどサプライズプレゼントがバレないようにするため内心だけ大喜びをした。
父さんがユーレイを少しだけ視えることを知って俺は母さんを見つけて来て父さんに会わせるだけで良かったと思ってプレゼントはもう準備完了だった…のに
俺は昨日…父さんの誕生日の日に父を殺してしまった。
俺は父の死を目の前にしたのに…
数分前
「父さん父さん!早く早く!」
歩道の真ん中で、父への誕生日プレゼントを見せるのを楽しみにしていた俺は大はしゃぎをしていた。
はしゃぎすぎだぞ〜と笑顔で父は対応してくれる。
父の笑顔を見て満足気にした俺は後ろを振り返ると、
赤信号で道のど真ん中に人形が落ちていて、それを拾いに行く幼稚園児がいた。
悪い予感がした俺はすぐさまその場まで走った。
おまけに、ただの車ではなくトラックが走ってきた。
俺は女の子を強く突き放った
この状況にすぐ察した俺は子供を庇って俺を犠牲にした。
前、車に轢かれそうになっている女の子を庇おうとした男性がいたが手遅だったというニュースがやっていた。
そのニュースを見た時の俺は、人を助ける時、何者かの犠牲が必要だと思いを残していた。
その反射で今に至る…俺はその子供を助けるために犠牲になった。
…というのに
キキ─────ッ
ドンッと大きな音が俺の耳の中で響いた
俺は目を開けれた。
目を開けた先は目を閉じていて、髪が少し赤くなっている父さんがいた。
俺を抱きしめていた。その抱きしめていた手は冷たくなり始めていた。
その感覚に俺は父の死を確実にし、「父さん」と大声を出した。
その場で涙を出していたのはただ一人…
この場合では俺が涙を出すはずだったのに、父さんが涙を出していた。
痛かったのだろう…そう思った俺は父さんに今までありがとう。これからも俺を…母さんと見守ってください。
そう願い、二日後
お通夜を行ってまた次の日、葬式を行い火葬場。
葬式場では俺に関して色々言われていた…
「あの子は呪われているわ」
「ミホさんが死んだのもあの子のせいよね」
「陣人も可哀想ねぇ」
「今回の事故もきっとあの子の呪いよ」
なんて…俺の話は酷い…
ただ今回に関しては俺も同感している。
俺が犠牲になろうとしたら父が犠牲になってしまった。
庇われた俺は愚かだ。人の死を望んでいたのか?
なんで…そう思っても俺のせいで父は死んだんだ。
呪われた子なんて言われて当然だ。
そう思っていたら。
「寺刃…?」
この場で俺の名を呼ばれるのは早々なかったため俺はその声のした方を見た。
俺は知り合いに会った。
「え…なんで会長がいんの?」
会長こと霧隠ラント。
「霧隠くんその子に関わっちゃ危ないよ!」
会長にもその話をする…が俺は否定しない。
言われて当然の身ともう認めたから…けど