Chapter3
その数日後、事件は起きた。
愛理が自殺した。
二週間ぐらい閉じこもった挙げ句、心配した親が部屋に入ると
ハエが飛び交う中で首を吊っていた。
悩みがあったようには見えないのに。
授業も帰りの会も終わり、通学路に出る。
下りの陸橋を怖いぐらいに太陽が紅く染める。そして私は坂を下っていた、
その時だった。
ふと背中を押され、宙に舞った私の身体。そして自転車が私の手を離れ
落下した時に自転車が落ちてきた。私は自転車の下敷きとなった。
薄れゆく意識の中、空回りする車輪のワイヤーに夕陽が照らされ頬が赤く染まる。
それが17歳でみた最後の景色だった。
そして私の人生は幕を閉じた。
Chapter4
気づけば雲の上に居た。
って、は?
私さっき誰かに突き飛ばされて死んだよね?
起き上がってあてもなく歩く。
すると目の前に一軒の店を見留た。
三途の、珈琲店?
振り返ると川が流れている。
あれってもしかして三途の川?
全てに合点がいった。
ここは天国、後ろには三途の川。
私は____幽霊?
まぁ、合点はいく。
とりあえず店に入ってみた。
すると、黒いワンピースの女の人が居た。
私より二センチぐらい高くて、でも幼くて華奢な体をしている。
深く触れてはいけない感じ。
一言で言うならミステリアス。
?? 「いらっしゃい、カウンターどうぞ?」
美琴 「あ、ありがとうございます」
机の上にはメニュー表があった。
〜MENU〜
Drink
珈琲/生搾りオレンジ/生搾りりんご/ミルク/店長の気紛れ
Food
骸残ポトフ/獄燃草の和え物/睡泡ドーナツ/店長の気紛れ
聞いたことのないメニューの内容に興味を持った私は
たっぷり十分ぐらいメニューに見入っていた。
すると女の人が口を開いた。
?? 「そうだ、自己紹介がまだだったね、私は昏月。」
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