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🌑「俺が代わりになるから」
T.O.P × SEUNGRI(G-DRAGONを守るための犠牲)/静かな狂気・自己犠牲・再支配
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夜。
ジヨンが眠ったのを見届けて、スンリは部屋を出た。
ギャラリーでT.O.Pと再会した数時間後。
彼がどこにいるか、なんとなく察しがついていた。
かつて、あの地下スタジオに通じていた路地。
忘れたくても、忘れられない空気。
5年経っても、記憶ははっきりと身体に刻まれていた。
扉をノックする。
少しの沈黙のあと──扉が開いた。
🔝「やっぱり、お前が来たか」
T.O.Pは笑っていた。
まるで、それが当然だと言うように。
スンリは、真正面から彼を見つめた。
🐼「ジヨンに、近づかないでほしい」
🔝「それで?」
🐼「代わりに、俺がここに残る」
🔝「……」
🐼「俺がそばにいるなら、お前もそれで満足だろ?」
T.O.Pは一瞬、黙った。
そして、静かに答える。
🔝「お前は、ジヨンを“守るために”俺のものになるのか?」
🐼「そうだよ」
🔝「じゃあ、もうジヨンは、俺の目の前に二度と現れないんだな?」
🐼「約束する。俺が二度と近づけさせない」
沈黙。
そして、T.O.Pがドアをゆっくり開いた。
🔝「入れよ。話は中でしよう」
スンリは、ひとつ深く息を吸って、その扉をくぐった。
5年前に逃げ出したあの檻へ、再び自らの足で。
⸻
🕯️その後
ジヨンは翌朝、目が覚めてもスンリがいないことに気づく。
置き手紙がひとつ。
🐼「ジヨン、俺は“ヒョン”を殺せなかった。
だから代わりに、俺があの檻に戻る。
これは罰であり、選択でもある。
ヒョンを見つけても、絶対に戻るな。
俺がここにいる限り、お前は自由なんだ」
涙が止まらなかった。
叫びたくても、声にならなかった。
その頃、
T.O.Pのアトリエの奥。
スンリは静かに椅子に座り、無表情のまま、T.O.Pの目を見ていた。
愛なんてもういらない。
ただ、ジヨンの未来を守るために、自分が消えることを選んだだけ。
🌓「今度は俺が助ける番だ」
G-DRAGON × SEUNGRI(T.O.Pの檻からの奪還)/裏切りの再訪・救出・決意の夜
⸻
🐲「会わせてくれ」
その言葉を、T.O.Pは静かに受け入れた。
場所は、あのスタジオと同じ路地。
ドアの前で、ジヨンが1人立っていた。
目の下には隠しきれないクマ、唇は噛みしめすぎて血が滲んでいた。
T.O.Pが開けた扉の奥。
そこに、スンリがいた。
痩せていた。
でも、生きていた。
何より──ジヨンを見て、初めて目に“色”が戻った。
🐼「……なんで来た」
🐲「約束、破った。悪かった。でも……お前が、犠牲になるなんて、俺が一番許せない」
スンリは顔を伏せた。
けど、その肩が震えていた。
🐲「……T.O.Pヒョン、俺らを、手放してくれ」
ジヨンが真正面から言った。
🐲「今度は俺が“盾”になる。スンリじゃない。俺が向き合う」
沈黙。
T.O.Pは目を閉じた。
そして、ふっと笑った。
🔝「ジヨン、お前ってほんと、最後まで俺を振り回すよな」
🐲「……」
🐼「いいよ。スンリ、出てけ。もう、終わりだ」
その声は、あまりにも静かだった。
怒鳴りもしなかった。
殴りもしなかった。
ただ、“手放した”。
それが、T.O.Pなりの──愛の終わり方だった。
⸻
🩶その後
スンリとジヨンは、今度こそ、完全にT.O.Pの元を離れた。
どこか遠い国、音楽とは別の静かな生活。
まだ夜になると夢を見る。
あの部屋の暗さ、T.O.Pの低い声。
けれど、目を覚ませば隣にはスンリがいる。
お互いの体温を確かめ合うように、朝を迎える。
スンリはまだ言う。
🐼「ジヨンヒョン、あれでよかったのかな」
ジヨンは答える。
🐲「よかったとか悪かったとか、もう考えるのやめよう。俺たち、選んだんだよ。やっと、やっと“自分の意思で”」
2人は壊れかけた過去を背負いながら、
でも確かに、今を生きていた。
これでこの話は終わりです
見てくれた方ありがとう!