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初めまして。この作品を見つけて下さり、本当にありがとうございます。この作品は轟くんに対する夢主の片思いから始まる甘酸っぱい恋愛物語です。
夢主の設定:
・みょうじ、なまえ呼び
・個性 / 雪 (感情によって出せる雪の規模が変化する。最大出力は大吹雪起こせるくらいかな…)
・轟くんに片思い中
『ずっと片思いだと思ってたのに』
轟くんのことが好き。
それは、もうずっと前から。
最初は「憧れ」だった。
クールで強くて、かっこよくて。
何を考えているのかわからないけど、時折見せる優しさに心を掴まれた。
だけど、彼はクラス屈指のイケメン。
顔が良いだけじゃなくて、実力もトップクラス。
女子の間でも「かっこいい」なんて話題になることも多いし、正直、私なんかがどうこうなる存在じゃない。
——だから、この気持ちは絶対に知られちゃいけない。
そう思って、ずっと隠していた。
それなのに——最近、轟くんの様子がなんかおかしい。
距離が、近い。
例えば、廊下ですれ違う時。
わざわざ私の肩が触れるくらい近くを通っていく。
例えば、授業中。
チラッと視線を感じて、そっと横を見れば、轟くんがじっとこちらを見ている。
「……え、なんで?」
なんて、思っているうちに。
ある日、決定的な出来事が起こった。
◆◇◆
その日は、放課後だった。
私は、教室に一人で残ってノートを整理していた。
すると、不意に後ろから声がかかる。
「みょうじ。」
「わっ!?……って、轟くん?」
驚いて振り返ると、轟くんが私の後ろに立っていた。
「びっくりした……どうしたの?」
「お前、最近ずっと俺を避けてるだろ。」
「……え?」
突然の指摘に、思わず言葉を失う。
——避けてる、つもりはない。
でも、確かに最近、意識しすぎて話しかけるのを避けていたかもしれない。
「え、いや……そ、そんなことは……」
「嘘だな。」
轟くんはじっと私を見つめる。
その視線が熱くて、思わず目を逸らした。
「俺、お前のこと好きなんだけど。」
——え。
脳が、言葉を理解するのに数秒かかった。
「……え?」
「だから、お前のことが好きだって言ってるんだ。」
「……っ!!?」
耳まで熱くなるのがわかった。
そんなの、反則だ。
あまりにも、直球すぎて。
「え、いや、だって……っ、私、ずっと轟くんのこと好きで……え、でも、え?」
「……知ってたけど。」
「…………え。」
——知ってた!?
「お前、わかりやすいからな。」
「いや、嘘でしょ……え、えぇ?」
混乱する私をよそに、轟くんはすっと顔を近づけた。
「だから、避けるなよ。俺はお前が好きで、お前も俺が好きなんだろ?」
「っ……そ、そうだけど!!」
「じゃあ問題ない。」
そう言って、轟くんは私の頭を優しく撫でた。
「お前、ほんと鈍いよな。ずっと、気づかせようとしてたのに。」
「……っ、そ、そんなの気づかないよ!!」
「そっか。……じゃあ、これからはわかりやすくする。」
轟くんはそう言って、私の手をぎゅっと握る。
「俺のこと、ちゃんと見てろよ。」
「……!!」
——こんなの、溺愛じゃん。
ずっと片思いしていたと思っていたのに、実は向こうもずっと好きだったなんて。
しかも、こんなにまっすぐ愛されるなんて。
「……ずるい。」
そう呟くと、轟くんはクスッと笑った。
「お前が鈍すぎるんだよ。」
——ずっと片思いだったはずの恋が、今日、両想いになった。
続く