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?「夏は好きですか?」
静まり返った草原で、見知らぬ少女は僕に問う
悠也「夏は、嫌いです」
?「何で?」
両親の離婚、いじめの始まり、嫌な理由は山ほどある、けど、一番は
悠也「陽葵を、守れなかったからッ」
?「私待ってるからさ、見つけに来てよ」
少女は微笑み消えていった
悠也「え、あ、夢か」
息が苦しい、喉にかが詰まってるようだ、
悠也「学校、行かなきゃな」
そう言ってベットから起き上がり、コップに水を入れて飲む
悠也「あっつ」
手当たり次第にエアコンのリモコンを探し、エアコンを付ける
テレビで今日の天気を見てからボロボロになった制服と鞄を持ち誰もいない静かな部屋に
悠也「行ってきます」
と言い家を出る外は想像以上に暑く、一瞬にして滝のように汗をかく
学校の近くの交差点までくると、皆んな口々に「おはよ」と友達に話しかけている
もちろん僕にはそんな、仲の良い友達なんてもう居ない。
「おはようございます!」
悠也「ぇ,ぁ」
自分に挨拶されているのかと思い戸惑うが一瞬にして朝の挨拶運動とわかった。
朝の挨拶運動は運動委員と代表委員がやっている。
因みに僕は図書委員会に入っている。僕の仕事は静かな図書室で時間が過ぎるのをただ待つだけだ
そんなことを考えていると長い犬走りを抜けて下駄箱まできた。自分の下駄箱のロッカーにはボロボロになった上履きと「死ね!」「カス!」「消えろ、ゴミ」と書かれた紙切れが沢山入っていた。
「暇な奴らだな」
と思い適当にぼけーっとしているのが気に食わなかったのか、どんどんヒートアップしてしまった。担任だって気がついているはずなのに、見て見ぬフリだ、別に助けて欲しいなんて欠片も思ってないけど…
結衣「あwきたきたw」
取り巻き「やっばww」
ドアを開教室に入るといじめの主犯結衣達が俺の方を見て笑っていた自分の机につくと、なぜ笑っていたのか直ぐにわかった、落書きだ机にくだらない落書きがされている
悠也「はぁwアホじゃねぇの?」と言いたいのを堪えて黙って席に着きティッシュとアルコール消毒液で拭く、真顔でいるのがバレるとまためんどくさい事になるので、黙って下を向いて作業する、
悠也(アホらし)
くだらない事ばかりしてくる結衣も、
先生「席について下さい」
先生は横目でこちらを見た、見て見ぬ振りいつものことだけど
先生「ホームルームを始めます」
先生「〜〜〜〜」
悠也「ふぁぁ〜」
眠い教室の一番後ろの窓際の席
太陽の光と風が心地よい
陽葵「ねぇゆう!見てカブトムシ!」
陽葵「本物見たの初めて〜!」
都会から来た君はカブトムシでさえも見たことがないと楽しそうにはしゃいでいる
悠也「東京には居ないの?」
陽葵「居ないって訳じゃないと思うけど、…見た事ない」
しばらく歩いていたら視界いっぱいに草原が広がっていた。
陽葵「わぁ!ひろ〜い!」
悠也「こんな所あったんだ…」
陽葵「え!ゆうも知らなかったの?」
悠也「うん、初めて見つけたよ」
陽葵「ねむい」
悠也「僕も」
陽葵「寝ちゃお」
悠也「そうだね」
僕と君はその場に寝転んだ
草の匂い、風、太陽の光、全てが心地よくて今なら何でも出来そうな気がした、本当に直ぐに寝れそうだ。
陽葵「すぅすぅ」
悠也「え、早くない?ww」
君の顔の辺りまで落ちて来た髪の毛を耳にかける、久しぶりにじっと顔を眺めた、やはり君の顔は綺麗だ、でもそれでて元気で可愛らしい何でだろうか
悠也「すぅすぅ」
浅野「起きて下さい。」
隣から小さな声で起こされる
悠也「んぅ〜」
浅野「知りませんからね」
隣の席の浅野さん、最近よく話しかけてくる、いじめられている僕にどうして絡んでくるのかよくわからない、
学校が終わると、みんな賑やかな中、一人で静かに帰る
陽葵の声が聞きたい、抱きしめて欲しい、また僕に笑いかけて欲しい
そう思った直後だった、
陽菜「今日の先生凄かったね〜」
美沙「ね〜」
陽葵に、声も、顔も髪の匂いまでおんなじだった
悠也「陽葵」
思わず大きな声が出てしまった
悠也「あっ」
美沙「何あの人、やばい感じの人?」
陽菜「もぉ〜そんな事言わないの!」
陽菜視点〜〜〜〜
いつも通り美沙と帰っていると、隣を通った先輩らしき人に「陽葵」言われたなぜだろう私の名前は陽菜なのに、でもそれよりどうしてあんなにも、寂しそうで、悲しそうで、悔しそうで、でも、嬉しそうな顔をしていたのだろう。
美沙「陽菜大丈夫?」
陽菜「あ、うん」
美沙「もしかしてさっきの人のこと?」
陽菜「うん陽葵って誰だろって思ってさ」
美沙「誰だろ?あんま気にしなくて良いと思うよ」
陽菜「そうだね!」
美沙「今日どこ行く?」
陽菜「駅前のカフェ行こ!」
美沙「OK」
陽菜「じゃあ何時もの所ね!」
いつもの所とは、私たちが家から一番近い十字路だ。
美沙「うん!じゃあまた後でね!」
陽菜「おっけ!」
そう言って私達は分かれた。