この作品はいかがでしたか?
13
この作品はいかがでしたか?
13
黒side
__黒子っち、、______!
ハッ、、、僕はいつまでこの夢を見るのだろう。
夢に見ていた人、彼は僕の初恋の人。
もうこの世にはいない人。
中学時代彼とは同じバスケ部で、僕は彼の教育係として出会った。名前は黄瀬涼太。
キラキラした笑顔で黄瀬くんはとてもかっこいいと思った。それと同時になんでもそつなくこなす彼のプレーを見て競争心も抱いた。だが黄瀬くんは普通にいい人なので僕にたくさん話しかけてくれた。
出会ってから1年が経とうとしていた時、部活終わりコンビニで、黄瀬くんが「黒子っちって、好きな人いるんすか?」と言った。僕はいない、と言いその話を終わらせようとした。
すると、黄瀬くんが急に真面目な顔をして「ならオレと付き合って」といった。戸惑った僕を見て黄瀬くんは「返事はいつでもいいです。だけどこのことがあったからってオレのこと避けないでくだいね?」とだけ言い残し、先に帰っていった。
僕は初めてのことで正直意識していなかった黄瀬くんからの告白はすごく驚いた。だけど、黄瀬くんなら、、。そう思い次の日okの返事をした。その時の黄瀬くんの表情はいつまでも忘れられない。
付き合って2ヶ月がたったある日。僕はふと思った。もしかしたら、僕は遊ばれているんじゃないかって。
そう思った理由は付き合ってから何も進展がないこと。僕より黄瀬くんのクラスメイトの女子の方がスキンシップをしている気がするし、噂によると2人きりで密室に入っていった、という。僕はこれはもう終わりだと思った。一応、僕からも手を繋がないか、と誘ってみたこともある。だけど、黄瀬くんは恥ずかしいから、とだけ言い拒否をした。もしかしたら僕はずっと1人で大きな勘違いをしていたのではないか。こんな惨めな気持ちになるのは初めてだった。
だから僕は今日で終わりにしようと思った。
部活帰り
そしてタイミングを見計らって僕は言った。「黄瀬くん。僕は今まで勘違いしていました。」黄瀬くんは「?」みたいな顔をしていた。「僕はこの2ヶ月間黄瀬くんと付き合っているんだと思っていました。だけど、本当はそうじゃなかったんですよね?」そういうと黄瀬くんは「、、どういうこと?」と焦ったように言った。「今まで僕に付き合ってくれてありがとうございました。」自分から終わらせているくせに涙が出た。こんな惨めな姿をみられたくなかった。
「待ってよ黒子っち!」
逃げるように走った。目の前には信号。僕は青信号が点滅しているのに気づいたがこれを渡りきれば黄瀬くんもついてこれないと思いそのまま走った。それがだめだったんだ。
『キキーッ!』
僕の目の前には大きなトラック。詰んだと思った。その時黄瀬くんの声が聞こえた。
__黒子っち!危ないっ!スッ
ドンッ
大きな音が僕の目の前で聞こえた。前には僕を引っ張ってくれた黄瀬くんが頭から血を流して倒れている。その時はまだ意識があって何かを言っていた。近づくと、「黒子っち、、明日また、、話したい!」振り絞るような笑顔でそう言っていた。その後5分後に救急車がきた。あっけに取られていた僕はその場で立ちすくんでいた。
我に帰った僕は近くの病院に黄瀬くんがいるのではないかと探しに行った。
だけど、どこにもいなかった。
コメント
2件
あなたもしかして、黄瀬くん推しでやんすか⁉️