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1 - 「天才と馬鹿は紙一重」 「シャーデンフロイデ」

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2024年09月11日

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 「天才と馬鹿は紙一重」


「やぁやぁ汝よ」

二年生初日、仲の良い友達とまた同じになれて、新しい面子も増えて

さぁ、ようやく楽しい中学校生活が始まる、さぁ友達と遊びに行こう

そう思った矢先、

知らない女に話しかけられる、

え、何…?そう思い、辺りを見ても、皆気の毒そうな顔をして近付きやしない

その瞬間、僕は直感でわかる、あぁコイツ、嫌われてんだな。

嫌われてる…は酷いのならば、溢れ者、はみ出し者、変人…あまり変わらないか

まぁとにかく、僕はその瞬間コイツに興味を持った

「…汝、?っつか、初対面でオマエかよ…」

呆れた様にそう言い返してやる、と周りはざわざわと蠢き出す

汝ってお前って意味なの?知らなかったー

と、馬鹿共は騒ぎ立てる

「…はは、いいねぇ君、今まで汝って言っても誰にも伝わらなくてねぇ?」

全く世の中は馬鹿ばっかりだ!そう全員に聞こえるよう叫び、

周りを一蹴させる、何、コイツ…と文句を言った奴を睨み付けて、僕に向き直る

「友達になろう、えーと…あぁ、なんだっけ、君、目立っていたよね」

体育祭…いや文化祭に合唱コン…生徒会もか、君凄いねぇ

そう言いながら握手を求めるかのように手を差し出される

それを僕は振り払い

「悪ぃけど、僕仲良しこよしは求めてない、それがしたいならフツウになれよ」

そう吐き捨て、俺は鞄を取る、そう、元よりコイツに構う必要性なんてない

今日は友達とバスケをするんだ、早く行こう

「普通…ね、まぁ待ってるよ!桐崎くん」

名前、知ってるじゃねぇかよ。

そう思いながら、俺は下駄箱へと向かう、これからの楽しい学校生活に幸あれ

そう願いながら。




 「シャーデンフロイデ」


はは、と暗い部屋でスマホを持ち笑う女の姿がいたら、誰だって怖いだろうな

と、私は思う。それでも仕方がない、元から嫌いだったアイツが炎上した!

「どーせ、アタシの一言で変わる訳でもないし、いーよね、嫌いだったし~」

くす、そう笑ってアタシは文字を打つ

「不倫とかサイテー表に出る人間として終わってない?www」

「送信…っと、はは、コイツ、もっと燃えないかなぁ…笑」

アタシはそう思いながらスマホを暫く触っていると、一通のLINEが来る

「…青い鳥でお見かけして、凄く共感しちゃって!話しましょうよ!」

普通なら、此処で怖い、危ない、危険、そんな言葉が出て来てやめよう

と思ったんだろう、だが、今のアタシに理性なんか残っていなかった

「はい!是非!」

アタシはそう送ってしまう、

「ヒトの炎上とか不幸話、面白いですよねーヒトの不幸は蜜の味的な?w」

返されたその文章に、アタシはだよね!と思わず叫んでしまい、

急いで連絡をする

「分かりますwアタシ咄嗟に「だよね!」って叫んじゃいましたもんww」

このやり取りが、後々自分に降り掛かる、なんて、アタシには分からなかった

火の粉だって、ダメージがあるものだ、燃えれば煙が出る、火の粉が出る

近付くのだって、危ないんだ、なんて、そんなのアタシ、

「わかんないよ」

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