「 ねぇ、知ってる ? 」
「 三千年草 神社 の話 。 」
「 みちとせぐさ …? 」
「 何それ 。 」
「 知らないの ?! 都市伝説だよ !! 」
「 その神社で 願い事 を唱えると 、 」
「 絶対に叶うんだって !! 」
「 … なんで ? 」
「 分かんないから 面白いんじゃん !! 」
「 あんたの感性が 分かんないわ 。 」
「 酷いよ !! 」
くだらない 。
そんなの 全部嘘だ 。
幽霊だとか 宇宙人だとか 、
人間は すぐに噂を立てる 。
── まぁ 私たちも 一応は宇宙人か 。
そんなことを 考えながらも 、
私、えとは 帰路に着く 。
今日も 相変わらずの雨 。
最後に晴れの日を見たのは いつだっただろうか 。
通学路近くの横断歩道では 、
色とりどりの小さな傘を差す小学生 が 元気に歩いている 。
雨の日でも あそこまで楽しそうにできるのがすごい 。
私も 雨の日の方が好き 。
雨音も、雨の日に香る独特の匂いも 。
今日は いつもと 違う道を歩いてみよう 。
もう いつもの道には 飽きたから 。
雫が落ち揺れる蓮の葉、アスファルトに雨粒が奏でる音、誰もいない景色 。
全てが珍しく、私は心が踊った 。
山道に入る林の中、私は 奇妙な灯りを見つけた 。
雨でよく見えないが、橙色に光る、動いているようにも見える 灯り 。
私は 通り過ぎるはず だった 。
私の足は 何故か、その灯りに向かって 歩いていた 。
何を 考えているのか 。
この時の 私には何も分からなかった 。
動く灯りの近くまで来ると、その灯りは 消えてしまった 。
一体 何の灯りかは 分からなかった 。
帰ろう 。
そう 振り返ったときだった 。
── 林の中で1番大きな木の下、先程までいなかったはず なのに 。
そこには 小さな少女 がいた 。
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