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束の間
波乱にも、世界大戦の終わりを告げる朝の光。
部屋で寝ていたのか、大金を叩いて買ったベットはとても柔らかく、戻ってきたのだと感じる。
鳥の囀りは私の胸を躍らせる。
さあ、これからどうしようか。
「英帝さま〜!ご飯出来てるよ〜!」
「おや、ウェールズ。分かりました、少し遅れていきますね」
「わかった!美味しく出来たんだよ〜!」
そういって彼女は扉の奥へと消えていった。
まだまだしなければいけないことはあるが、今は落ち着いて平穏を味わうとしよう。
横槍
一歩、また一歩と長い廊下を歩いていくと、足音が聞こえたような感じがした。
自分の足音ではなく、また別の者の。
同居人なんて、もう一回に降りているだろう。しかも、足音の数があっていないし。
「(他人…?いや、入れるはずが)」
迫り来る恐怖に、足が竦んで動かなくなる。
その瞬間________、「捕まえた」
鈍い衝撃が頭に伝わった後、意識が途絶えた。
「………な……お…い…?!…め……」
「……せ…!…ま…!」
何だ、この声。途切れ途切れに、男たちの声が聞こえる。
目を開けてみようとするも、目の前の暗闇が消えることはない。
「お、起きたじゃねえか。おっそい目覚めだなあ?そこくさまぁ??」
男はそう言って、私の腕を思い切り掴み上げた、
「ツツ、 なんですか?貴方たちは」
「人の家に侵入して、攫うなんて何を考えツツ」
言葉はそれ以上続かず、男たちに口を手で抑えられてしまう。
それも、鷲掴む様な形で。
「んツむ 、ッッ」
「なあ祖国?俺らはさ、語学留学としてドイツに行ったんだよ」
「そしたら…テメエの国と違ってまあ、天国だった訳だ」
「味合わせろよ」
その瞬間、男は鷲掴んでいた手を、私の腹部へと深い殴打を仕掛けてきた。
「ツツツ、 う“ッはあ、ア” ““ッッッツツ!?!!!!あ“ぐっ””かはっツツツツツ!!!!!!!!!」
「おっツツ”“”、 いィ“〜〜〜〜〜〜〜〜 ッ!!??」
息が段々と浅くなる。
「うぐ””ぅッッ、 ッッッぅ’“””」
段々と威力を増す殴打に、吐き気を催す。
気持ち悪い、痛い、苦しい。感情が目まぐるしく移り変わり、頭はもう正常な働きをしなかった。
「イ““ヤ”ッッッだ”“”ぁツツツツツ!!?、 いた””ッッい”“”” ””"」
「う””ッッッ”“”ツツ」
目の前の男が突然、殴る手を止めた。
そうすると、腕を抑えていた手を退け力の篭っていなかった足は、すぐに体を地面へと引き寄せた。
ああ、ようやく終わった。
「んな訳ねえだろ?なあ祖国さまぁ」
男はしゃがむと、酷く強い力で地面に押し付けてくる。
「はっッッ、?!」
男は、床へと強く押し倒してきた。
押し倒された体に男はまたがり、腕を思い切り振り上げ顔を殴った。
「あぐッッ”“” “ツツ 、おツッッ”““”"!!?かは”""ツツツツツァ“ァァァァァァァアッ”“”!!」
あまりにも強すぎる衝撃は頬を一瞬にして腫れあがらせ鼻血を流す。
「ァァァァ”“”んっぐ“ぅゥ””っ 、あっ、ッッツツツツツ〜”“”"」
一発、二発と止むことない殴打はただ頭を揺さぶらせる。
痛みと同時に、果てしなくこれが続くのではないかと恐怖が心を包み込む。
「(嫌だ…それだけは、絶対に)」
幸運にも、腕は抑えられていない。なんてバカな男だ。
手を男の頭に置き、何とか力を出す。振り上げた腕はスローモーションに見えて、今なら行けるのではないかと考える。
「どこ行こうとしてんだぁ?なあ」
勿論、間に合う事もなく馬乗りになっている男以外のヤツらが私の腕の間に腕を入れて、思い切り抑え込む。
身動きが取れなくなった瞬間、男はまた殴打を開始した。
「ァ"ァ””ァ“ァ”ッッ!!!っぐ“ッッぁぁ”が”“””!!!???」
上手く急所に入ってしまい、吐き気を催してしまう。
「う”“”が””"“ツツツツっ”〜〜〜〜〜〜う”““”ツツツツ、 お”え“""ッッ〜〜〜””」
びちゃびちゃと音を立てて、自らの体に吐瀉物が乗り掛かる。
「お“ご””ッッ、ふ“ッッ、う”えぇ“ 〜〜〜””””」
吐瀉物は少し血が混じっていてるように見え、いつのまにか唇が切れていたのだと分かる。
「うわっ………汚ねえなぁ」
「あなたっガ ハ“””ァぁ“ッッ、の”せい””で““””ッッツツツ!!!??」
「ぐっ”“”“”""ツツツツ!!!??ア“ガァ”“”ッッ、ぉ””」
思い切り足を蹴り上げ、一気に腹部へと向かっていった。
「い””ッッ、う“ぅ””ッッ」
「おごっ”“”ァァァ“ァ”“”、ッッぅぅ””」
「うっ“はっ、ッッ”、ぁあ””い””〜〜〜〜〜〜〜」
「ごほ””ッッ、うっ、ぇ””、ッッァ””ァァ“““!!!!」
最後に力強い足蹴をした後、男は唸り声の様なものを上げて私の体の上から体を退けた。
早く、終わってくれ。こんな事。
「じゃあ次はこれか?なぁ、祖国様♡**」**
手にはキラリと光る、刃物の様なものが見えた。
屈辱
衣服は全て脱がされ、硬く冷たい鉄の様な板に押しつけられる。
周りを見渡せば、あまりにも強く光を放つ電光灯と何かが置かれたカートが見えた。
「(何、をさせてるんだ…!アイツらは…)」
「お、起きたじゃねえか」
「ッッ、………」
未だに患部は痛みを主張しており、その痛みを作った張本人が今この場にいる。
そのことが、トラウマかの様にさらに痛みは増していく。
「にしても、無様だなぁ?」
「………ぉまえが、こうして…」
男の手に、再度銀色の光沢が見え、その様子から刃物だと分かる。
その手に持つナイフを、男は勢いよく振り下ろす。
「は、ッッぁツツツツ!??」
ギラリ、銀のナイフは私の瞳のすぐ目の前に来た。
「これで、眼球を人差し。そんでもって、足を切り落として、腕を切り落として」
「………いや、やめよう」
小さく一粒の涙が、安心したせいか瞳から零れ落ちる。
「ッッァァァァァァァァァァァァァァァァ”ァ“ァ””ァ“ァ”ァ“ァ”ァ“ァ”!!!!!?????!!!!
い“だ”“””いぃ””ツツツツ!!!!!!」
勢いよく入れられた刃は足の肉を思い切り切り裂く。
ぢくり、奥へ奥へと入れられる程に痛みは増えて、傷の深さは骨にまで到達しそうだった。
刃で引き裂かれた腕は、赤黒い血で滲み、切り離された断面からは肉が出ており、そこからは骨すら見える。
「う“ァァァァ”“”い“だ”‘“”""ッッぃ“イ“!!!!!!い”た””ぃぃ!!!!や”“”めツツツツッッ、ァァァァ”ァ“”ア”ア“アア””!!!!!ァッッ、ぐ””ぅ””ッッフッッ””あ“ァァァ”ァ“」
痛みに狂ったイギリスは、片方の腕の手を強く強く握った。
その手は血が滲んでおり、爪が食い込み皮膚が少し抉れていた。
道徳心の欠片もない行為のせいか、瞳は完全に白目を剥いており口は叫び声を発することしか意味を成していなく、理性を為さぬ獣の如くの姿だ。
「ァァァ”ァ””!!!!ぎ“ゥ”ァァァアア“ァ”ァ””いっ“ァッッ”“““”"ィィ””ツツツツッッッッァァァァァァァァ“ァ””ァァァ“!!!!」
切り味の悪い刃は肉を綺麗には切れておらず、途切れ途切れの断面を作った。滝の様に溢れ出す血は、裸体の腹を汚し皮膚に染み込みそうな程だった。
「骨行ったかァ……あんま上手く切れねえな」
不作法に力を強く入れ、骨は歪にも曲がる。
そうして、骨は折れていく。ゆっくりと、ゆっくりと。
「ァァァァ””い“やぁッッ!!!?い”や““ァッッ、!!い”たい””""ツツツツ、ァァァァ“ァァァァァ””ァァ“ァァァア”ァ””!!!!!!!!」
許してくれ、そう思ったって男は知るよしも無く。
切り裂かれる部分は焼かれているかの様に熱かった。
「(許して許して、やめて、いたい、痛い!!!!!!
なぜ、なんで)」
ボキッッッッッッ!!!!!!!!
嫌な音がすると、刃は思っていたよりも直ぐに腕を切り離した。
噴水から飛び出す様に、血はそこからかしこへと吹き飛ぶ。
体は長久の如く反り、目の前には強すぎるスパークが光った。
「ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ“ァ”ァ“ァァ”“”ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ“ァァ””ァァァァァァァァァァァァァァァァァ“ァ”ァ“ァ”ァァ“ァ”ァ“ァ””ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ“ァァァ”ァァ“”ァァ”ァ"ァ“ァ”ァ“ァ”ァ“ァ”ァ”““ ッッッッッッッッッッ!!!!???ァ“”ァ””ァ““ァ“いだ”“””ぃぃ””ィ!!!!!!!!!!?????!!!ッッぁ“ぁ””」
筋肉や骨等、普段では見れない様な物たちが断面から見え、その肉は溶け出したチーズの様に、今にも溢れ落ちそうだった。
「うるっせぇな…二本目行くぞ?」
「いや””イヤァッッぁ““””!!!!!イヤァァァァ“ァ””ぁ!!ゆる“、し””ァァァ“ァ“ァァァ”ァ“"”“ァ”ァァァ!!!!!!!!!!」
再度、肉が音を立てて引き裂かれる。
そこらはもう血塗れであり、血は何層にも重ねられてい赤黒い朱色の血溜まりができていた。
段々と刃に合わさせて、腕が抉れていく。
「ァァ“ァ““ァ“ァ“”ァァ“ァ””ィ“ぃ””ア“ッッッッッッ“ 、い”た“”“ィ””い“ッ、い“た“”い“””ィイ!!!!!!!!い“ッッたぁ”””ィィ“」
「ゆるし”て““ゆ”"るして“ゆるし“て”“ 、ご””め“”ん“な”さぁ””ッッァァァ“ァ”“ァ”ァ“ァ“”ァ“」
「まあ天下無双の大英帝国様がァ、一人の人間に謝るとはなぁ…?あ、あと思ってたよりも時間かかっし他の奴ら呼んでくっか」
「ひ”ィ“”ッッツツツツ!!!!??や““”め“ッッッッ!!!!!!!ぐ”ァ“ッッ“い“だ““ぃッッい ッッ““”ぁが”ァァァァァァ“ァ“ァ““ァァァ”ァ“!!!」
腕を抑える器具が、イギリスが動く度に音をガチャガチャと鳴らす。
「ガ””ア“ァァァァァァ”ァ““ァ””!!!!!!!??ぁ””」
幕間
「緊張してる?お兄ちゃん」
「そんなことないよ」
「そう」
屋敷の中に、痛々しい苦しそうな叫び声が響く。
この廊下、屋敷が静かだからなのかその叫び声が場の音全てを塗り替えている。
そして、兄弟は叫び声の主が居るであろう部屋へと向かっている。
「Hello?無様な姿の英帝さま」
「maidin mhaith!調子はどうだい?」
イギリスはコチラを見向きともせず、ただただ上を見上げ叫んでいるだけだ。
「い””ッッ 、ァ“”ァァァァァァァ“ァ””ァ“ 、 い”た““”ッッぃ”ィ!!!!!!」
「あらま………お兄ちゃん〜?イギリス抑えててね」
声を高らかに上げた彼は、イギリスを兄に抑えさせイギリスの足を強く握る。
「ッッ、ふ ””ァあッッ??!!!ァァァァァァァァァァァァ“ァ““ァ”ァ””ァァァァァ””ァ“ァ“”ァ””ァァァァ“ァァ”ァ““ァ“!!!!!!!!
あいッッッッ、””ル”“””ッッランど”““”“ッ!!???」
「なんッッ、ァァァァァァ”ァ“ァ“““!!!!!!!!!!??!!!!!」
彼
アイルランド
と、男はイギリス自身の事を考えることもなく痛め続ける。
足を一度、二度と骨を強く折っていく。
音を鳴らし、血を派手に流す腕。
「い”“”やァァァァァ””ッッあ!ッッツツツツ“ァァァ“ァ””ぐ“ぅッッッッ”」
鉄の板は今や赤で何も見えなくなり、拘束具も腕を切った事により上半身は意味をなくしていた。
嘔吐、血、涙、打撲痕などで体は悲惨な姿へとなってしまっている。
「あ、そっちもう切っちゃってよ」
「分かったよ、オラッッ!」
「ハ“”“ッッ、 ィ“ッッ 、”“””!!!!!??」
呼吸が浅く消え、再度叫び声がけたたましく響いた。
「ァァァァ“ァ”ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ“あ”あ””ああああああああああああああああああああ””ああああ"ああ“あ”あ“あ“”あ””ああああ“!!!!!??!!!い“だ””ィッッ 、い“だ””ィィ!!!!!!!!!!!!!」
「ぅ””ぐ““ツツツツ!!!!!!!ァァァァ“ァ““ァ”ァ“ァ”
ァァァ””ァ“もう”ッッ、 い や““ァあ!!!グ””ぅ、ァァァァァ“ァ““ァ“ァ””」
男は腕を切った後、その場を銀の刃だけを残し去っていった。
「さ、続けよっか!」
「や”“め””ろぉッッッ“ッ、 ””!!!!!ぐ“ッぅ”〜〜〜〜ッッ」
いつのまにか、兄に当たると彼は男が手にしていたよりも大きく、切れ味の悪そうな年季入りの鋸を持っていた。
「ァァ””ァ“ァァッッ 、ぁ”グ””ぅぅぅぅぅぅぅ“”ぅ””ぅウゥ“ァあぁぁ““ぁ””」
血はそこらへとまた飛び散る。
溢れ出す血は、その行方を知らず鉄からは落ちまた落ちてを繰り返す。
「ぁぁぁ””ぁ“ふっ、 ぅ””ぁぁ !!!い““や””ぁッッ、いやぁァァァ“ァ”ァ””ァ“““ァ“ァ””
ぁ、ぁぁ………ツツツツッッ、 ァ””ァ“ァァァ”ァ!!!!!!」
一つの足の肉は切り裂かれ、もう一つの足は見る気も湧かないほどに、無惨に折られていた。
「ァァ“ァ”ァ”“ 、ッッ!!」
「もう片方もやろう!お兄ちゃん〜!」
「イ“ヤ”“”ッッ、 かんツツツツ、ァァァァァァ“ァ”ァ””ァァ“ァァ””!!!!!!!」
「銀のやつでやっかぁ」
「ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ“ァ””ァ“ァ”ァ””ァ“ァ””ァ“ァ”ァ“”ァ“””ァ“ァ””ァ”“”ァ“ッッ、ッッ いいだ””ァィィ“ィ““ィ”ぃぃぃぃぃ」
「ぁぁぁぁ“ぁ””ッッ、ぅ””ゥゥ””がッッ、はツツツツァァァァァァァ””ァ””
ギッッィ、ィィィ“ィ”お““”っ“ツツツツハァっぁぁ””ぁぁぁぁ“ぁ””あああ“あ"““あ””」
「ァァァ“ァ””ツツツツ、 ぁ はっァ“ぐっ“““っぅ」
両足は今や、断面が全て見えるほどの深く抉られており、綺麗には切れないのかツギハギの切り口と、骨が飛び出ている。
「ァァァ””ァ””イヤっ、ァァァ“ァ”“”ムリッッ、 い“"“““やァぁっ」
「ァァァァァァァァァァァァァァァァ“ァ“””ァ“ァ”ァ“”ァ“ァ”ァ“”ァ“ァ””ァァァァァァァァァ“ァ””ァ“ァ”“!!!?」
「気絶しちゃった……お兄ちゃん?処理どうしよ」
「アイツくるらしいから、任せようか」
排斥
side:uk
「ッッ、 ぁツツツツ、ァァァ”ァ””ああ、ぁぁぁぁぁぁぁ“ぁ““ぁ“ぁ”ぁ“ぁ”ぁ””ぁ“ぁ………う”ゥッッッッ」
「(くらくらする………、いたい、いたい…)」
考える事すら、生きる事すら辞めてしまいたい。
足も、腕も、お腹も。
痛みに狂い、死すら望んでいるというのに突き付けられるのは無限の苦痛。
「(助け、なんてないのか……?)」
微かに手を伸ばそうにも、映るのは激痛に襲われる切り落とされた無残な腕。
ドンッッッッ
軽い落下音と共に、地面へと蹴り出された。
「ああああああああ“””あ“あ”あ“あ““ああ”ああ””!!!!???ッッ、ァああ“ 、ギィッッごっ””ふッッッッ””〜〜〜〜」
「ぐ“ゥぅぅぅぅ””ツツツツ」
強い衝撃のせいか、体に強い痛みを感じる。
激しい痛みの中、空が少し見えた。
「(逃げたぃ……助けてぇ………)」
「ぅ””ッッ、ぁぁあ……“”」
大粒の瞳が、ガラスを濁し空を覆い隠した。
悲しみや、様々な感情が痛みを追い越す。
最早、逃げ出せない。
?「で、それでぇ〜〜!って聞いてる?」
?「るっせぇぇ!!!?そもそもなぁ、勝てたの俺のお陰だろうがよォ!!!!」
?「はっ、ぁあ!!!?何言ってんのぉ??てか、大体ダメだったのはソ連、あんたでしよ」
?「何で俺に言ってくんだよ」
聞き馴染みのある声が、脳へと響く。
誰でも良い、日常を返して。
「たす、ッッけ、て」
お願いだから。
「何か聞こえた?フランス」
「いやぁ?早く行こうよ。時間なくなるぞ〜」
伸ばした手は、空を虚しく切り、誰も気づく事なく誰かがたすけることも助ける事もなく意思は枯れ果てた
他人の日常が続いた
。
「イッッ、やぁ”“!!!??ァ、……あ、………」
意識が薄くなる。
一糸纏わぬ姿で、芋虫の如くの体で意識を落とす。血は固まり、腕や足は赤黒く染まる姿で、命は枯れ果てる。
幕開け
「えいていさまどうだった!!」
「ん〜?死んだと思うよ」
「よかった!」
明るく振る舞っていた少女の姿はそこにはなく、恨みと狂気じみた歓喜に満ち溢れた一人の女性が居た。
「ウェールズ?これで良かったの」
「分かってるでしょ?アイル。アイツは私たちを支配した”人々が生み出した架空の象徴“だよ。
誰か喜んで、はいそうですねって言うの?許されるわけ無いの、そう、許されない」
「搾取されてばかりじゃ、私たちは本当に”私たち“を失っちゃう。」
無惨な姿へと変わり果てた彼は、もしかしたら成るべくして成ったのかもしれないが、”彼“であるが故の個性で潰されてしまったのかもしれない。
「あの人の生は望まれていない、皆んな、みーんなそうだよ」