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「アニキ〜〜! 」
「加賀美さ〜んっ!」
放課後、聞き慣れた声に振り返ると、そこにはやはり甲斐田さんと剣持さんがいた。
「剣持先輩、っ!」
私が駆け寄れば、剣持さんはにこりと笑って私の頭を撫でてくれる。
となりで甲斐田さんに駆け寄っている不破さんも抱き締められていて、にこにこと笑っている。
「あ、加賀美さんっ、来週の土曜暇ですか? 」
剣持さんは首を傾げる。
「ん〜…特に予定はありませんが…」
「ならよかった!もしよければ来週の土曜にこの4人でダブルデートしません?」
ダブルデート、という言葉に私と不破さんは反応した。
さきほど2人で『いつかダブルデートできたらな』と話していたからだ。
「したいですっ!」
私がそういえば、不破さんも口を開く。
「丁度俺等で話してたんすよ〜」
「ほんとですかっ?!じゃあ行きましょーよ〜っ!」
甲斐田さんもにこにこと笑って話す。
「じゃあ来週の土曜の〜…18:00にいつもの駅集合でいいですか?」
剣持さんが首を傾げれば、私含め3人は首を縦に振る。
「んふ、ならよかったです、」
「僕はこれから部活あるのでお先に〜」
なんて言えば、剣持さんは私たちに手を振って体育館へ走っていった。
そして甲斐田さんも続けて
「あ〜…僕もこれから用事あるんで!」
と言い残して帰っていった。
2人が去ったあと、不破さんが口を開いた。
「相変わらず忙しい人たちだね〜 」
「ですねぇ〜…」
うんうんと共感すれば、不破さんはくすっと笑ったあと、再び口を開いた。
「てかダブルデートめっちゃ楽しみなんやけど!!」
「えっですよねっ?!」
「えっよなぁっ、しかもさ〜っ〜〜、」
きゃっきゃっとひとしきり騒いだあと、私たちは解散をした。
楽しい土日になりそうですね、
なんてぼやきながら軽くスキップしてしまうぐらいには浮かれていた。
それが間違っていたんでしょうか?
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