茈side
茈「…、?」
夜中、誰かの泣き声で目が覚める。
よく聞こえないが、あの〝魔女〟の声だろう。
茈「…百がやってんのか。」
基本的に〝魔女〟は無意識に活動を行うからあの〝魔女〟も記憶が無いのだろう。
茈「…」
自分で親を殺した、なんて知らない方が幸せか。
百side
茈の時は酷かった。
母親と思われる〝魔女〟が辺りの人間を殺して周り、血の海に肉塊が浮いているような状態。
ただ、何故そんなことが出来たのかは分からないが、家族だけは殺されていなかった。
有り得ないはずなのに。
百「…」
だからって見逃してやるはずがないけど。
鎌を持って〝魔女〟へ向かう。
綺麗な黒髪に吸い込まれるような黄色い瞳。
愛される人だったんだろう。
男「…辞めてくれッ!!」
さっさと終わらせてしまおう、と〝魔女〟へ攻撃しようとした瞬間、旦那と思われる男が前に立ち塞がる。
邪魔くさい。
百「どかないなら殺しますけど。」
男「…っ、」
足がぶるぶると震えている。
近くにあった家の影へと目を凝らすと、小さな人影が2つ。
子供だろう。
百「…あのさ、〝魔女〟の親戚は皆殺しにするって決まりなわけ。あんな近くに子供おいたまんまお前まで死んだらあいつら死ぬしかないけど大丈夫そう?」
俺の中の僅かな良心で、今子供を連れて逃げたら俺は見失ったことにして見逃してやるぞ、と伝えてやる。
ただ、どこまでも馬鹿だったようで。
男「絶対…どかないッ(泣)」
ならもういいや。
話してもわかんねぇやつに話したところで何も変わんねぇ。
百「…」
鎌を男に振りかざす。
そのまま下へと動かし男の腹を綺麗に割いた。
男「…っ…」
やけに静かにその男は死んだ。
…あぁ、子供になるべく恐怖心を与えないためか。
親ってすごいな。
子「…っ!親父っ!」
1人、また馬鹿が出てきた。
兄の方だろうか。背丈がもう1人よりも高い。
子「…俺たちは、何もしてねぇんだよっ、!」
百「いや、お母さんが周りの人殺してんじゃん」
動揺している子供に、冷静に返事をする。
子「…母さんだけはっ、殺さないでくれっ…(泣)」
お父さんに何か言われていたんだろう。
母さん〝だけは〟…ねぇ…
百「邪魔するなら君も殺すよ?」
ただ、そんなこと言われてもやることは変わらない。
〝魔女〟を狩らなくてはならない。
子「…茈っ!もう行け!!!(泣)」
家の方へ叫ぶ。
…兄弟っていいな~…
百「…もういい?こっちも他の仕事があるんだよね」
子「…こいよっ、」
その辺の木の棒を持って何をする気だろうか。
家の方から物音がする。
あの子は賢い。今この場所からは逃げ出した方がいいに決まっている。
百「…ごめんね、まだ小さいのに。」
なるべく痛みを与えないように、鎌を首へまわし、さっと切り落とした。
木の棒が子供の手から落ち、物のように体が倒れる。
百「…さあ、〝魔女〟さんに移りましょうかと…」
真正面に立っている〝魔女〟は先程と変わらない黄色い瞳で俺を見つめている。
百「綺麗ですね、その目。」
なんて、言ったって伝わらないだろうけど。
破天荒なタイプでは無さそうだし、何よりタイプな顔なので綺麗に殺して持ち帰ろうか、と頭の中で考える。
翠に悪趣味だって言われそう…笑
百「それじゃ、さよなら。」
鎌が〝魔女〟の体に当たる寸前、何かが〝魔女〟の前に出た。
茈「っ…(目瞑)」
百「…(止)」
さっきの子供だ。
百「坊や…いや、茈くんだっけ。」
面倒くさいな、この家族。
なんて思いながらその子の顔を見る。
母親譲りの綺麗な顔だ。
百「ほーん…」
茈「…(睨)」
あら、目つきが悪い。
百「…ちょっとどいててね。」
茈「っおいっ!」
茈を抱き抱えて手に持っている縄でくるくると木に巻き付ける。
茈「っ、やめろっ!!母さんっ!!!!(泣)」
お母さん大好きなんだね。
かわいい…笑
百「ごめんね、茈。」
作戦変更。
一番汚く、醜く、最悪な方法で〝魔女〟を殺す。
腹を少しずつ引きちぎって、腕へ切れ込みを入れる。
腹からだんだんと溢れ出してくる臓器を丁寧に引きずり出して、整えられていた綺麗な髪もズタズタに切り落とす。
茈の泣き声…いや、叫び声が辺りに響く。
〝魔女〟の方はと言うと、されるがままで、静かに我が子の方を見つめていた。
百「あぁ…(笑)」
この仕事は、こういう所が楽しい。
腕の血管を丁寧に取り出す。
ぶちぶちといいながら血が溢れ出てくる。
顔のど真ん中に鎌を突き刺す。
鎌を捻ってから、最初に瞳をえぐりだし、脳みそにひっかけて引きずり出す。
下半身は女の子のデリケートゾーンだからね。
丁寧に子宮取り出してあげましょうね。
太ももには縦に鎌を入れ、つー、と下に下ろす。
血がどばどばと出てきて筋肉が出てくる。
足の爪も丁寧に剥がしてあげて…あとで茈にあげよう。
百「…もう死んでるか。」
無気力な身体の〝魔女〟を見て、死亡を確認する。
一応、最後の確認で首に鎌を突き刺してえぐる。
百「おしっ、完璧~(笑)」
茈の方を振り向くと、大量に吐瀉物が周りに散らばっていた。
吐いちゃったんだね。びっくりするよね。
大好きなお母さんが目の前で殺されちゃったんだもんね。
百「…怖かったね。(頭撫)」
茈「…っ触んな゙っ゙!!!!(泣)」
縄を解き頭を撫でてやるとものすごいスピードで避けられる。
百「もう…ほら、これあげる。」
茈「…なにこれ、」
百「お母さんの爪と…ほら、綺麗なおめめ。(笑顔)」
そう言って渡すと、茈はまた吐き始めた。
吐くものが無いのか、胃液と少量の血が辺りを汚す。
酸っぱくて鉄臭い匂いが広がった。
百「要らない?」
茈「ぉ゙え゙っ…(泣)」
それどころじゃないらしい。
百「お水飲む?これあげるよ。」
俺が持っている水を茈に渡す。
茈「…っ(泣)」
百「毒入ってないよ。さっき俺も飲んだし。」
怪しんでいるのか、全然飲まない。
口の中気持ち悪くないの?
百「…言っとくけど、君のこと殺す気なんて無いよ?」
茈「ぇ…、?」
あー…そういうことか。
殺されるの待ってたんだね。
百「ふふっ、殺さないよ。こんなにかわいいんだもん。」
茈「…殺してっ゙…!」
百「え?」
茈「殺ぜよ゙っっ゙っ!!!(泣)」
百「…」
…今思えば、赫っちゃんにそっくり(笑)
茈「殺してっ…早くっ…(泣)」
百「疲れたでしょ?ゆっくり休みな。」
茈「…っなんで、殺してくれないのッ…(泣)」
茈の願いなんて無視して話を続けていたら、茈が独り言のように呟いた。
百「だから、ずっと言ってるじゃん。可愛いから。」
茈「…ふざけんなッ…(泣)」
黄色い美しい瞳に睨まれる。
ふと、上を見上げると、茈の目にそっくりな綺麗な月が笑っていた。
コメント
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魔女の♡♡♡方が残酷すぎて好きです しかも📢くんの前で♡♡♡🌸ゞが狂ってる感じがして好きです 師匠凄すぎます!