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ある日の帰り道
道端に落ちていたノートみたいな物に目が止まる。
E:なにこれ…
手に取って見てみる
E:恋日記?
好きな人に振り向いてほしかったんだ
私の事をちゃんと見て欲しかったんだ
そんな事を考えていた時に見つけたんだ
それが
『恋』日記
『恋』日記とは好きな人の名前を書いてその人と進展があったり自分が凄く思い出に残った時に書く日記らしい。
書くことがなければ書かなくていいというのが私にはありがたかった(日記を書くのが苦手なだけ)。
嫌なアラームの音が聞こえてくる
朝だと認識させるこの音が私は苦手だった
重たい体を起こしながら昨日拾った『恋』日記を見る
表紙も中身も綺麗なノート
これが落ちていた事に疑問を抱くがこんな事している場合ではなかったと思い急いで制服に着替える
時計を見ると遅刻寸前の時間だった
E:やば、あと10分しかないじゃん!
そう言い家を飛び出した
新学期の教室に入ると話したこともない人が多かった
結局私には友達と呼べるような人もおらず1人でいた。
1人でいると可愛らしい女の子2人に話しかけられた
N:こんにちは、Nっていいます!
R:RはRです!
E:私は、Eです
悲しいけれど私には勿体無いぐらいのいい人達
このクラスでは楽しくやっていけそうだな。と思う
1人でいた時と全然違う事思っているなと感じる
でも、好きな人がクラスいないのが残念に思えてくる
そんなことを考えていたからか、話しかけられていることに気づいていなかった
N:Eさん!
E:わっ、ごめん考え事してた
N:それならすみません…
E:Nさんは悪くないしさ、謝らないで
私が謝らなければいけなかったのに謝らせてしまった
今すぐにでも言葉に出したかったけれどこんな時に限って声が出ない
それでも2人は私に話しかけてくれる
N:今日の放課後どこか行きませんか?
R:Rは〜、クレープ食べに行きたいです!
N:Eさんは行きありますか?
E:雑貨屋とかかな
N:どちらも捨てがたいですよね…
R:Nさんは?
N:私はご飯食べに行きたいですね
R:Eちゃん、どっち食べたいですか
E:ん〜、クレープかな
N:じゃあクレープ食べた後雑貨屋いきますか!
R:めっちゃいいです!Rを超える天才がいるとは驚きですが
N:Rさんの天才は自称でしょう?
R:Eちゃんは?EちゃんはRのこと天才だと思うよね?
E:えっと…、自称に見えます
R:Rって天才じゃないんですか?
すると私の好きな人が通りすがる
自然と彼に目を向ける
彼も私の視線に気付いたみたいでこちらに目を向ける
その一瞬、たったの一瞬だけ目があった
私は恥ずかしさで目を逸らさなければもう少し見えたかもしれない
でも、この一瞬が私の心を大きく動かした
___新連載
___誰かの『恋』日記
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