空想の居場所

私は何のために生きているんだろう…

毎日毎日、生き続けている理由が分からない。

痛っ…！？指を見ると少し切れて、血が出ていた。私の下駄箱の中に、カミソリや、カッターナイフの刃が、大量に入っている。また……

流石にやりすぎじゃない〜？え〜やろって言ったのそっちじゃん〜女子2人がこっちを見てクスクス笑っている。いつになったらやめてくれるのかな… 刃を避けて上靴を取り履く。教室に入り、席に座る。ねぇ？「桜」、アンタ何、悲しそうな顔してんの？ムカつくから、教室に入ってこないでくれる？え〜「梨菜」〜そんな事言ったら可哀想だよ〜これでも学校一生懸命に来てるんだからさぁ〜　梨奈の取り巻き達が遠くの席に座って笑いながらこちらを見ている。

だってムカつくんだもん。顔だって見たくないのに。まあまあ落ち着いて〜この後でたっぷり締めるんだからさ、我慢しなきゃ〜  取り巻き達は楽しそうに笑っていた。桜、アンタこのあと校舎裏に来なさいよ。来なかったら、タダじゃおかないから。　「七瀬梨奈」は、私を、虐める女子達のリーダー。何故か私は、彼女達に目をつけられ、毎日虐められている。ねぇ…もうこんな事やめてよ… はぁ？アンタ誰に向かって、口聞いてんの？やめてください。だろ？敬語を使えよ！　っ…!後ろから激痛が走る。背中を蹴られた…。アハハ梨奈〜やりすぎだって〜流石に可哀想〜　これくらいがちょうどいいでしょ？コイツ、これくらいしないと分からないでしょきっと。確かに〜wマジ惨めで笑える〜w明日はもっと酷くするから、覚悟して来なよ。じゃあねぇ〜w梨奈達は笑いながら

帰っていった。もう…私の居場所はどこにもないのかな… おかえり桜、学校はどうだった？

うん楽しかったよ。友達もみんな優しくしてくれて。良かった、転校して一週間経ったけど、みんな優しくしてくれて良かったわね。

うん…   ご飯もう少しで、できるから手を洗って待ってて。ごめんお母さんご飯いらない…

どうしたの、具合悪いの？熱はある？

いや、ないよ…ただ食欲ないだけ…お風呂入ったら、今日はもう寝るね…　今日寝て、治らなかったら病院に行くわよ。分かった？　うん…分かった。じゃあお風呂入って早めに寝なさい。私はお風呂に入ったあとすぐに眠くなり、眠りについた。ねぇ君、起きてよ。…?私は誰かに起こされ、辺りをを見渡した。そこは霧に覆われた空間だった。真ん中に大きなソファーがぽつんと置いてあった。君大丈夫？何だか顔色が悪いみたいだけど？私にそう問いかけたのは、ショートヘアーで、整った顔立ちをした、同年代くらいの女の子だった。えっとここはどこなの？私はその女の子に聞いた。それは私にも分からない多分夢の中じゃないかな？

夢の中？どう言う事？　私にも訳がわからないけど、私もきっと君と同じで寝て気づいたらここにいたって感じ。他に私達以外にもここにいる子がいるから、呼んでくるね。　あっ、え？ちょっと待って！言い終わらないうちに彼女はどこかへ行ってしまった。どうしよう…夢の中って一体どう言う事なの…考え込んでいると霧の中から三人の人影が見えた。他の子達を呼んできたよ〜　さっきの彼女の後ろには、私達と同年代くらいの男の子2人がいた。えっと本当にここは、どこだか誰も知らないの？私は3人にそう問いかけた。わかんねぇ俺らも気づいたらここにいたし。そう答えたのは黒髪で、腕を組んで気だるそうな顔をした男子だった。

うん…僕も分からない…気づいたらここにいたから…　前髪が長くあまり目が見えない気弱そうな男子がそう言った。ねぇ？とりあえず自己紹介しない？このままだとなんて呼んでいいか分からないからさ。私は、「石原結衣」よろしくね〜　　俺は「今井零」よろしく。

僕は…「加川優斗」…よろしく…

私は「花崎桜」よろしくね。えっとみんなは、学生なの？　私は15歳だけど？俺は14歳。

僕は…15歳…  みんな歳が近いんだね。私は14歳。へぇ〜こんなに歳近かったんだ。ちょっと意外。　みなさんそれぞれの自己紹介は終わりましたか？…？！後ろから声がして振り返ると、そこには黒いスーツを着た男性が立っていた。その男性は笑顔の仮面をつけている。

何？アンタ誰？結衣が問いを投げかけた。

私はこの世界の管理人です。ここは不幸な子供達だけが、寝ている時にだけ来ることが出来る空想世界です。じゃあこの世界は夢ってこと？てか何で俺たち4人しかこの世界にいないわけ？　この世界は一つだけではありません。

全世界の不幸な子供達の、夢の中に沢山あります。まずこの世界のルールについて説明しますね。この世界は先ほども言った通り、不幸な子供達が寝ている間だけ来ることができる世界です。この世界は寝ている限り来ることができるので、昼夜問わず来ることができます。この世界はここに来る子供達全員が幸せになれたら、消えてしまいます。ただ、全員が幸せにならない限りこの世界は残り続けます。この世界で何をしようと皆さんの自由なので嫌な事があった時に来たり、居場所を必要とする時は是非来てくださいね。えっと…質問なんですけど…ここに来る皆んなが寝ていないと4人で集まる事は出来ないんですよね？　はい。集まる事は出来ません。ただ今回は、この世界の説明をするために皆さんに眠ってもらったので。次回からは全員集まるとは限りません。ただ、1人でこの空間にいたいなら、皆さんが寝ていない時を狙って来るのもいいかもしれませんね。

あの…質問何ですけど管理人さんはなんて呼べばいいですか？　私のことはライアと呼んでください。あとこの世界は戻りたいと思えば、戻れるので自由に出入りしてください。説明は以上です。何かあれば私を呼んでください　それでは。ライアはそう言った後に煙のように消えていった。