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君とまた、星空を。
「ねぇ、また会える?」
君とならまた、会えるよ、なんて言いたい気持ちをグッと抑える。
「…さぁ、どうだろうね、笑」
嫌だ、離れたくない、!
「この学校のプールも最後だね、」
「…うん。」
なぜ返事を返してしまったのだろう。最後なんて…嫌いだ。
「次は、どこで会えるかな?」
「…それは分からないよ。笑」
「ふふっ、そーゆとこ、あなたらしい。」
「…そう?笑」
「…お迎えが来たみたい、笑」
塩素の匂いが鼻に残る。
「…そっか、!」
「それじゃ、また会おう!」
最後に彼女はニコッと笑って見せた。
そんな顔されたら泣けないよ、と思いつつ、手を振る。
「またね、ッ!笑」
月明かりに照らされながら彼女は微笑んだ。
「ばいばい、ッ!」
鈴の音と共に彼女は消えて行く。まるで女神のように美しく。
去年の夏、彼女が転校してきた。偶然私の隣の席になり、必然的に話さなければ行けない立場だった。
喋るの得意じゃないんだけどな、と思いながら平和な学校生活を送っていた。
「ねぇ、教科書見せてくれる…?」
意外だ。真面目そうに見えるが、そうでは無いらしい。
「いいけど、忘れたの?」
「んー…そんなとこ!」
そんなとこ…?
不思議に思いつつも、机を合わせて教科書を見せる。
数十分後
学校のチャイムが鳴る。
「教科書ありがとっ!笑」
「いや…別に、?」
ここは全然大丈夫!とか、明るい声で言うとこなんだろうな、と思いながら小さい声で返事を返す。
「ってか教科書に落書きとかしないんだね!」
「…?しちゃダメでしょ、笑」
「まぁそーだけどさー…」
数日後
「2人でペア組んで〜」
英語の先生が言う。
…誰と組もう。まともに友達がいない私はペアなどを作る時に余りがちな存在だ。
「ね!ペア、組も!」
「えっ?!」
情けない声が出てしまった。
「…?どうかしたー?」
「いや、別に…」
数ヶ月後
「文化祭1日目!楽しむぞー!」
クラスの子達が盛り上がっている。
まぁ私には縁がない話だな。と思いながら私には似合わない青色のクラスTに目を落とす。
「ねーねー!一緒に回ろー!」
クラスの女子たちがはしゃいでいる。
私は1人で店番でもしておこう。と思った時、
「一緒に回ろ!ね?」
…隣の席の彼女だ。別に嫌ではないが、私でいいのか?という気持ちが徐々に押し寄せてくる。
「…まぁ、いいよ。」
普段遊びなどに誘われない私はこんな小さな声でしか返事ができない。
「わーい!どこ行くー?やっぱ2-Aの焼きそばとか?!」
1人ではしゃいでいる彼女の横を歩く。
こういうのもたまにはいいな。そう思った。
彼女が転校してきて約半年がたった。
最初は私には関係の無い人だと思っていたが、今は友達と言ってもいいという仲だ。
「ね、今日の夜、暇?」
彼女が私に問いかけてくる。
「んー…まぁ。」
彼女と出会って半年たった今でも明るい声で返事はできない。いつもと違う性格になるのが恥ずかしい。そういう気持ちがある。
「やったー!じゃ!夜電話しよ!」
電話…そういえば、電話なんか友達とした事もなかったな、とふと思う。
「…うん、いいよ。」
「…!やった〜ッ!笑」
「…ふふっ、笑」
とても嬉しそうな彼女の横で、思わず私も笑ってしまった。
「え…?!」
まずい。引かれた?と思った瞬間、
「初めて私に笑ってくれた〜ッ!」
「…えっ?」
困惑している私の隣でずっと喜んでいる。
「ふんふふんふーん♪」
「…?」
この状況に追いつけないまま、今日の学校生活は終わってしまった。
「じゃ、またねー!」
「…うん、ばいばい。」
もう少し可愛らしい返事をしようかな。と思うが、やはり性格が急に変わるのも…と思いながら家へ帰る。
数時間後
プルルル プルルル
電話がなっている。
「…もしもし?」
「もしもーし!今で大丈夫だった?」
「うん、暇だったし。」
「良かった〜!」
「で、電話なんて、どうしたの?」
「…言っておかなきゃいけない事があってさ、」
彼女の声の雰囲気が変わる。
「実はさ、信じれないと思うんだけど…」
“私、月の妖精”
「…なんだよね〜、笑」
…月の、妖精?いやいや、そんなわけ…とも思うが、声の雰囲気的に嘘には聞こえない。
「…そう、なの?」
私が聞き返すと彼女は、
「…やっぱ、信じれないよね!そりゃそうだ!笑」
「…ううん、私は信じてる。」
思わずそう言ってしまった。出しゃばりすぎた、と少し反省する。
「…えっ、?!」
「だって…ずっと仲良くしてくれたし…?//」
自分でもこのセリフを言うのは恥ずかしい。
「…〜ッッ!!!!」
「えっ?なんかダメだった…?」
「ううん!すっっごく嬉しいのッ!笑」
「…そっ、か。//」
「今まではだーッれも信じてくれなくてさ〜…」
「でも!あなたが信じてくれて、とっっても嬉しいの!」
「…//」
「はー…緊張した〜!」
そうか、彼女にとってはこれは緊張することなのか、と改めて実感する。
「…ね、これからも仲良くしてくれる?」
彼女が問いかけてくる。
「…うん。いいよ。」
「…!わーいッ!笑」
「あ、後言いたいこと1つあるんだけど…」
「何…?」
「…私たち、来年で卒業じゃん?」
「まぁ。そうだね。」
「…卒業したらさ、月に帰らなきゃ行けないの。」
「…?帰、る?」
この状況に追いつけない。帰る?月に?そしたら彼女はいなくなってしまう?そんな事を考えると脳がパンクしてしまいそうになる。
「…うん、帰らなきゃ。」
「…お別れって事、だよね。」
「うん、ほんとは帰りたくない。」
「だって、こんなに話していて楽しい友達…いや、親友ができたんだもんッ、!」
泣きそうになっているのが分かる。彼女の帰りたくないという気持ちが強く電話越しでも分かる。
「…!親友、か。」
「…こんな暗い話嫌だよね。ごめん、」
「ううん。大丈夫。」
「…ねぇ、」
私から話しかけるのは初めてかもしれない。
「?どーしたの?」
「だったらさ、夜、2人で遊ばない?」
「思い出作りでさ、笑」
私から提案をするのは人生初かもしれない。でも、その人生初の事を一緒にしたいのが彼女だ。
「…!いいね、それ!笑」
「じゃ、20時集合で。」
「うん、待ってるね!笑」
数ヶ月後
ピコン
通知が鳴った。
《今から行くね!
彼女からのメッセージだ。
《私も。
と返信をする。
数十分後
「あ!いたいたー!」
「お疲れ。」
「これで何回目かな〜?」
「さぁ、何回目だろうね。」
「不思議な感じだね、夜のプールってさ!」
「ちょっとワクワクするかも!笑」
「そう?そんな感じはしないけど。」
「え〜?笑」
こんなどうでもいい話を毎日、同じ時間にするだけ。でも、こんな時間が楽しいと感じる。彼女と私しかいない、夜の薄暗い場所で、星を眺めながら、残りの時間を楽しく過ごす。それだけを考えていよう。それを心に誓った。
数年後
「ねぇ、また会える?」
「さぁ、どうだろうね、笑」
「この学校のプールも最後だね、」
「…うん。」
「次は、どこで会えるかな?」
「それは分からないよ。笑」
「ふふっ、そーゆーとこ、あなたらしい。」
「…そう?笑」
「…お迎えが来たみたい、笑」
「…そっか、!」
「それじゃ、また会おう!」
「またね、ッ!笑」
「ばいばい、ッ!」
作者の感想
おはようございます。こんにちは。こんばんは。私はこの作品の作者、名無しです。ぶっちゃけこの最後の「作者の感想」なくても良かったんですけど、どうしても言いたいことが、あるので書かせていただきました。その事はですね、まぁ2つあるんですよね。あ、見たくない方は飛ばしても大丈夫です。
まず1つ目はですね、この作品、相手の事を名前で呼ばないんですけど、これには理由があるんですよ、その理由は、「こういう名前の方が良くないか?」や、「作者ネーミングセンス無いな…」など、この作品を読んでいる途中に思って欲しくないんですよね…。なので、名前などはご自由に決めちゃってください、!
理由2つ目はですね、この作品はほんとに私の自己満…なんですよね、笑 なのでほんと誤字脱字とかあると思うんですけど、お許し頂けたら嬉しいです、!
えー、3612文字の長い作品でしたが、最後まで読んで頂けたでしょうか、?それではまた次の作品でお会い出来たら嬉しいです。
いいね、良かったらお願いします!それでは〜。