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翼「 …は?? 」
キーンコーンカーンコーン …
女「 ねぇねぇ、聞いた? 」
女「 例の女の子の話でしょ? 」
あゆみがあの発言をして以来、男子バスケ部には部員希望が殺到したようだ。当然、それをよく思わない女子たちもいるわけで、
あゆみ「 はぁあ … 」
莉胡「 どったの?あゆみ 」
この子は 川浜莉胡 。美術部だ。
昼休み、屋上で胡座をかきお弁当を食べていた。溜息を着くと、莉胡が口いっぱいにめろんぱんを頬張りながらどうしたの?と聞く
あゆみ「 えー…?? 」
莉胡「 なんか最近元気ないよ~?? 」
あゆみ「 うーん……、 」
りんごジュースを片手お弁当をしまい、柵にもたれぼーっとしていると
がちゃッ
永田「 あ、先客 」
瑛太「 え、誰居んの?? 」
あゆみ「 …いや、まずいッッッ 」
屋上の扉が開き、誰が来たかを確認する0.5秒のうちに壁に莉胡を連れて隠れる
瑛太「 誰も居ねぇじゃん 」
永田「 気のせいか、 」
二人がゆっくり腰を降ろす。
( え、なんかBL表現みたい↩︎ヌッシ )
一方その頃、壁の影にいるあゆみ(達)は…
あゆみ「 ( …詰んだ ) 」
綺麗な3角座りをしていた。
いつ出ようか、そればっかりを頭の中でぐる〃と掻き混ぜ考えていた。
永田「 そう言えば、男バスにマネ来るらしいよ 」
瑛太「 聞いた。一年生だろ? 」
購買で買ったであろうパンとジュースを飲みながら春の風をうけて、永田くんが口を開いた。
永田「 正直どう? 」
瑛太「 んー、いらないかも。今のままでいい 」
永田「 分かる 」
自分でも、顔の色が冷めきって行くのがわかった。気がつけばあゆみは屋上から飛び出していた。
瑛太「 え、はッ」
永田「 びっくりした… 」
ばた〃 ばた〃
莉胡「 ちょ、ちょっとあゆみ! 」
あゆみ「 …私、浮かれてたのかも 」
「 二人のいるBeautyに入れて、しかも話
しかけて貰えて…。それなのに、部活 まで同じとか、気持ち悪いよね 」
莉胡「 あゆみ… 」
あゆみ「 私、女バス入るよ。本来はそうだから さ、 」
今にも泣き出しそうな顔であゆみが言った。
キーンコーンカーンコーン
寂しい階段で、予鈴が鳴り響く。屋上の方から話し声と足音が聞こえる。
と、同時にあゆみは素早く教室へと走って言ってしまった。
莉胡「 あゆみ…… 」
先生「 えー、これがこうなって… 」
6時間目。
授業中なのにも関わらず、あゆみはいつにもましてぼーっとしていた。
あゆみ「 (本来は、女バスに入らないと行けないんだし何も悪くない…) 」
悪くないはずなのに…
先生「 じゃあ~ここを…杜本さん。 」
あゆみ「 え、あッ!X=… 」
あゆみは、先生に指名され慌てて席を立ち、答えを言った。…つもりだった。
次の瞬間には、教室にドッと笑い声がまき起きた。
あゆみ「 え…?? 」
先生「 杜本さん、今は英語ですよ 」
あゆみ「 …おーまいがー 」
流石にぼーっとしすぎていた…と、1人反省会を開く。ふと、教科書の一文に目がいく
I’ve been in love with you since the first time we met
運動万能だが、勉強が万能になることはなかったあゆみが唯一出来る勉強が英語である。
あゆみ「 これの訳は、初めて会った時から私は あなたに惚れていた 」
先生「 はい、正解。この文に用いられるI’ve は〜〜… 」
惚れていた…か、」
と、ボソリとあゆみが呟いた。私は、中学生の頃から…いや、小学校の時から瑛太くん達を推していた。生粋のファンだ。だから、他の人たちが思うような感情は誓ってない……はずなのにな…
あゆみ「 わかんないなぁ…… 」
そう呟く頃、校庭の花壇ではパンジーが揺れていた。