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【ATTENTION】
stxxx nmmn
橙桃
桃青 , 青桃
年齢操作:高3
【桃さんside】
橙「大阪から引っ越してきました、ジェルでーす」
まだ残暑が続く日のHR。
珍しい時期に転校生がやってきた。
大阪から東京なんて、かなり遠距離だな…。
橙「一発ギャグ得意なんすよ!今披露しちゃっていいすか!(笑」
既にクラス内は笑いに包まれていた。
俺は アホらし、と思い窓の外を眺める。
青「相変わらず興味無さそうだね〜(笑」
桃「無理して笑う方が失礼だろ?」
青「ッふ、確かにっ」
俺の数少ない友達、ころん。
俺の前の席で、休み時間や長時間休憩の時もずっも前後で話している。
┈┈
はぁ、、とため息をついていると、
橙「よろしくなッ♪」
桃「んぇッ?」
気付けば転校生がこちらに座っていた。
2人で話している間に、どこの席に座るか発表されていたようだ。
桃「あぁ…よろしく」
橙「さとみって言うんやなぁ♪覚えとくわ!」
桃「べ、別に覚えなくても…」
大阪特有って言ったらなんだけど、この距離感が鬱陶しい。
ジェル?は悪いやつじゃないのは分かってるんだけど、どうもこの距離感は慣れてない…。
ころんでさえもこの距離は…/
青「ジェルくん!僕もいる!」
橙「おぉっ!よろしく!ころんな!」
青「うんっ」
…なんだよ、ころんのやつ。
さっきの自己紹介では面白くなさそうにしてたのに。
まぁ、所詮陽キャの片割れか。
青「あ、さとみくんさとみくん」
桃「あー?」
青「宿題ッ…見せて?(笑」
桃「またかよ、!」
青「さとみくんなら分かってくれるでしょ、ゲームへの執着!」
桃「はいはい、〝俺だから〟な」
橙「…」
はっと気づくと、転校生の姿は無い。
いつの間にか、二人の世界に入ってしまってて、ジェルは向こうへ行ってしまった。
……申し訳ないことしたな、一発目から。
あの日の朝の出来事を俺は引きずり、勝手に気まずくなっていた。
もしかして、怒ってるかな。
声をかけるか迷ったが、ちょうど声をかけるタイミングがあったので、俺はジェルに体を向けた。
桃「…ジェル」
橙「なにっ!?」
数学の問題が分からなくて、頭がいいか分からないが ジェルに声をかけてみた。
すると、子犬のような顔で反応してきた。
桃「あ…ここが、分かんなくて。解けた?」
橙「えっとな…えーと、、えー〜っとね?」
聞き次第、教科書と睨めっこを始めるジェル。
その様子が面白くて、面白くて。
桃「わかんないならいいけど(笑」
橙「っ…!笑ってくれた!」
桃「あ、ぇ…」
思いがけないことを言われて、動揺する。
橙「さとちゃん、俺のギャグで笑ってくれへんもん…俺で造られた笑顔、見て見たかったんよ!」
桃「さ、さとちゃん…っ!?」
またもや呼ばれたことの無い呼び方で動揺。
そんな笑顔じゃなかったっけ、俺…、
桃「す、すまん、面白くないとかじゃなくて」
橙「無理に笑われるよりかはマシやッ♪」
笑顔が少ない俺とは反対に、ジェルはいつも笑顔が明るいな…。
すっかりクラスに馴染めてるわけだ、
青「なになに、2人だけで楽しそうじゃんっ」
「僕も仲間に入れてよねッ」
桃「ただ質問しただけだって」
橙「ころちゃん!さとちゃんの笑顔素敵やなぁ♪」
青「わっかる〜、超イケメンだよね!」
橙「なんかこう…オーラがちゃうわ!」
桃「あぁ゙ッ!うるせぇよっ!/」
内心恥ずかしすぎて、俺は必死にシャープペンシルを走らせた。
【橙さんside】
転校するって決まった時、俺は焦りの感情しか無かった。
新しい学校で馴染めるかどうか。
中学で転校ならまだしも、高校で転校は中々簡単に出来ることでは無いし、今後の人間関係にも堀が出てくる。
いつも通り、ギャグを言えば馴染めるだろうか。
でも、東京は大阪と違う…。
ノリが違うって言うか、東京は大人っぽいイメージが昔からあった。
大阪は悪ノリも含め、色んな人がのってくれるけど、東京はシラケたイメージだった。
自己紹介でギャグとか言って、痛がられないだろうか。
不安しかなかったが、月日は過ぎていくもの。
とうとう 新しい学校ライフが始まる。
橙「大阪から引っ越してきました、ジェルでーす」
特に変化を出さず、ありのままの自分を出してみる。
イントネーションも、言葉遣いも。
橙「一発ギャグ得意なんすよ!今披露しちゃっていいすか!(笑」
そう言うと、予想とは違って、皆の顔がみるみる明るくなって言った。
…よかった、滑ってない。
そう思ったけど。
笑顔が溢れたクラスを見回すと、二人のクラスメイトが目に入った。
淡い桃色と、淡い青色の髪。
俺のギャグを無視するかのように、2人で仲良く話している。
橙「先生、俺の席どこすかっ?」
笑顔で聞き、担任が指さした先には例の2人。
よりにもよって、って思ってしまったが、笑顔を崩さずそちらへ向かう。
橙「よろしくなッ♪」
桃「んぇッ?」
静かに近づいたつもりは無いが、軽く挨拶をすると 桃色の方が驚いた顔をしてこちらを向いた。
桃「あぁ…よろしく」
橙「さとみって言うんやなぁ♪覚えとくわ!」
桃「べ、別に覚えなくても…」
机の名札をみて、名前を呼んでみた。
こんなイケメンが さとみ という名前…
なんかギャップ萌えやなぁ (笑
あんまり明るいノリになれていない、いわゆる俺のイメージの〝 東京の人 〟だった。
でも、自分を貫きたいがために、俺はさとちゃん(勝手に着けたあだ名)との距離を詰める。
すると、後ろの方から声が聞こえてきた。
青「ジェルくん!僕もいる!」
橙「おぉっ!よろしく!ころんな!」
青「うんっ」
慌てて名前を確認すると、ころん という名前らしい。
可愛い顔をしていて、何だか名前と解釈一致。
元気ハツラツで、仲良く出来そうな気がした。
よし、ころちゃんって呼ぼう。
青「あ、さとみくんさとみくん」
桃「あー?」
青「宿題ッ…見せて?(笑」
桃「またかよ、!」
青「さとみくんなら分かってくれるでしょ、ゲームへの執着!」
桃「はいはい、俺だからな」
俺が間にいるのにも関わらず、ころちゃんはさとちゃんに宿題を写させて、とお願いをする。
友達…のはずなのに、友達の友達って感じがして居心地が悪い。
俺は 無意識のうちに無言になってしまっていて、気付けば 他の人たちの方へ足を動かしていた。
授業中も、何となく気まずい。
さとちゃんところちゃん二人の世界って感じ。
俺が入る隙間なんて無くて、前後の席も日に日に間が狭くなっていってる気がする。
みんなにウケるギャグもさとちゃんにはウケなくて。
話しかけてもなんか浮いている感じで。
___ 早く席替えしたいかも。
その時だった。
桃「…ジェル」
不意にさとちゃんから名前を呼ばれた。
一瞬信じられなかったけど、バッチリ目が合って、俺の事を呼んだ、と理解出来た。
橙「なにっ!?」
喜びに満ち溢れてる声を出してしまい、キモかったかな って思ったけど、さとちゃんは何も言わずに要件を言ってくれた。
桃「あ…ここが、分かんなくて。解けた?」
橙「えっとな…えーと、、えー〜っとね?」
くっそ…
日常会話かと思いきや数学かいッ…
俺数学出来んのやけど…(泣
見ていても分かるはずないが、意味もなく俺は教科書を見つめる。
桃「わかんないならいいけど(笑」
──── 時が止まったような気がした。
さとちゃんが、、、笑った?
橙「っ…!笑ってくれた!」
桃「あ、ぇ…」
つい声に出してしまい、さとちゃんは慌てた様子を見せる。
ここまで来たなら、正直に言うしかないか…。
橙「さとちゃん、俺のギャグで笑ってくれへんもん…俺で造られた笑顔、見て見たかったんよ!」
桃「さ、さとちゃん…っ!?」
注目される所が違ったけど、笑顔が見れて満足だった。
綺麗。美しい。この言葉が一番似合う人だ。
桃「す、すまん、面白くないとかじゃなくて」
橙「無理に笑われるよりかはマシやッ♪」
慌てて 補正をしてくれるさとちゃん。
そういうつもりで言ったんやないけど (笑
青「なになに、2人だけで楽しそうじゃんっ」
「僕も仲間に入れてよねッ」
ころちゃんが体ごと後ろに向けて、俺達の輪に入ってきた。
桃「ただ質問しただけだって」
ころちゃんにだけよく見せる、特有の呆れ顔と呆れ声でさとちゃんは面倒くさそうに言う。
でも、そんなこと気にしないくらい、さとちゃんの笑顔が忘れられない。
…ころちゃんなら分かってくれるはずやッ♪
橙「ころちゃん!さとちゃんの笑顔素敵やなぁ♪」
青「わっかる〜、超イケメンだよね!」
橙「なんかこう…オーラがちゃうわ!」
ころちゃんはさとちゃんを見ながら、イケメンイケメン、と何度かつぶやく。
俺はふとさとちゃんの顔を覗いた。
桃「あぁ゙ッ!うるせぇよっ!/」
さとちゃんは顔を真っ赤にして、問題を再度解き始めた。
…可愛い……な、さとちゃん。
…あれっ?俺、、
なんで男のさとちゃんを可愛い…なんて、、
【青さんside】
HR中に、いきなり転校生が来ると告げられた。
別に 興味があるわけじゃないけど、イケメンだったり…美女だったり…っ♪
ガラガラ…っと扉を開け、担任と一緒にクラスに入ってきたのはイケメンだった。
橙色に透き通っている黄緑色の瞳。
ノーセットっぽい髪型がまたかっこいい。
と、クラスメイトがはしゃいでいる。
…あんまり興味無いの僕だけ?
そう思い、後ろに座っている親友の方に体を向けると、親友は転校生ではなくいつもと変わらない風景を儚く眺めていた。
青「相変わらず興味無さそうだね〜(笑」
桃「無理して笑う方が失礼だろ?」
青「ッふ、確かにっ」
さとみくんがかっこよくて、好きすぎて、転校生のことをあまり見ていないけど、クラスが笑いに包まれているってことはギャグでもしたのかな?
今以上に気になってもらう為に、僕はさとみくんと話を合わせる。
かっこいいなぁ。
僕はほかの人たちがさとみくんの美しさに気づかないように、ビッタリくっ付いている。
僕の方が早く好きになってたんだもん。
そう思いながらさとみくんと話し始める。
橙「よろしくなッ♪」
桃「んぇッ?」
二人の世界に入り込んでいると、気付けば転校生が僕らの前に現れた。
さとみくんの拍子抜けの声を聞き、少しニヤケてしまう。
桃「あぁ…よろしく」
橙「さとみって言うんやなぁ♪覚えとくわ!」
桃「べ、別に覚えなくても…」
僕以外には、こういう態度をとるさとみくんが愛おしい。
陰キャ感爆発してて可愛い。
さとみくんのことをながめていると、転校生のジェルくんがさとみくんの肩に腕を回す。
…距離近ない?
そんな近距離なことある?
さとみくんの顔の様子を見ると、冷や汗をかきそうな顔をしていた。
少なからず、喜んではいない。
多分戸惑っているんだと思う。
僕でもそこまで距離詰めたことないのに…
青「ジェルくん!僕もいる!」
橙「おぉっ!よろしく!ころんな!」
青「うんっ」
負けずと僕も声を上げた。
さとみくんから注目を移すために。
すると、ジェルくんは僕の名札を一瞬確認して、笑顔で名前を呼んでくれた。
でも、さとみくんは取られたくなくて。
僕は仲良しの証明をした。
青「あ、さとみくんさとみくん」
桃「あー?」
青「宿題ッ…見せて?(笑」
桃「またかよ、!」
半笑い、半呆れ状態で僕のことを見てくる。
かっこいい…。
青「さとみくんなら分かってくれるでしょ、ゲームへの執着!」
桃「はいはい、俺だからな」
僕らの共通点といえば、1つ目はゲーム。
共通な話題が沢山できて、そこでも仲の良さが深い。
橙「…」
転校生がどこかへ行っていくのを、僕は横目で確認する。
またさとみくんへ向き直ると、さとみくんはまだ転校生を目で追っていた。
____ とても申し訳なさそうな顔で。
いつも通り、さとみくんとの距離を少しずつ詰めていく。
あまりにも近すぎると キモイって思われそうで、それが怖くて 一定の距離をすこーしずつ。
普段通りゲームの話で盛り上がったり、遊びに行きたいってわがままを言ってみたり。
独特な笑い声が好きだよ。
笑った時に細くなる目と、少し下がる眉も。
まつ毛長いよね。
緩く上がる口角も素敵だね。
あー、僕って 気持ち悪いな。
どんだけ 好きなんだよ、さとみくんのこと。
別に好きになって後悔はないけど。
桃「…ジェル」
橙「なにっ!?」
…っ、?
えっ?
今…さとみくんが「ジェル」って…、
” 呼んだ?”
あのさとみくんが…?
桃「あ…ここが、分かんなくて。解けた?」
なんで。
僕が数学得意って知ってるでしょ?
なんで僕に聞いてくれないの?
橙「えっとな…えーと、、えー〜っとね?」
っほら、分かってないじゃん。
桃「わかんないならいいけど(笑」
さとみくんの声が聞こえる度、僕は目を見開く。
今の声、イントネーション。
” 笑った?”
ここ何日か 転校生に向けて笑ったことなんて…
橙「っ…!笑ってくれた!」
桃「あ、ぇ…」
と思っていると、転校生が思ったまま声を発する。
僕はシャープペンシルを力を込めて握る。
M「ころんくん。この問題分かった?」
青「ごめん、まだ解いてない」
M「え、珍しい…」
青「ちょっと…調子悪くて」
今話しかけてこないで。
あっちの話題で心が落ち着かないから。
橙「さとちゃん、俺のギャグで笑ってくれへんもん…俺で造られた笑顔、見て見たかったんよ!」
桃「さ、さとちゃん…っ!?」
声がでかいから、全部僕の耳にも入ってくる。
大阪のノリなのか知らないけど、直球に相手に想いを伝えないでよ。
それで困る人もいるんだってば。
しかも 、” さとちゃん “ っ…?
なんで、なんでそんな僕より馴れ馴れしいの?
シャープペンシルへの力を抜き、反対の手で髪をクシャッと掴む。
これが、” 嫉妬 “ 。
こんな感情 なったことない。
自分が置いていかれそうな、この不安を煽るような気持ち…。
隣の子にバレないように 静かに深呼吸をする。
何を言っていたか聞こえなかったが、二人の会話はまだ続いているようだった。
青「なになに、2人だけで楽しそうじゃんっ」
「僕も仲間に入れてよねッ」
表情筋が痙攣しながらも、やっとの笑顔で話す。
バレてない?
大丈夫かな。
桃「ただ質問しただけだって」
いつもの呆れ声。
嫉妬したこと見越してくれた?
橙「ころちゃん!さとちゃんの笑顔素敵やなぁ♪」
ッ…、
そんな…天然水のような笑顔で言わないで…
ジェルくんの笑顔を見ると、心が浄化されている気がした。
その場のノリ。
青「わっかる〜、超イケメンだよね!」
橙「なんかこう…オーラがちゃうわ!」
その綺麗な笑顔で共感しないでよ。
僕は、ジェルくんへ邪悪なことを思ってるのに。
桃「あぁ゙ッ!うるせぇよっ!/」
はっ、と向けると、笑っちゃうほど赤くなった顔で、さとみくんは数学を解いていた。
やっぱり、この笑顔は誰にも見せたくないっていうか…
見せてもいいけど、自分のものにしたいな。
fin.
ドロドロ好きなんです
青さんキャラ崩壊すみません。
橙青 × 桃 は正義だと思ってる 🌟
最後まで閲覧ありがとうございました。