エロシーン書いてたんですけど、予想以上に長くなってしまったのと、私が飽きて来たので気分転換するために一旦ぶん投げます。
まだ、えろにすらいってないし一応R15付けてるけど全然過激じゃない。
⚠️史実至上主義の方、地雷の方回れ右
・この作品は、犯罪を助長する意図はございません。史実も関係ありません。あくまで二次創作としてお楽しみください。
中国に一方的に電話を終えられた日帝は、未だ彼の言葉に小首を傾げながら席に戻った。
自分の席の前には、頼んでいた紅茶が既に置かれていて、漂う湯気が待ちわびていた主の帰りを歓迎するかのようにゆらゆらと揺れている。
「おかえり。遅かったね?
日帝の手冷えちゃってる…早く紅茶飲んで温まった方がいいよ」
中華民国が、あくまで自然に下心を全く感じさせる事の無い手つきで。
外に出て完全に冷えきってしまっていた日帝の片手を取り、そこに自分の指をするりと絡めて握り締めて来る。
そんな彼の行動に、身体中の血液が一気に沸騰したみたいに爪先から熱を持っていくのを日帝は感じた。
彼女の手を優しく包み込んでいる指は、細長くとてもしなやかで中性的な雰囲気を醸し出している。
けれど自分より、一回り程大きく固い骨張っている手は、紛れも無い男性特有の手そのものであった。
己とは違う、男らしい手に撫でられると日帝の心臓が、周囲に聞こえてしまうのではないかと言うほど強く鼓動した。
それは思わず彼に向けていた視線を上げて、キョロキョロと辺りを見渡してしまうほどの強い衝撃だった。
彼女の分かりやすい動揺に気付いて居ないのか、それとも気付いてはいるがその様子を見て楽しんでいるのか。
中華民国は、彼女の手を握り続けたまま離そうとはしなかった。
流石に人の目が多数あるところで、ずっと手を握られていることに気恥しさを感じ始めた日帝は、再度彼に目線を戻した。
「…からかったな!?」
どうやら、彼は日帝が1人で慌てふためいてる様子を見て楽しんでいたらしい。
日帝が目を向けた先には、俯きながら肩を小刻みに揺らしている中華民国の姿があった。
全く、随分と良い性格をしているようだ。
「もういい!」
日帝は、未だ静かに笑い続ける中華民国から手を勢いよく振りほどくと、そのまま席に座って人肌程の温度になったティーカップを手に取る。
「ごめんね、そんなに怒らないで?」
「…」
軽い口調での謝罪の言葉に、日帝がもの言いたげな目線を向けるが中華民国は相変わらずニッコリと笑うだけだった。
そんな余裕綽々そうな彼の態度に、日帝は更に顔を顰め横に視線をずらす。
「拗ねてる日帝も可愛いね」
「…馬鹿にしているのか?
それに、別に拗ねてなんかない。」
「まさか!馬鹿になんかする訳無いだろ?
心外だなぁ。君のことを口説いてるだけだよ」
中華民国の言葉に、日帝はギリギリ聴こえるか聴こえないかぐらいの小さい声量で小さく呟いた。
「別に…今更口説く必要も無いだろ…」
「既に私は好きなんだし…」
言った後にじわじわと羞恥の波が押し寄せて来た日帝は、何故私はこんな柄でも無いことを言ったんだと激しく後悔した。
両手で、ティーカップの縁を持ち上げて熱くなった顔を隠す。
こんな小さいカップで隠しても、焼け石に水な事は分かっているけれど、それでも何も無いよりかはマシだろうという思いしか今の彼女にはなかった。
ぴこんと、やけに日常生活の至る所で聴き慣れた音が向かい側から聴こえる。
この音…まさかと思いつつ、顔を上げればそこには案の定携帯のカメラをこちらに向けている中華民国が居た。
「何を撮っている」
「日帝に決まってるじゃない…僕、君のベストショットは逃さないようにしてるから。
ついでに、これソ連達とのグループLINEに送信しようかなって」
「やめっ、おい!やめろ!!
消せっ!!」
「というか、なんでソ連達なんかとやり取りしてるんだ!
そんなに仲良くないだろ!!」
ソ連達が聞いたら
『なんか?(´・ω・`)』
としょんぼりした顔をしてしまいそうな程、大分失礼なことを言いながら、日帝はソーサーにカップを置いて、携帯を奪い取ろうと身を乗り出す。
中華民国が後ろに仰け反って避けるので、更に手を伸ばすが手首を掴まれて、それも阻止されてしまった。
「同盟、協商、枢軸、連合でグループLINEあるんだよ。」
「え、私知らないんだけど。」
「男の欲望と煩悩で薄汚れたグループLINEだからね。
君は入らなくていいんだよ、それに入るって言っても僕が許さないし。」
「なんだそれは…?
いやっ、そんなことより動画送ってどうする気だ!!」
「自慢する」
「なにを!?」
「それは秘密。」
「ろくでもないやつだろ…!絶対、送ったらダメだからなっ!?」
「仕方ないな…そんなに嫌がるなら、悲しいけど日帝専用のフォルダに保存するだけに留めておくね…。」
日帝専用フォルダとはなんだとか、いつの間にそんなフォルダが作れるほど写真や動画を撮っているんだとか、そもそも動画自体を消して欲しいんだがとか色々言いたいことはあるけれど。
「はあ…わかったから。
もう、好きにしてくれ」
眉根を下げて、心底悲しそうに。
さながら、捨てられた子犬のような目を向けられたら、これ以上何も言えなくなってしまって彼女は結局ため息を吐くだけに終わった。
中華民国は、日帝が諦め気味の口調でそう言った途端に、暗かった表情がパッと明るくなって嬉しそうにニコニコと笑っている。
(写真の1枚や2枚でそんなに嬉しそうな顔をされたら…もう、許すしか無くなってしまうじゃないか…。)
全盛期…世界に名を馳せて暴れ回っていた頃と比べて、つくづく自分も甘くなってしまったなと思いながら紅茶を口に含んだ。
(…ん?なんかやけに…)
一口飲んで、眉をひそめた日帝に中華民国が問いかけた。
「どうしたの?」
「いや、このキーマンいつも飲んでるものよりやけに甘い気がして…」
日帝が今飲んでいるものは、世界3大銘茶にも数えられる紅茶の中でも代表的な銘柄のひとつ。
産地は中華人民共和国、甘い花の香りと渋みが少なく柔かなコクがあり、深い真紅色が特徴的な茶葉である。
日帝は普段緑茶を1番好んで嗜んでいるが、たまに飲む紅茶はいつもこのキーマンを飲んでいた。
「そうかな…僕も同じの飲んでるけど、いつもと同じ味だよ?
気の所為じゃない?久しぶりに飲んだから、余計に甘く感じるとかあるんじゃないかな」
「それに、キーマンは元々飲んだ時にほんのりとした甘さが口の中に広がるものだし」
中華民国がそう言うのであればそうなのかもしれない。
彼は、この茶葉を日常的に飲んでいて慣れ親しんでいるだろうし、それ故に自分よりも余っ程知識にも精通しているだろうから。
「確かに、それもそうだな。
吐き出しそうになるほど、味が濃ゆい訳でもないし」
中華民国の言葉に納得した日帝は、再度紅茶を口に含む。
「それよりさ、この後久しぶりに映画でも見に行かない?
気になってる映画があるんだ。」
「別に構わないが…」
彼女の返事を聞いた中華民国は、ありがとうと笑顔で言うと紅茶を口に含んだ。
「それにしても珍しいな。
お前は、家でゆっくりと見るタイプだっただろ?」
「せっかくだから、たまには外で見るのもいいかと思ってね。
…きっと、君にも楽しんで貰えるはずだから」
カップの下で、彼の口元の端が意地悪そうに吊りあがった。
カフェで小一時間程、ゆったりと落ち着いた時間を楽しんだ2人は、近くの大型ショッピングモールに併設されている映画館を訪れていた。
中華民国が見たいと言っていた映画は、アクションもので少し前に公開されたものだった。
人気なシリーズ作品らしく、公開から時間が経っているにも関わらず、大きめのスクリーンでの上映となっている。
それでも、平日ということもあり人は疎らで前方の席がポツポツと埋まっているのみ。
後方は選り取りみどりの状態だったので、日帝達は1番端で最後方の席を選択した。
映画の上映時間は2時間強。
躍動感溢れる白熱したバトルシーンがメインのようで、興奮冷めやらないファン達の長文コメントでクチコミは埋め尽くされている。
あと、音響が少し大きめなので多少の驚く声も気にならなくて集中できたのが良かった、というクチコミも多く寄せられていた。
普段アクションものを見ない日帝でも、数々の高評価に期待に胸が膨らんでいくのが分かる。
見慣れたオープニングが終わり、いよいよ本編が始まった。
(なんか…やけに暑い気がする…
空調の温度設定間違えたのかな…)
そう思った日帝は、ブランケット代わりとして膝にかけていた上着を横に退かした。
そろそろ物語も中盤に差し掛かって来た頃。
(なんか…身体の様子がおかしい…?)
日帝は、自身の身体の異変に気がついた。
映画が始まった時より、全身がポカポカと火照っている感じがする。
息が少しづつ荒くなっていき、熱に侵された時のように頭がクラクラする。
(本当に不味い…なんで突然…)
それは我慢すればするほど、時間が経てば経つほど治まりを見せるどころか、日帝の身体の内側を熱で蝕んでいき…
__遂には。
甘い快感となって彼女の胸に、胸の先に、下腹部に。
ジンジンとした強い痺れを齎した。
今いる場所が、薄暗い映画館で良かったと日帝は心の底から安堵した。
彼女は中華民国にバレないように、そっと服の上から胸を抑えて少し前屈みになる。
寒いフリをして、足に上着をかけてその下で太ももをスリスリと擦り合わせた。
日帝は、波のように次々に襲いかかる甘い痺れを、抑えようとして行っていたつもりだったのだが…それは気休めにもならなくて。
寧ろ微弱な刺激となって、彼女の敏感な部分の疼きを更に加速させるだけだった。
いっその事、服の中に手を入れて掻きむしりたい。
そう思ったけれど。
(ここはダメだ…せめて、お手洗いに行って…そこで……)
無意識のうちに動いて服の中に入れようとしていた手を、彼女の中の理性がすんでのところで引き止めて、熱に侵されかけていた思考をこちら側に引き戻す。
「日帝、さっきから様子がおかしいけど大丈夫?
体調悪い?」
日帝のただならぬ様子に気がついた中華民国の手が、唐突に彼女の身体に触れた。
「ッいや!」
「日帝…?」
中華民国が、行き場のない振り払われた手をそのままに、呆然とした顔付きでこちらを見つめている。
「ぁ…ごめ…私……」
彼の手を振り払うだなんて。
そんなこと微塵もするつもりは無かったのに。
突然触れられて、電流が流れたような刺激が身体中を走り抜けて。
それに驚いて、肩に置かれた手を思わず振り払ってしまった。
(中華民国を傷付けた…)
その事実に日帝の瞳が動揺で大きく揺れた。
数秒間2人の間に気まずい静寂が訪れた後、彼は合点がいったような顔をすると日帝に顔を近づけた。
「…あぁ、やっと君の紅茶に入れた媚薬効いてきた?
あの愚息が、本当に失敗してたのかよ。」
「は…?」
彼は今
なんと言った。
「中華民国、今なんて…」
日帝は、中華民国の放った台詞が信じられなくて。いや、信じたくなくて。
だから、確かめるように再度問いかけたけれど。
「日帝が中国と電話するために席を外した時に」
「紅茶に媚薬を入れた」
彼は、平然と先程より具体的な返答をするだけだった。
「なんで…そんなこと…?」
日帝が呆然とした表情で言った。
「なんで?君がそれを言うの?」
「先に媚薬をもろうとした君が?」
そうだ、中華民国の言う通りではないか。
媚薬を盛ったのは自分も同じで。
ましてや自分が先に行動を起こしておいて、逆にやられたら被害者面をするなんて。
あまりにも身勝手過ぎる心の内を、中華民国に咎められた気がして、日帝の瞳に映る彼の顔がぼんやりと霞む。
「…そんなに悲しそうな顔しないで?
別に君の行動に怒っている訳じゃないんだ。
まぁ、信じていた相手に裏切られたのは大分ショックではあったけれど。」
追い打ちをかけてくる中華民国の言葉に、等々目尻に溜まった涙が一雫、重量に逆らえず赤いシートに消えていった。
「過ぎ去ったことはもういいよ。
でも、唆されたとはいえ実際に行動に移したということは、それ相応のことをされる覚悟があったんだよね?」
「え…?」
「おいで、日帝。
君の望み通り、とことん可愛がってあげるから」
そう言って手を差し出した中華民国は、愕然とした表情の日帝とは相対的な、いつもの穏やかな微笑みを浮かべていた。
以下、おまけ
欲望と煩悩にまみれた男達のLINE
中華民国から動画と画像が送られて来た時の会話
🇹🇼:あ、ごめん。
間違えて送っちゃった。
🇮🇹👑:日帝可愛い!
USA☆48:死ね、悪いなんて少しも思ってねぇだろ性悪野郎が。
☕️:は?自慢ですか?
うざすぎなんですけど?
🇦🇹・🇭🇺帝国:英帝、ギャルみたいになってるよ
☕️:失礼、私の中で飼ってるギャルが思わず出てしまいました。
🇫🇷🍞:ペット飼う感覚で、心の内にギャル飼ってるなこいつ。
プロイセン:絶対わざと送って来てるくせに白々しい奴だな?
独帝:また、そうやって争いの火種になるようなことをして…
粛清☭:殺す
モザイク(卐):死ね
🇮🇹👑:名前も言ってることも不謹慎過ぎて草
ロシア帝国:ふざけんな、間違えて送ってくんの何度目だよカス
オスマン帝国:でも、どさくさに紛れて今まで送られてきた動画も画像もきちんと保存してるだろ?
ロシア帝国:うん、もちろん!
USA☆48:愚問だな
☕️:パソコンにバックアップ取ってます。
プロイセン:ノーコメントで
粛清☭:当たり前なんだよなぁ!
モザイク(卐):中華民国の名前の部分、自分の名前に変えて目覚まし時計のアラームにしてる。
粛清☭:俺、待ち受け
ロシア帝国:もはやグッズまで作り始める。
🇫🇷🍞:想像以上に気持ち悪すぎてまじで無理。
🇦🇹・🇭🇺帝国:限界オタクがすぎる、日帝は地下アイドルかなんかなの?
独帝:変な奴らしか居ねぇな、ここ。
オスマン帝国:今更なこと言うなよ、このグループは出来た時から既に世紀末だったぞ。
🇹🇼:きっしょ、僕の日帝に近づかないで。
USA☆48:だったら、毎度毎度自慢してくんじゃねぇよ!
🇹🇼:負け犬の吠える姿を見るのは楽しいから仕方ないね。
🇹🇼:それじゃあ、僕は日帝とデートの続き楽しんでくるから。
お前らは恋人居ない者同士仲良くしてろよ。
全員:マジで死ね。
コメント
3件
そりゃそうだよね、信じてる人に媚薬なんて入れられたら悲しくなるもんだよね。そこを描写してくれるの嬉しすぎるよ💕 中華民国の物言いが日帝さんにズサズサ刺さってそうで素敵。ソ連が不憫で好きです( ´∀` ) 次回こそR18に入るのね・・・・!? 何話にも続いて中華日帝書いてくれてありがとう💕
なんなのでしょうね、 直接的にはえr場面なんてないのにこんなにえrを彷彿とさせる神の作品は。 もう、表現が好きすぎますね、 えぇ✨((* ˘꒳˘))゛ ☀️の照れるとこが可愛い過ぎますし、文字の選び等が素敵すぎて目の前に照れた☀️が居るように錯覚してしまいましたわ(,,- -,, ) 突然の困り絵文字は唐突すぎて吹きかけましたね、例え今自分がいるとこが病室だとしても 、 L〇NEのとこも🤗です
はい、最高です、ありがとうございますッッッッッ 中華民国さんのセリフ等本当に 尊いです…😭✨️💗 日帝さんの媚薬反応が好きすぎて…!! やはりR15は美味しいッッッッッ!! 露日様の書くストーリー毎回本当に尊敬します…!!! ジブンナンテクロレキシデスカラネ もう20回以上は見返しました笑 そして最後のL〇NE笑っちゃいました大爆笑笑 自分もそのL〇NE入ってみたかった…なんて思ってませんからね笑笑