この作品はいかがでしたか?
39
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いらっしゃいませ。不思議の国の物語をご覧になられますか?
決定しました。それでは、お気をつけてお進みください。
私の名前はミラ。ある世界に迷い込んだ勇者だ。
この世界に迷い込んだ原因。それは、あのトランプだろう。
数ヶ月前、突如届いた謎の手紙。それに添えられたハートのクイーン。
そのトランプに触ったあと、気づいたときにはこの世界に来ていた。
元の世界では「勇者様」と讃えられていた。
勇者というのは嘘偽りなく、戦うときは剣術を使う。
この世界に来てからもう5ヶ月半。
私は森にいる謎のトランプを切り倒し続けている。
ミラ なんなんだこの…生物?のようなものは…そろそろ体力の限界ね…
見ず知らずの村人 見つけたぞ!!この殺人鬼!!よくも!!
ミラ なんのは…な..し…だドサッ
それから次に目を覚ましたときには私は生気を失っていた。
あの村人のせいだろうか。私は自分を守っただけなのに…
私はこの時気づいてしまった。
この世界に来たときから感じていた違和感を。
あまりにもすべてが整いすぎている。まるで誰かに用意されていたような…
ミラはその後森の外に出ることはなかった。
後にミラは一番目のアリスと呼ばれている。
そう。この不思議の国の犠牲者、一人目。アリスとして呼ばれ、犠牲になった人間の数は5人そのうちの一人目。
アーノルド・ミラ彼女はとても優秀で、アリスの中で一番生き延び、世界の真髄に気づいた人間だと言われている。
どうでしょうか?アーノルド・ミラ。
まだ幼い少女だったのにも関わらず、残酷な世界に気づいてしまう。
なんとも酷い話ですね。
では、二番目のアリスの人生を覗いてみましょう。
お気をつけて。
僕の名前はユウマ!
僕は歌うことが好きだった。この世界に来るまでは…ね!
実はもう死んでるんだよねー!!あはは〜
元の世界では有名な歌手だった。「こんなに若いのにこの歌声!素敵な歌手になるわ!」
と言われ続けて生きてきた。
僕はこんな人生を歩みたいとは思わなかった。
そんな僕に届いたある手紙。
<この人生から抜け出して、森で楽しく歌い続けてみませんか。>
という内容と、トランプのハートのエース。
正直怪しかった。が、僕にはこれ以外の選択肢がなかった。
歌いながらこの世界に来た。
歌い続けていた。とても楽しかった。
そのあと、僕の声を好いてくれる沢山の人の前で歌っていた。
僕はずっと、歌っていた。幸せだった。
だけど、その幸せは突然僕の目の前から消えた。
気がつくとそこには薔薇の木があった。
僕と同じ言葉を話す、不思議な生物がそこにいた。
お茶を出されたのでつい、飲んでしまった。
どうやら僕たちの世界とは違う成分が入っているようだ。
そんなことを考えていたら、眠気が襲ってきた。
気を失う直前、目の前には不気味な笑みを浮かべる二匹の姿があった。
そのあと、僕は歌った。歌い続けた。
僕はみんなを狂わせた。
そのうちの二人がさっきの二匹だったようだ。
死ぬ間際も歌っていた。いや違う。
歌わされた。みんなに囲まれて。
まるで綺麗に飾られた薔薇の花のように。
これが僕の望んだことだったかはわからない。
でもとても楽しかったように思う。
おかえりなさい。
異常な執着心は理性をなくしても、気づかないといいます。
一方的な執着に耐えきれず、周りの期待に答え続け、全てを失ってしまった少年。
世界の真髄に気づき、周りと違うという理由で世界から排除されてしまった少女。
さて、犠牲になった残り3人のアリス。
どのように自分を魅せてどれだけ儚く散ったとしても、受け入れられないこの世界に
疲れてしまった人々へ。
おつかれさまです。ここは一つ、自分だけの感覚を、
認めてくれる人をどこかで探してみませんか?
私なんかで良かったら話を聞かせてください。
苦しい事を抱えている人、過去に経験した苦しいことに未だ、囚われている人の心が少しでも軽くなるのなら、
私はいくらでも聞きます。
否定もしません。
なぜこんなことを言うかといいますと、先日、大親友が自殺してしまって、少しでも親友のような人の
手助けになりたいからです。
重い話をしてしまい、申し訳ありませんでした。
では次回は♡100💬1で!
約1800字おつかれまです!
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