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黒さん視点
今日は某スタジオで新曲のジャケ写の撮影。9人全員でわちゃわちゃといつもと変わらない楽しい空気が流れている。
今は休憩時間もうそろそろ終わりに差し掛かってきた時間。馴染みのスタッフさんがドアから顔をのぞかせた
「すいません!そろそろ午後の部始まるので20分後くらいにスタジオにお願いしま〜す!」
は〜い!と元気な返事をして俺たちはわちゃわちゃと動きだす。
すると…隣にいたふっかさんが辺りをきょろきょろと見渡し立ち上がった。
「?、ふっかさんどこ行くんですか?」
声をかけると彼はん〜と小さく声を発しこういった
「舘様、迎えに!」
意外な言葉に俺の口から間抜けな声があがった
「へっ?」
「いや、さっきご飯食べ終わってトイレ行ったら舘様と廊下ですれ違う時に外の桜綺麗だったから見てくるね〜!言われてさ…」
言われて初めて舘さんが居ないことに気づく俺
「あっ!そういう事だったんですね!」
「そうそう!舘様お花が好きだしねこのスタジオ中庭の桜が今満開だろ?」
そういって舘さんを迎えに行こうとするふっかさんを俺がとめた
「俺が行きますよ?」
「えっ?でも…」
「俺も桜…久々に見たいんで」
「そうかぁ?じゃ、よろしく!」
「はい!」
そのまま廊下にでて突き進むと中庭に続く渡り廊下にでた、
「うわっすっげぇ」
ふっかさんが言った通り廊下からでも満開の桜が風に吹かれて散っているのが見えた
そのまま廊下から中庭に出ると桜の木の下に探していた人物がいた
舘さんは何かをするっというわけでもなくただ満開の桜を下からぼーとっ眺めていた。時折吹く風が花びらを舞いあげて舘さんを包んでいる。
何となく幻想的なその光景に一瞬足を止める、すると俺の気配に気づいたのか、舘さんはゆっくりとこちらを振り返り、そして俺の姿を見つけて…にっこり微笑んだ
「………目黒……」
その笑顔が綺麗で思わず息をのんだ
「あっ!えっとそろそろ再開するそうですよ」
「呼びに来てくれたんだ…ありがとう」
「綺麗ですね…」
舘さんはもう一度頭の上にある満開の桜を見てこういった
「そうだねぇふふっ満開の時に見れてよかったぁ」
うふふと満足気に言う彼
いえ…あなたが綺麗ですねという意味ですよ?っと心の中でツッコミをした
「さて、戻ろうか…ってあ!」
舘さんが俺に近づいて、上目遣いに見つめて俺の頭に手を伸ばす
「なっなんですか?」
「ふふっ目黒の頭に桜の花びらがついてるよ?」
そういって俺の頭に触れるその手に、近くで香ってくるあなたの香りに俺の心臓がドキンと音を立てた
「とれた!」
満足気に笑う無邪気な笑顔に、急に抱きしめたいという衝動に駆られてしまった
「………舘さんの頭にもついてますよ」
「え?本当?どこどこ?」
あわあわしている彼を両手で抱きしめて、とってあげます!と一言づけて、勢いのまま額にキスをした。
「……へ……?」
目を見開く彼に俺は微笑んで離れる
「ちゃんと取れましたよ〜」
「…え?」
茫然とした彼は右手で自分の額を抑えている
「舘さ〜んそろそろ始まっちゃいますよ!急ぎましょ」
笑顔のまま、おいで!おいで!と手を振ると彼は小走りで近づいてきた
「あの…目黒今…」
「舘さんが可愛くってつい…」
「へ?」
「舘さん…俺舘さんのことが…」
その瞬間強風が吹いて俺の声は彼に届かなかった
「…?今なんて」
「ふふっ内緒です」
「内緒ってお前…」
「ちゃんと後で教えてあげますよ!さっ!お仕事お仕事」
そう後でちゃんと伝えます
あなたを好きになりかけていること
終…?