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入学試験合格者
1,リトナ・クルイバナ
2,ファイアール・ヌーヴェルト
3,リュートル・フェイスナル
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ウェーカルト学園 学寮
「寮生活なんて聞いて無いんだけど!」
私の声がリビングに響く
「るっせぇわ!黙れや試験一位!」
「ごめん褒めてるようにしか聞こえない」
一年の学寮は1階には大きなリビング、お風呂場、キッチンなどなど…階段で2階に上がると1ーAのクラスメイト計20名の部屋がある
一年のクラスは全部で5つ、私とファイアール、リュートルは同じ1ーA、どうやら試験の順位によって組が変わるようだ
ーリトナの部屋ー
目的の教師は3ーE担任のシャイフェイカ・フェルトーヤ
この国の人はファとかフェとか名前に入れないと死ぬ病にでも掛かってるのか?
問題児は殆ど先輩方だけど、一年にも結構居る、1人は先程のファイアールだけど彼はもう平気だろう
「明日は同クラの子に目標の子が居るかを確認して…別クラも見ないとな」
学校は嫌いだ、前世の事があるからだろうか
でもなぜか…理由がわからないけど…
「…楽しみだな」
この時の私は微笑んでいた
戦闘以外で笑うのは久しぶりだったから自分でも少し驚いている
次の日 ー1ーAー
「おはようございます、担任のファイトナール・ルーフェルトです、まぁ全員ご存知でしょうがね」
私達の担任はあの時の試験官だ
あのリストに載っていないから悪い人では無いだろう
「今日は学校の構造の説明と魔法の訓練をします、午前中に終わりますが頑張りましょうね」
ー魔法訓練前の休み時間ー
「ファイアール、一緒に行かない?」
「友達でもねぇのに行かねえよ」
「そっかぁ…リュートル、行かない?」
「ん、いいですよ」
私はリュートルを誘って歩く
「…心が狭いですね、一緒に歩くぐらいいいじゃないですか」
「あぁん?いいわ行ってやるよ!」
リュートルはファイアールの事をよくわかってる
煽ると大体言う事を聞いてくれる
「…ちょろいね」
「は?」
ー校庭ー
「普段なら魔法は詠唱が必要です、ですがこのAクラスは使わずに魔法を使える人が多いですね、例えばリュートルさんやファイアールさんなどですね」
無詠唱魔法、普通なら『ファイアーボール』とか言わないと行けないのだろうか
幸い私はやりたい事を所々言えば使う事が出来る、だが正直無詠唱魔法も使いたい
「今回は魔法を私が作った的に当ててみましょう、当てれる人は無詠唱魔法を練習して少しずつ確実に強くなっていきましょう」
私は魔法はあまり使えない
体を使ってでのゴリゴリの脳筋だから
「それでは…初め!」
「いでよ!炎魔法!」
そう唱えた私の手からはポスっと空気が出ただけだった、無理もない
「ははは!炎出てねぇじゃねぇか!」
「うっさい!こちとら身体強化魔法しか使わないんじゃ!」
「俺が手本見せてやるよ!よく見とけよ?」
ファイアールは剣を空に向けて目を瞑る
すると炎の柱が剣から出て来た
周りの目はその炎に釘付けだ
「これぐらいでいいかー?そろそろ消すz…」
ファイアールが言いかけた時に水魔法が飛んできて炎が消えてしまった
「これぐらいすぐに消さないと勝手に消えてしまいますよ、早く消さない方が悪いんです」
リュートルが杖を構えて笑っている
「はぁ?消そうとしたのにお前が消したんだろ!攻撃力が無い水魔法使いが何を言う!」
「聞き捨てなりませんね、攻撃力が無い?貴方達が脳筋なだけじゃないですか?」
この2人はライバル意識が強過ぎて喧嘩をよくしてしまう、しかも頭が良いから知識的な喧嘩をする為誰にも止められない
「だーかーらー!炎魔法は高火力の範囲攻撃がメインなんだよ!援護基本の水魔法使いの癖に調子に乗るな!」
「水魔法でも頭をひねれば高火力になりますし、仲間を巻き込まない、火事や火傷の危険性がある炎魔法に比べれば圧倒的に…」
「話聞いてたのか!?炎は範囲攻撃!だから別の武器を使って被害を減らしてるんだよ!そっちはどうなんだ!範囲攻撃が出来ないから敵に囲まれたらおしまいだろうが!」
「水魔法で周りに水源を作れば良い話です、血も見えないですし調整すれば殺しもしません、そちらはその調整が難しいのでは?」
頭がいい2人が喧嘩をするとこうなる
喧嘩するほど仲が良いとはこの事だろう
「…喧嘩するほど仲が良い」
「はぁ?/あ?」
「ゴメンナサイ」
お昼 ーAクラスの寮にてー
「お昼何食べようかなー…お腹減った…」
「学園に全クラス共同の食堂があるそうですよ?行きますか?」
「行く!!ファイアールも行こー!!」
「…お前飯の事でも性格変わるんだな」
寮は学園を囲むように設置されている
一年の寮は一年の場所にまとめて寮があり、その中央には全員用の中庭がある
はっきり言うと豪華すぎるホテルである
ー食堂ー
「何食べよっかなー!お肉は欠かせないでしょー?野菜にスープにデザートに…!」
「程々にしろよー…食べきれねぇぞ?」
ファイアールの手には焼き魚などの和食の様なご飯がお盆に乗っている
席に戻ると先にリュートルとファイアールが隣で黙々と食べてる
リュートルのお盆にはたった一杯のスープと少しのパンが置いてあった
「…ってリュートルそんなんで足りるの!?お腹空いちゃうよ!?」
「…食べる事、あんまり好きじゃ無いんですよね…」
「つーかお前は盛りすぎだ、食い切れんのかよ」
そう言われる私のお盆には大盛りのご飯や沢山の肉やサラダが乗っている
「ふん!私は大食いなんですー!」
「まぁあんな動きしてますもんね…」
「確かにな、それなら納得だわ」
私はファイアールの隣に座って食べようとする
「だから!金目の物寄越せっつてんだろうが!世話してやっただろうが!」
食堂にそんな物騒な声が響いた
その先には黄色のツンツンとした髪で赤い瞳を持つ男が居た、身長は高めで筋肉も結構付いてる、背中には大きなオノを背負っている
その男は1人の生徒の胸ぐらを掴みかかっていた
その赤い瞳は狂気的ではなく、悲しみと怒りに満ち溢れた瞳だった