翌日
街中を護衛をつけて歩いていると目の端でとても綺麗な金平糖の入った瓶を見つけた
雪名)…○○さん、あっち行きません?
護衛さんの裾を引っ張ってお菓子屋さんを指さすと護衛さんは頷いて2人してお菓子屋さんに向かって金平糖の入った小瓶を購入
雪名)(綺麗…濁りのない綺麗な色……)
小瓶の蓋を護衛さんに渡して金平糖を眺めながら食べていると突然体がふわっと浮かび驚いて金平糖の入った小瓶を落とし護衛さんから気づけば引き剥がされていた
雪名)(綺麗な金平糖が…)
気づけば国のお城の方に連れていかれていることに気づき私をさらっている人のフードを外すと幹部のゾム様だった
雪名)ゾム様!?え、な、なんで…
ゾム)総統がお前をどうしても欲しいっってな、金を渡して引き取ればいいのにつったんやけどなぁ…後でちゃんと謝るから許してくれ
雪名)え、と…はい
ゾム様に抱えられしばらく大人しくしているとお城の門を潜りお城の中に入った
ゾム)グルッペン!コイツやろ、噂で外見は知っとるから簡単に見つけられたわ
雪名)ウミャッ
グルッペン様の前で床に座らされキョトンとしているとグルッペン様は私に向かって手招きをした
雪名)え…と……
ゾム)行ってええよ
雪名)わ、分かり…ました
立ち上がりグルッペン様の前まで行くとグルッペン様に腕を引っ張られグルッペン様の片膝に乗せられた
雪名)…はぇ!?
グルッペン)…ゾム、こいつの店に金貨を幾つか渡してやれ
ゾム)え〜…しゃーねぇな…えっと…たしかお前雪名…やったよな?こっち来てくれ書類にお前の名前と拇印をして欲しいんや
「拇印」印鑑につける朱色のインクに自分の手や指を押し付け紙に押し付ける印鑑の代わりみたいなもの
雪名)え、あ…でも……
グルッペン)嫌なら別にいいぞ?
雪名)…わかりません……優しくされて育ちましたが……私は……言ってしまえばお金を稼ぐだけの道具です……建前上の愛情を与えられて…なんと言うか……あのお店から離れてもなんにも利益がないな…って思って…
グルッペン)ふむ…そうか……
グルッペン様は自分の顎を触ってしばらく考えた後「じゃあ」と話し始めた
グルッペン)これから毎日お前にあってやろう
と…
私は「こんな身売り女の場所に通ったって何にもありませんよ…」と来るのを断るとグルッペン様は笑って「意味があるから行くんだろ、明日待ってろよ」と言われ返事をしてから私はお店に帰った
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