zm「シャオローンッ!!昼飯一緒に食おーや!」
sha「ぁー、、おん。ええよ」
ぁはは〜、と流し目で笑えば、バレないように小さく溜息を着く。
短時間で、こんなに執着されるとは思ってませんでした。てか俺、別になんもしてへんのやけど??
というのも、数時間前。
〿〿〿
zm「ぉは、ッ…ぇ?、、はよ…、、?」
目を見開いて明らかに驚いているゾム。なんで挨拶?という疑問が、分かりやすい程伝わってくる。
ちょっと、ちょーっとだけ、イジメたろか。
sha「さっきからずっと俺の方見てたけど、どしたん?」
見てた側からすると、これを聞かれるのは苦でしかないだろう。多分。俺の経験上。
ゾムの返答を待っていると、口が開いた。
zm「別に、、意味とか無いけど……悪いん?、」
悪態を着くようにこちらを睨みつけるゾムは、お世辞でも可愛いとは言えなかった。怖い。
sha「んー、?悪ないで?w気になっただけ〜!」
子供っぽい笑顔でそう言う。この歳はまだ無邪気さが出せるから、なんか色々便利そう。ま、俺も今は出せるけど!
というのは置いといて、、さて。何を話そうか。話題的には、無難な感じの方が違和感はないだろう、話せる時間にも今は制限がある。試す程度に当たり障りのない事を聞いてみるか。
sha「なぁゾムー?生徒会って忙しい?」
zm「…なんで教えなあかんねん。」
冷たくあしらうと、いつも通りそっぽを向く。それやめろよ、傷付く。
sha「んな事言わんとさぁ?教えてや!」
zm「はァ゛、、まぁ。別に今の時期はそこまで、……」
ダルそうに教えてくるゾムは多分面倒くさがっている。生徒会の話は良くなかったか、、。ま、上等やん、絶対仲良ぉなったるで!
sha「ふーん、、そーーなんや」
zm「いや、自分から聞いといて、興味無いんかいッ、」
ちょっとだけ、ちょーとだけ、本当に分かりにくいくらい、小さく吹き出したゾムは多分笑っている。俺はそれが心底嬉しくて、調子に乗ってしまった、のかもしれない。
※※※
zm視点
はい。ゾムです。あれ、誰に話しかけとんのやろ、まぁそれはええわ。
俺は今、朝から、同じクラスのシャオロンって奴に話し掛けられている。
sha「興味無いわけちゃうで?w」
普段なら、癪に触るような笑い方で、こんな自然に笑わないのに。
昨日から、なぜかコイツは、人が変わったように接してくる。
ショッピ曰く、改心したとかなんとか。つかロボロやらショッピにも絡んどるらしい。、、それは今までも一緒やったけどな。
ショッピとか、前まで一緒に嫌っててんけど。
何故かって。以前は「男好き」と有名な程、特徴的な喋り方で、近付き方も大胆。特に、俺ら生徒会にはほんましつこくて、迷惑しとった。
のに、今は何があったのか。ほんとに改心でもしたのだろうか。毒気の抜かれる笑顔で喋っている。
sha「……はーァ、もうすぐ授業やで?ほんま嫌んなるわ、、」
zm「、俺に文句言うなよ」
sha「ぇー、?w……ゾムは頭ええんやろー?羨ましぃわ〜」
……ぁ、またこれや。「頭良いね」「羨ましいな」、勉学以外なら「かっこいいね」「一目惚れしました」。
、聞き飽きた。誰も俺自体を見てくれへん。俺の顔、頭。羨ましいってなんやねん。お前らは努力したんか?
結局、こいつも一緒なんやな。どんだけ性格が良くなった風にみえても、向こうが見てるのは俺の容姿がほとんど。
生徒会には、大小はあるが、そーいう悩みを持ってる奴が多数いる。だから俺は生徒会が好きや。全員、俺に優しくしてくれるから、俺の性格が好きや言うてくれるから。
なんか、嫌やな。コイツには、もう話さんといてってはっきり言うか。
zm「…ふゥ、、はっきr」
sha「今度俺に勉強教えてや!」
zm「、……は、?」
、教えてッて、俺が。お前に?
そんなん、人に勉強教えたことないし、そもそも頼まれたこともない。
全員、「ゾムは頭ええから、相手してくれへんよね」って、俺は断ってすらないのに、向こうから離れていくような奴らやった。ただ、教えてもらう努力をしようともせず、一方的に俺から離れていく。でも、顔が良いからまた近付いてくる。正直、気持ち悪かった。
でも、こいつは教えてって言ってきた。言うてくれた。俺を遠ざけへんかった。
今までの行動とか、どぉでもええわ。「今」が俺は、嬉しいんや。
たったこんなことで嬉しくなる俺はチョロいんかもしれん。シャオロンは、何とも思てへんかもしれん。でもしゃあないやん。タヒぬ程嬉しいねんもん。
zm「……しゃー、ないな、、」
濁しながら言葉を発する。シャオロンのせいやとしても、今まで冷たくしてきた俺を、コイツは許してくれるんかな。「やっぱ辞めとく」とか言わへんかな。
sha「ぇ、ええの…!?ッしゃぁ!サンキュ!w」
本当に嬉しそうに礼を言ってくるコイツは、輝いて見えた。多分、俺の目がおかしいんやなw
zm「……着いてこれんかったら、容赦なくしばいたるで?w」
sha「ぇ、急にスパルタ……!?、」
zm「そぉでもせんと、お前は真面目にせんやろ?」
sha「ぅ゛ぐ、、ごもっとも……」
楽しい。それだけだった。生徒会の奴らと居るのも勿論、楽しい。でも、コイツは、シャオロンはなんか、違う「楽しさ」がある。このよぉ分からん正体は、いつ分かるんやろな。
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