――雨が降っていたからなのか、空には虹がかかっている。獅音はスマホを片手に、帽子を被り、ホスバレ対策をしている。頭では熱と分かっているが、少しフラフラした状態で病院に向かっていた。
「久しぶりにやっと、しゅうとさんに会える…」
獅音は柊翔への思いを馳せていた。病院に着くと、入口でよく知っている人が8の字を描いていた。
「かい??」
咄嗟に声をかけてしまった。熱だということは悟られないようにいつも通りに接する。
「れお?!どうしているんだ?」
かいとから聞かれた俺は少し戸惑った。
「俺も検診なんだ!まぁ、入ろーぜ」
そう言い、獅音はかいとの腕を引っ張り、病院の中に入った。受付を済ませ、かいと番号1の診察室の近くの椅子に座る。
「橘さーん」
かいより早くに呼ばれ、驚く。かいとは柊翔の弟のため、すぐに呼ばれ診察をしてもらえるのだと思っていたからだ。獅音は椅子から立ち上がり、診察室に入る。
「れおんくん体調の方はどうですか?」
しゅうとさんのいつもの第一声から診察はスタートする。
「は、はい大丈夫です」
熱があるのに、嘘をついてしまう。明るさが取り柄の俺は体調が悪いのを知られたくないため、昔からの癖として染み付いていた。
「熱ありますよね?」
柊翔にそう言われ、獅音は驚いた。
「医者を舐めてはいけません、なんでもお見通しですよ」
獅音は柊翔に体調が悪いのを気づかれた、悔しさと嬉しさで気持ちが不安定だった。頭を使ったせいか、少しボーっとする。
「しゅうとさん、//」
獅音は柊翔の膝の上に乗り、顔を見合わせた。
「しゅうとさんと、シたい//」
柊翔の口に口を重ね、舌を入れようとする。
「ちょ、ちょっとまって!れおんくん」
しゅうとさんの声が近くで聞こえ、動きを止める。
「さすがに、DomとSubでなにがあるかわからないし、ダメだよ」
「いやぁ、しゅうとさんと…」
「特別だからね、」
戸惑いを見せながらも柊翔は獅音の意見を呑んだ。
「ここだとキツイから、あっちのベッドに行こう」
柊翔は獅音を抱っこして、ベッドへ運ぶ。
「コマンドは使わないからね、なにがあるかわからないから」
「うん、それでいい、からぁ//早くぅ//」
熱で風邪をひいているにも関わらず、しゅうとさんが俺の口の中に舌を入れていく。
「指入れるよ?」
獅音は頷くだけで精一杯だった。柊翔は獅音のズボンなどを脱がし、穴に指を入れる。
「うわぁ、ひぃ/」
おしりに異物が混入した感覚に襲われる。柊翔は指の数を増やし、穴を広げていく。
「あぁ// んッ…//」
「れおんくん、そのエロい声は少し抑えてね」
「ん〜〜〜〜〜//」
「もしかして、イったの?」
「イったぁ//」
嫌われると思い、否定したかったが、嘘をつく癖を治したいため、獅音は素直を答える。その後も続いたが、しゅうとさんが穴に入れることはなかった。
「いつもの抑制剤と後、熱の薬ね」
「あ、ありがとうございます」
「お大事に〜」
俺はドアを開け、診察室から出る。今どんな顔で、表情をしているのか分からないため、かいには会わずに帰る。
「や、やばい、しゅうとさんとヤってしまった、、熱だったとはいえ、困らせてしまったぁー」
熱が下がったわけではないが、ピークは過ぎたみたいで元気の時と同じだった。獅音は困らせてしまったことへの後悔と、ヤれて気持ちよかったことへの幸福感で、家に帰るとすぐに寝てしまった。
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