「この度、僕達付き合う事になりました!」
いむくんがまろちゃんと手を繋ぎながら言う。
最初何を言われたか理解できなかった。。
ただ、呆然としていた。
そんな僕に
「初兎ちゃん?大丈夫?」
と心配そうにいむくんが聞いた。
「あぁ、大丈夫やで。」
「そっか!良初兎ちゃんが協力してくれたらお陰で付き合う事が出来たんだよ!本当にありがとう!」
そう言い、花の様に笑ういむくん。
横で優しく微笑んでいるまろちゃん。
2人はもう、前の様な関係じゃない。
“恋人”なのだ。
唐突に理解する。
僕は失恋したんだ。
ズキッと心が痛む。
いや、本当は分かりきってた事だった。
僕は最初からいむくんがまろちゃんを好きだという事知っていた。
それを承知の上で協力した。
最初から叶わないなんて分かってる。
それでも、分かっていても、こんな愛おしくて、好きなんだ。
幸せそうな2人を邪魔したくなくて
「ごめん、ちょっと用事あるから先帰るな、。」
と言い、足早に家に帰った。
ベットに飛び込み天井を見つめる。
今はもう何も考えたくない。
そう思い、目を瞑り眠りに落ちた。
「ん、。」
目覚めるともう、夕方だった。
、、、、、、、、、気分転換に散歩でも行くか、。
家を出て、行く宛もなく永遠と歩き続ける。
すると、
聞き覚えのある声が前から聞こえてきた。
思わず顔をあげると、
目の前には今1番見たくなかった2人の姿があった。
いむくんが笑い、それを愛おしそうに見るまろちゃん。
2人の手は繋がれている。
また、苦しくなって、思わず心臓あたりの服を掴む。
辛い、悲しい、いやそんな感情じゃない。
悔しいんだ。
僕の方がずっと仲が良くて、一緒に居たのに。
いむくんを、いむくんの隣を奪われた事が
悔しくて堪らない。
本当は奪われてなんかないのに、
こんなのただの自分の自己満だ。
分かってる、分かってるのに、
何で、こんなに悔しいの?
コメント
2件
こっちまで胸が痛くなる😭😭😭 失恋系好き👍👍✨✨