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ブゥーーン
バスの到着の合図が鳴る。
「ここが…」
「プロジェクトセカイ、事務所………!」
彼女が夢焦がれていた存在。
「すごい……ボソッ」
それが目の前にある、この事務所なのだった。
「とりあえず受付行こう!」
彼女は新しい世界に向かって歩き出した。
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「こ、こんにちは!」
「重音テト様ですね。案内致します。」
「はいっ!」
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最初に案内されたのはスタジオだった。
「ここが、スタジオ……!」
「ここでダンス練習などを行います。」
「次に行きますよ。」
「は、はいっ!(なんか冷たい…?)」
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「ここが録音所です。ここで曲の録音を行います。ボイストレーニングもできます。」
「すごい……」
たくさんの設備が揃っている録音所兼ボイトレ所にテトは目を輝かせた。
「次に行きますよ。」
「コソコソ コソコソ(誰か)」
「?」
「あれが新人?wいかにもヲタクに作られたって感じ〜w」
「わかる〜w主人もキモかったんだろうねw」
「だから逃げてきたとか?w」
「うわ、ありえる〜w」
「「「「wwwwwww」」」」
「ッ!…………💢」
「ねえ、どこ行く〜?」
「あっち方面にカフェ…」
「待って!!!」
「は?何?用事でもなんかあんの?」
「早く言ってくんなーい?」
「………………………するな…………」
「え?何言ってんのかわかんなーいw」
「ご主人を馬鹿にするなって…………」
「言ってんの!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ビリビリビリッ
テトの大声は事務所中に響いた。
「…………は?」
「ご、ご主人だって〜、w」
「どーせキモヲタにそう言えって言われ…」
「ご主人は優しい!!」
「呼び方だって私が選んだ!!」
「ほんと?」
ザワザワ
「ねえ、うるさいんだけど!」
「こっちはボイトレ中なんだけど!」
「仕事のじゃま!!」
「録音せっかくうまくいってたのに、あんたのせいで雑音入ったんだけど!」
「え…?そ、それは…!!」
「わーん!!!!!!」
「え?」
「この人が、いきなり怒ってきたー!!」
「「「「「「は?」」」」」」
「おまえ…」
「ビクッ!」
「さいっていだね。」
「ッ!!!」
「ち、違、……!!!」
「何が違うの?」
「こんなに泣いてるんだよ?」
「謝りもしないとか、ガチでやば。」
「しかも新人じゃん。」
「ここにくるのやめたら?」
「ッ!うっ…」
「なに?反論でもあ……」
「やめて。」
「え?」
「あなたは…」
「ミクさん!」
「こんなところでなにしてるんですか!汗」
「わたし、見てたよ。」
「な、なにをですか…!?汗」
「その子、主人のことを悪く言われたんだよ。」
「え?そんなわけないじゃん!」
「だってそれ、ウソ泣きでしょ。そこの君。」
「え??グスッ」
「ほら、ウソ泣き独特の泣き声。」
「ほんとはそんな声しない。」
「それに……」
「この子は反論しただけ。」
「主人を悪く言われたら、そりゃあ怒るよね。私だって怒るよ。」
「……………チッ…じゃあね。」
「あ、ちょっ、………」