第1話
何時もの様に退屈しながら家の天井を眺めていた 。
陸 : … 暇すぎやろ 。
海鱶 陸 (かいふか くが) 。 高校1年生 。 昔事故で両腕を失い 、 同時に目の病気も見つかり 、 サッカーの道を諦めてから毎日が退屈だ
陸 : … なんかおもろい事無いかナ ~ 。
ブーッ ブーッ 。 突然スマホが鳴る 。 あまり友達が多い方ではないため 少しびっくりした 。
陸 : だ 、 誰 ~ ?
スマホを見るとそこには 。 帝襟 アンリの名前が 。 アンリちゃんとは遠い親戚で昔から良くしてもらってた 、 今でも偶にお茶に行くぐらいには仲がいい
アンリ : 『もしもし 、 りくちゃん ~ ! お願いしたいことあるんだけど 、 今いい ?』
アンリちゃんは昔ボクの名前を間違えてりくと呼んでからそのまま定着していて 、 変えずにそのまま呼んでいる
陸 : 『暇だけど 、 どうしたん ? 青い監獄だっけ ? 忙しいんじゃないの ?』
アンリ : 『えっとね 、 お願いしたいことが … その青い監獄についてなんだけど …』
アンリ : 『最近 、 皆 、 怪我よくしてて … りくちゃんって医療系の知識あったよね … ?』
陸 : 『一応あるけど … そういうの法律でダメじゃね ?』
両腕義手になってからメンテナンスを自分自身でするようになり 、頃から医療に興味を持ち出した 。 けど別に医者を目指してる訳じゃない
アンリ : 『色々話して特別許可貰ったの ! … お願い出来る … ?』
特に断る理由もない 。 最近暇だしこんな生活から逃げ出せるのなら喜んで引き受けよう 。 げと 、 … 現役で活動してる人見ると 、 少し嫉妬してしまう気持ちもある 。
陸 : 『ん ~ … まぁ 、 いいわ 、 行く 。 交通費は出してくれるん やろ ? 』
アンリ : 『勿論 ! ありがとう ! じゃぁ ______ 』
青い監獄 … 基 ブルーロックの住所を教えて貰いそこへ向かう 。
移動中ブルーロックについて調べてみた 。 最近は家に引きこもってテレビもろくに見てなかったからな 。 意外と世間を賑わせていたようだ 。
U-20との試合が終わり 、 これから新しい舞台へ上がる !!! …. そうだ 。
陸 : 最近の子凄いナ ~
自分もどちらかと言えば最近の子であるが … そこはまぁいいとして 。
陸 : エゴイスト … ねぇ 、 … 。
ブルーロックは世界一のストライカーを育てるとか … 昔ボクもストライカーに憧れてたな … もう出来ないけど 、 笑
そんな自虐を胸に車に揺られて約2時間 。 木々の奥に大きな建物が見えてきた
陸 : でっっか … 制作費用馬鹿ヤロ 、
なんて思いながらブルーロックの玄関を目指す … そこには
陸 : ! 。 アンリちゃん !
アンリ : りくちゃん !! 来てくれてありがと !!!
陸 : こちらこそ誘ってくれてありがと ~ ナ !
アンリ : いえいえ ! じゃぁ 、 立ち話もなんだし 、 中入ろっか ! 色々説明もしたいしね !!
陸 : りょ ~ かい !
アンリちゃんに連れられ中に入る 、 外から見ても中を見ても感想は同じ
陸 : でっか 、 ひろ …
少し奥に進むと大きなモニターが並んだ部屋に着く 。 モニターの前には猫背でガリガリの人モニターを凝視していた
アンリ : 絵心さん ! 連れてきましたよ !! こんな時ぐらいカップラーメン食べるのやめてください !!
絵心 : おつかれ ~ アンリちゃん 。 と ようこそ 。 陸くん 。
絵心と呼ばれた人は興味なさげに1度こちらを見て挨拶をすると直ぐにモニターに向き直した 。
アンリ : はぁ … ごめんねりくちゃん 、 これでもこの人結構偉い人だから … こんなんだけど …
陸 : ボクは大丈夫やから !
アンリ : ほんとごめんね ~ … で ! 今からお仕事の説明をします !
色々アンリちゃんから聞き要約すると …
① 全体の怪我の治療 。 定期的な問診 、 メンタルケア
② 選手達のサポート
だそうだ 。 簡単そうに見えて意外と大変だな 。 めんどくさいが 、 受けると言ってしまった以上頑張らないといけない 。
あとついでにイヤホンも貰った 。 言語を自動翻訳してくれるそうだ 。
アンリ : じゃぁ 、 … 部屋の案内するね !
アンリ : ここ !
通されたのは医務室と併用している部屋だった 。 何かあればすぐ向かえに行けるようにだろう 。
アンリ : 新しく作ったばっかだから綺麗なはず ! お掃除もしたし !
そう言われ周りを見渡すと 、 たしかに綺麗だ 。 薬品も器具も揃って … あれ
陸 : これ … 使われてネ ?
手に取ったのは開けられた絆創膏の箱 。 明らかに使用している形跡がある
アンリ : あれ 、 ほんとだ … 誰か勝手に入ってきちゃったのかな … 後で注意しとくね !
陸 : 宜しく頼むワ 笑 。
アンリ : じゃぁ私はこれで … !
忙しそうにかけて行った … アンリちゃんも多忙なのだろう 。 その仕事を少しでも減らせられるのなら 、
陸 : 頑張るか ~ …
伸びをする 。 特に今はやる事もないので部屋の散策でもするかな 。
当たりを見回して気になる場所はないか見る 。
陸 : … 本棚 、 薬棚 … 引き出しか
気になるのはこの3つだ 。 まずは本棚から 。 本棚を見回すと 、 『選手名簿』と書かれたファイルに加え 、 『猿でもわかる応急処置の仕方!』と書かれた本が置いてある 。 応急処置ぐらいわかるわ 。
心の中で自信にツッコミを入れ虚しくなったところで 、 選手名簿を開いてみる
そこには選手のプロフィールと今まで怪我をした回数などが乗っていた 。 中でも多いのは …
陸 : 糸師 凛 と 士道 龍聖 … 此奴らの回数バケモンやろ 、 アホカ 、
他の人は1桁 … 多くても20回行かないのに此奴らは 50を超えている … バカなのか 、
どうせこんなだけ利用してたら会うだろうから 、 なんでこんなに怪我するか聞いてみることにする 。
どのくらい時間が経ったのだろうか 、 1人ずつ丁寧に見ていたせいで時刻は午後7:00になっていた
陸 : あ 、 飯食ってねぇヤ … アンリちゃん探そ … ついでに散策するカ ~
ここに慣れるためにも道は覚えておいた方がいいだろう 。 そう思い席を立ち 、 部屋を出る 。
陸 : … どっちから来たっけナ …
部屋から出ていないせいですっかり忘れていた 。 ボク方向音痴だった …
陸 : まぁええか … 。 とりま歩こ 。
歩いて分かったのが 、 …
ここは広すぎる 。 あまりにも広すぎる 。 そしてそこら中に部屋が多い … ゲシュタルト崩壊起こすぞボケが 。、
んなくだらない事を考えながら歩いていると …
ドスッ と 恐らく人とぶつかってしまったのだろう 、 少しよろめき …
陸 : あ … す 、 すんません 。 前みてへんかったワ 、 怪我はないですカ ~ ? ….
そう言いながら顔をあげる 。 目の前には …
カイザー : … 嗚呼 。 御前は新しいスタッフか何かか ?
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