放課後
私はフロイドさんに言われた通りモストロ・ラウンジに来た
海の中にあってとても素敵な場所だった
お店の中は思ったより賑わっていて、こういう所に来るのは初めてだからとても緊張していた
ジェ「いらっしゃいま…おや、 さんでしたか 」
『こんにちはジェイドさん、フロイドさん
に誘われて来ました』
ジェ「その事については僕もご存知ですよ」
ふふ、と笑みを浮かべながら”さぁ”と言って手のひらをお店の中に向ける
ジェ「席を案内しますね」
『ありがとうございます』
そう言って私はジェイドさんの後ろをついて行く
フロ「あ〜!エンゼルちゃんだぁ!」
フロ「来てくれたの?」
私が入店した瞬間フロイドは私の方に駆け寄り、両手を握った
『来てあげましたよ』
だが”造花したかったけどなぁ”…と頭の中で考える
フロ「んふ…あ、必ず何か飲み物頼んでねえ」
ジェ「本店はワンドリンク制なんです」
メモ用紙とペンを片手にお店のことを教えてくれるジェイドさん
『そうなんですね…いくらですか?』
フロ「500マドルだよ、エンゼルちゃん」
フロイドは私の隣にドカッと腰掛け、にこにこしながら私の方を見る
『(意外と安い…)』
『じゃあ、これをお願いします』
ジェ「かしこまりました」
料理担当だろうか、その寮生達にメモ用紙を渡して、ジェイドさんは行ってしまった
フロ「俺いまちょー機嫌いいんだよね、エンゼルちゃん」
『わ…私が来たからですか?』
思い切って聞いてみた
自分の顔がみるみる熱くなるのが分かる
そうすればフロイドさんは一瞬驚いたような顔をしたが、すぐにこにことした顔に戻り
フロ「エンゼルちゃん意外と積極的なんだねぇ…」
フロイドさんは優しく私の手の甲を撫でる
私はびっくりして体をびくっとさせてしまう
フロ「あはっ、エンゼルちゃんかわいー」
…積極的なのはあなたじゃないんだろうか
するとジェイドさんが頼んだ飲み物を持ってきてくれた
ジェ「どうぞ」
『あ、ジェイドさん、ありがとうございます』
ジェ「これくらい大丈夫ですよ」
ジェ「フロイド、あなたにも仕事があるでしょう?」
困り眉になりながらジェイドさんがフロイドさんに話しかける
フロ「え〜、俺今そんな気分じゃないんだよね。」
と言ってフロイドさんは口を尖らせる
『(ほんとに気分屋なんだな…)』
ジェ「アズールに怒られても知りませんよ」
フロ「アズール怖くないし別にいーよ」
ジェ「全く…」
呆れた様子でジェイドさんは他の客の所に行ってしまった
『いいんですか?』
フロ「ん、いーのいーの」
フロ「俺エンゼルちゃんと一緒にいたいし」
顔が赤いのは気のせいだろうか
『あの、手…』
フロイドさんはずっと私の手を握りっぱなしだった
フロ「離さないよエンゼルちゃん」
フロ「ずーっとこのまま」
フロイド先輩は恋人繋ぎ状態にし、鋭い歯を見せつけるように、にやっとする
狡いなぁこの人は…
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