コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
※nmmn注意
※🍣×🐤すで!
※ヴァンパイアパロ
※地雷の方や苦手な方は回れ右です。
──────────────────────
六人久しぶりに揃えば、賑やかだ。
りうらは、頼んだグレープサワーをゴクゴクと喉を鳴らしながら飲んでいく。
他の五人も同様におつまみをつまみながら、互いの近況などを話していく。まあ、全員会社は一緒なんだけどね。
「まさか、部署が三人ずつで別れるなんてね笑」
「ほんまや。俺ないこたんと一緒が良かった」
いふは、ないこに抱きつきながらそう言う。とうのないこ「そうなんだね〜」っと棒読みで返していた。
「僕は、りうちゃんと一緒だから楽しいけど。しょーちゃんと離れたのは寂しかったな」
「お、めちゃ嬉しいこと言ってくれるやん。俺やっていむくんと離れたん寂しかったんよ〜」
「微笑ましいな〜」
初兎とほとけのやり取りを、塩辛をつまみながら悠佑は微笑ましそうに子供を見つめる親のような顔をしながら眺めている。
りうらは、静かにないこを見つめていた。どこかあの夢の男の人に似ているように思えてしまう。ないこもりうらの視線に気づき「どうしたの?」っと優しい声でそう聞く。向けられる柔らかな笑みにりうらは少し顔をほてらせる。しかし、それも酔いとともに……。
「なんにもないよ。ただ、夢で見た男の人がすっごくないくんに似てて、なんだか懐かしいな〜って勝手にりうらが思ってただけ!」
「そ、そう?(まさか、記憶が……)」
りうらは、そう誤魔化しながらグレープサワーを一気に煽る。
何言ってるんだろう俺。とふと思ってしまうが何故か、あの夢の人物と重なってしまう。まるであの少女がし自分だったのではないかと錯覚してしまうように。
居酒屋に入店してから既に二時間経っていた。
「……」
りうらは、悠佑の膝の上ですやすやと眠っている。その姿を他の五人が微笑みながら慈しむように見つめている。
「この寝顔はあの頃からなんちゃかわってへんな。幼いままや」
初兎はりうらの頬をツンツンっとつつきながら言う。
「それにしても……」ないこは渋い顔をする。
「あの口ぶりやと、なんかで記憶の断片を見たんやろうな」
いふがないこを見て言う。
「多分あの時じゃない? ほら、ないちゃんか今日りうちゃん仮眠室に運んだじゃん。その時かもしれないね!」
「ほとけ。少し声落とそうか? まあ、そうなんちゃうか?」
「そうかもしれないな」
ほとけと悠佑の言葉にないこは頷く。その通りでもある。血に刻まれている記憶がよみがえりつつある。それは嬉しくもあれば不安でもある。今の関係を崩すことでもあり、相当な辛い記憶がりうらにのしかかるからだ。相反する者たちの恋。それが今のりうらにどう影響を与えて仕舞うのかは未知数だ。それはないこ以外の四人もそう考えている。自分たちでも記憶を思い出した時は、色々と混乱もした。記憶が定着するまでにも個人で差も出てくるために、精神的に結構きやすい。
「でも早く記憶を戻って欲しいな……」
ないこは愛おしそうにりうらを眺めながら、額にやさしいキスを降らした。
その後も、五人は酒を交わし合う。前世に戻ったかのように。楽しく酒を交わし合う。あのころの夜のように──。
***
『よー我が同胞たち! 元気かぁ?』
『お前は静かに入っても来れないのか?』
(あ、今日夢で見た人だ。だけど、知らない人達もいる)
りうらは、またあの時と同じような光景を見ている。しかし、また別の人物も出てきている。雰囲気がどことなくいふに似ていると思いながら。
『──の言う通りだ! また、扉怖すぎなの?!』
『今回はそんなに強く!開けてねぇだろうが』
(なんか、怒り方がないくんだな笑)
りうらはそんな賑やかな光景にくすくすと笑ってしまう。それは、他の幼なじみたちと彷彿と思い浮かばせられる。どことなくあの五人たちによく似ている。会話も立ち回りなども。全てが、彼にそっくりだ。りうらは、ただ静かに五人の男たちの会話を静観する。他の四人も幼なじみたちに似ている。仕草や行動が。
(また、あの時と同じだ……鼓動が昂ってる。なんでだろう)
りうらは、また胸の高鳴りに戸惑うも。不思議と微笑んでしまう。何故か、ないこに似ている男性を見ているだけで、心が温かくなって、惹かれてしまう。自分が長年隠し続けている片想いのように。すると、首筋がじんわりと熱を持ち始める。
(あれ、なんか熱い……)
『それに、あの娘に“血の盟約”を交わしたんやろ?』
『ああ。刻まれる印はヴァンパイアによって違うけどな』
男は嬉しそうな顔をしながら告げていた。
しかし、段々とその光景がとおのいていく。りうらにっかみしがみつくように手を伸ばすも、届かない。すると、最後にないこに似ている男の人がこちらを見て、あの人と同じように柔らかな笑みを浮かべていた。
(や、やだ! 離れないで……アザレア!)
そうして、また暗闇の中へと沈んでいった。遠くに輝く光の中へと身体が重力に従うように落ちていった。
***
次に目を覚ませば、少し見覚えのなる部屋。
「お、りうら起きたか? おはようさん」
「あ、にき……おはよう……」
状況が少し理解できてないりうらを見て悠佑が昨夜のことを説明する。話を聞いていくうちに、りうらは両手のひらで顔を覆う。
「俺…そんなこと……しちゃってたの!!」
恥ずかしさのあまり、枕に顔をうずくめる。
「とりあえず、飯食わへんか?」
「……うん……」
(これは、今日一日はこんな感じやろうな笑)
その後は、悠佑が作ってくれた朝食を食べていく。りうらの体調なども考え胃に優しいものにしている。りうらは『ありがとう!』っと悠佑に感謝を言う。
その後は、会社の上司の愚痴や自分たちのおすすめのお店などの話に花を咲かせていた。すると、悠佑は突然思い出したかのように、玄関の方に向かっていった。
りうらは、ん? っとなりながら悠佑が戻ってくるのを待ちながら、入れてくれたハーブティーをすする。二日酔いに効果のあるハーブを使っているために、朝よりかはだいぶ気分が落ち着いている。出来れば、あの日の出来事を思い出したくはない。なんだって恥ずかしすぎるから!
「はぁー……みんなにどんな顔してりうら会ったらいいの?」
一人そう呟く。
「ごめんなー。配達来て……りうら、どないしたん。顔赤いで?」
「な、なんでもないよ!(昨夜の行動が恥ずかしくって赤面してるなんて言えない!!!)」
りうらは、一人苦虫をかみ締めたように笑顔を作る。悠佑は何となく察したのか、深くまでは聞くことをしなかった。
「アニキー。洗面所借りるね〜」
「お、わかったで」
そう一言入れて、りうらは洗面所まで向かっていった。悠佑は、朝使ったお皿などを洗っている。そんな中で悠佑は気づいていた。りうらの首筋に──“血の盟約の証”が現れていたことに。それを意味することは一つ。あの娘の魂の生まれ変わりであり、我らが王の花嫁だということ。悠佑は一人になった空間の中で一人そう思っていた。
(これを知ったないこは、ちゃんと気持ちを隠せるんやら……)
悠佑は、そんなことを考えてしまい。無理やな。っと呆れながら首を小さく横にふった。
その頃のりうらは、洗顔などを終わらせ、スキンケアに入ろうとしている時に、首筋の花のような痣に気づいた。
こんなもの昨日はなかったのに。
「あれ? りうらこんなのいつ付けたんだろう?」
そう不思議に思いながら、痣を鏡越しに見つめる。
(あれ、でもこれって…“どっかで見たような”……)
りうらはそう思いながら、痣に触れるとほんのりと好きな人の香りが漂ってきた。りうらはゆっくりを息を吸い込むと、その香りを楽しむ。彼の。片想いの相手の香り。
すると、りうらの首筋の痣がほんのりと熱を持ち始めていた。
─────────────
おはこんにちばんわ〜
最後まで、見ていってくださりありがとうございます!
一話と話が繋がってるかは、少し不安なんですが…描いている感じにはかけている時思っている……うん。大丈夫な、はず!
今回は、夢の光景では五人の吸血鬼たちがメインで、やってます。五人の名前はまだ決まってないので、どこかで出せたらいいなーって思ってます。
駄作ではありますが、お暇つぶしにご覧下さい。
それでは、ばいにゃら𓃠