●セノナリです。
・ティナリ視点
・R18表現無し
追記:1000文字超えちゃった。ちょっと長くしすぎました。
どうぞ。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「はぁぁ~~………」
「はい、これでカーヴェのため息14回目。ったく、恋人の事くらい本人に聞けばいいのに。」
「ぅゔるさいっ!!!」
「お前がな。」
僕とセノは、時々こうしてカーヴェの悩みを聞く日を作っている。
…というより、聞かされてるみたいな感じがするけど。
3人で酒を飲みながら、悩みだけで無く日々の楽しかったこと、面白かった本、セノが言ったジョーク……うん、最後のは余計だった…
とにかく、この時間は結構好きではある。
「ふぅ…ランバドさん、もう一杯頼む。」
「おう。」
「にしても久しぶりだな。カーヴェがこんなに飲むのを見るのは。」
「そうだね…ここ最近は上手くいってた、とか?」
「そんな訳無いだろう!全く…これは今朝の話だが、アルハイゼンの奴、僕がもう一杯飲もうとしたコーヒーのマグカップを何気ない顔で流し台に持って行ったんだ…」
「…あぁ~、それはなんというか…」
「容易に想像出来てしまうな。」
カーヴェの話はいつも、その場に居るように2人の様子が 鮮明に思い浮かぶ。
「そう言う君たちはどうなんだ?いつも僕が聞いて貰ってばかりでしょうにあわないからな…」
「えぇっ…!」
「そうだな…いつも料理を作ってくれたり、それを俺が食べればニコッと笑って…」
「せせせせセノ!!!!ストップ…!!」
「あ、悪かった。」
それはもう稲光と言えるスピードでセノの口を塞いだ。
「はぁ、公共の面前でよくそんな事を恥じらいもなく言えるな…」
「全くだ。この癖は俺も直したいんだが…」
「まぁ、いいんじゃないか?少なくとも僕は人前であいつの自慢なんざ出来やしない。仲が良い証拠だと思う。」
「それも、この本人の目の前でね。」
「だから悪かったと……」
「あははっ。今日は君たちの仲良しっぷりで満足出来た。僕とあいつは喧嘩してばかりだが…」
「それもまた、ひとつの信頼関係だね。」
「…あぁ。よし、今日は解散にしよう。僕がこれ以上話したらまた愚痴が出てきそうだ。」
「分かった……」
「…セノ、七聖召喚をする為に来てるわけじゃないから。」
「そう、だな…」
「君たちは帰ってからでいいじゃないか。そんな落ち込む事でもないだろうに…」
「まあまあ。『七聖召喚は第二のティナリ』らしいから…」
「やめてくれ…そんな恥ずかしい発言を晒されるとは…」
「…ジョークは恥ずかしくないんだ……」
酒場から出ると、星がいつもより澄んで見えた。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!