※nmnm注意
※紫桃 地雷注意
※桃視点
「やっと金曜日終わったぁ!」
「だな…w」
部活が終わり学校帰り。同じ部活帰りのいるまとバスに揺られながらそんな会話をする。
「……ねみぃ…」
「もう暗いしねー…」
いるまは俺の好きな人。だからこんな他愛のない会話をするのです実はらどきどきしている。
「…らん、ちょっと肩貸して…」
「…!?/…い、いいよ…!」
「ん、あんがと…」
いるまはそう言うと俺の肩で寝てしまった。まったく人の気も知らないで…
「スー…スー…」
「…/」
好きな人が俺の肩で寝ている。
そんな事実に心臓がバクバクしてはち切れそうだ。顔が自分でも分かる程赤くなってる。 今いるまに起きられたら大分まずい。
「…ん、」
「!?…/」
そんなことを考えているといるまが顔を動かし俺と向き合うような形になってしまった。幸いまだ寝てはいる様子。
「…やば…/」
「スー…」
「…」
可愛い寝息をたてて寝るいるま。普段はあんなにかっこいいのに寝ているときは小さな子供のように可愛い。そんなギャップに更に惚れてしまう。
「…いるまと付き合えたらなぁ(ボソッ」
一応俺なりに今までアピールはしてきたつもりだ。それでも鈍感なのかいるまは全く気付かない。
「…そろそろ気付けよぉ…俺ずっといるまのこと好きなんだけどな〜…」
はぁ…ま、聞こえるわけないよね…。
「…へぇ〜そうなんだ?」
「………え?」
突然寝ているはずのいるまの声が聞こえた。声の聞こえた方に目をやると綺麗な黄金色の瞳がこちらを見ていた。にやっと笑った口元からはいるまのチャームポイントともいえる八重歯が顔を覗かせている。
煽るようなその口調は先程まで寝ていた人のようには思えない。まさかずっと起きてた?
「え、もしかして起きてた?…」
「w…まあな、」
「うわ…最悪…//」
笑いながらそんなことを言ってくるいるま。でも俺からしたらそんな場合じゃない。起きてたってことは聞かれてた?…
「…で?」
「何?…」
「俺のこと好きっていうのは?」
「!?」
やっぱり聞かれていた。最悪だ。いるまは真っ直ぐな瞳で俺を見つめて聞いてきた。
「…やっ、それは…その〜…/」
「…」
(次は○○前〜次は○○前です〜
「!…ホッ…」
「…タイミング悪すぎ…」
「ほら!もう着くしこの話しは終わり!」
俺が口ごもっているといるまの降りる場所がアナウンスされた。これ以上追求出来ないと分かったのかいるまは渋々といったように降りる準備を始めた。
「…っし、俺降りるわ」
「うん、またね!」
「おう、じゃあな!」
挨拶を交わして席を立ち上がった。
「あ、そういえば…」
「?」
するといるまは何か思い出したように立ち止まり俺の耳元に顔を近づけた。
「俺はらんこと好きだから♡…ニヤッ」
「……ッ!?//」
「じゃ!w」
いるまは俺にそう囁くとバスを降りていった。
「…は?…//」
いるまが降りていった後、俺は一人混乱をしていた。一緒の出来事でまだ頭が追いつかない。でも…小悪魔で意地悪な笑みで、低音で色気のある魅力的な声で確かに言われた。
いるまが俺のこと…好き…?
「〜…ッ!/」
思わせ振りな一言を残して立ち去っていった意地悪なところ、でもそんなとこばかりじゃなくて普段はずっとかっこいいところも全部が大好き。
そんな相手から『好き』だなんて言われたら期待せずにはいられない。
「もう…ほんとにずるいなぁ…// 」
俺はそんな独り言を呟いた。
ふと目に入った窓には顔を真っ赤にした俺が反射をして映っていた。
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