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月明かりの下に煙が渦まく。ベランダから見える彼の後ろ姿はなんだかいつもより一回り小さく感じた。ふらふらと転けそうになりながらも今にも煙と共に薄く消えてしまいそうな彼に声をかける。「ニキ…」「…ん」後ろから抱きつくように腰に手を回しながら声をかけると彼は小さく体を震わせゆっくりと声を返した。「どーしたのぼびー」にぃっと薄く口を上げて笑う彼を見てなんだか泣きそうになった。誰よりもずっと近い距離で彼と過ごしているのに彼の気持ちに触れることが出来ない自分に嫌気が差す。ならせめて後ろは俺に預けても大丈夫と思ってもらえるようにと強く抱きしめ「俺もいるから大丈夫。」顔を背中に埋めながらそう呟いた。