TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

ミッドナイト総受け

一覧ページ

「ミッドナイト総受け」のメインビジュアル

ミッドナイト総受け

第2話 - 2. 静かな夜のひととき

35

2025年04月02日

#僕のヒーローアカデミア

#香山睡

#ミッドナイト

#雄英教師

乙女月

シェアする

この作品はいかがでしたか？

35

乙女月

プロフィール

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール

テラーノベルのスクリーンショット

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

ホーム

検索

通知

本棚

「睡、今日はどうしたの？」
マンダレイは静かな声で香山睡（ミッドナイト）に問いかけた。

いつもは人前でクールで、妖艶なヒーローだが、今日は少し疲れたように見える。

「……あぁ、ただちょっと疲れただけよ」

香山は淡々と答えながらも、どこかその視線を避けている。

彼女の目が、普段の彼女とは違う、どこか遠くを見つめているように感じる。

「そう、無理しないで。少しでもリラックスしたほうがいいわよ」

送崎は穏やかに微笑むと、そっと香山のそばに歩み寄る。

その落ち着いた雰囲気に、香山は思わず息を呑んだ。

「……ありがとう、でも気にしないで。私は大丈夫」

「無理をしないでね」

その一言が、香山の心にどこかしっとりと染み入る。

普段の香山なら、簡単にそう言って片付けるだろう。だが、今日は違った。

その優しさが、何か心の奥底に届いたようだった。

「信乃……｣

香山が口を開きかけたその瞬間、送崎は優しく彼女の肩に手を置いた。

「話したくないことがあれば、無理に話さなくてもいい。私はただ、あなたが少しでも楽になれるようにと思っているだけ」

その静かな言葉に、香山は思わず目を伏せた。

普段なら気を強く持ち、感情を隠す香山だが、送崎のその温かな手に包まれるような感覚が、徐々に心の奥に広がっていった。

「……でも、少しだけ」

香山はようやく口を開く。

「少しだけ、頼ってもいい？」

その言葉に、送崎ただ微笑んで頷いた。

「もちろん。私にできることがあれば、何でも言って」

送崎の優しさに包まれ、香山は何も言わずにその手を握り返した。

それは、言葉以上に大きな安心感を与えるものだった。

静かな夜の中で、二人はただ寄り添いながら、言葉なくとも心が通じ合っていることを感じていた。

──時に、最も強いヒーローたちも、優しさに癒されることがある。