おはようございます!今から学校行くので短くなりますけど…どうぞ!後♡120もありがとうございます😊
教室の隅。窓際でもなければ、目立つこともない場所。
そこで日本は、ひとりぼんやりと外を見ていた。
桜の季節も過ぎ、風が少しだけぬるくなる頃。
春は、苦手だった。
「出会いの季節」なんて、言葉だけが浮ついていて、自分には関係がない。
誰かと仲良くなることも、誰かに話しかけられることも、もうとっくに諦めていた。
誰とも目を合わせないようにするのが、いつしか癖になっていた。
「……今日も、静かで……よかったです……」
小さな声で、誰にも聞こえないようにつぶやく。
優しい口調も、穏やかな目も、いまや“変なやつ”と呼ばれる理由になってしまった。
誰かに気を遣っても、遠慮しても、静かにしていても――
笑われて、無視されて、傷つけられるだけ。
そう思っていた。思い込んでいた。
この孤独が“普通”なんだと。
誰にも期待しなければ、傷つかないと。
そのときだった。
ガラッ、と教室のドアが開く音。
教師の声が、静かな空気を切り裂いた。
「今日から、このクラスに転校生が来ます。皆さん、仲良くしてあげてくださいね」
興味なさそうにしていたクラスメイトたちがざわめき始めた。
見慣れない制服。碧い瞳、眩しい笑顔。
彼は、まるで違う世界から来たようだった。
「Hey~!今日からお世話になりまーす!オレ、アメリカ!」
その瞬間――
日本の目の前の世界が、ゆっくりと色を変えはじめた。
彼はまっすぐこちらを見て、
まるで迷いもなく、にっこりと笑った。
🇺🇸「お前がJAPAN?よろしくな!」
それが、すべての始まりだった。
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