今日は初めて1話完結の物語を書きます。お手柔らかにお願いします。
注意⚠️ 1部オリジナルキャラクターが出てきます、苦手な方は注意お願いします。(メインはまぜちぐなのでご安心ください!)
青=ちぐさ様 紫=まぜ太様 (他のアンプメンもメンカラ表記です)基本的にまぜ太様視点で進行していきます。
題名「君のニセモノに恋をする」スタートです。
俺は雨が嫌いだ。子供の頃は「雨だー!」なんて喜んでお気に入りの長靴を履いて外に出ていたのに、大人になってからは雨が嫌いになってしまった。全ては俺の大好きな彼女が姿を消した日から____。
紫 最近みんなスーツ着てるな、就活の時期か?
紫 懐かしいな、就活なんていい思い出ないけど…
その時俺はカフェの中に1人の女の人を見つけた。
紫 あの人…もしかして!
俺は一目散にカフェに駆け込んだ。
定員 いらっしゃいませ!何名様ですか?
定員 お客様?お客様!
俺は定員の問いかけを無視して女の人の席に走った。
紫 久しぶり!どこいってたんだよ!
そこには俺の見慣れた可愛らしい顔の女性が座っていた。
ただ、その人は驚いた顔をしてこっちを見ていた。
紫 なんか言えよ!何も言わず出ていきやがって!心配したんだからな!
青 あの…貴方誰ですか?久しぶりなんて言われても…
紫 は?!覚えてないのか?本当に言ってるのか?
俺の心臓の鼓動がドクっと大きな音を鳴らした。
青 すいません…何も覚えてなくて知り合いでしたか?
紫 俺の名前はまぜ太!お前の彼氏だよ!
青 彼氏…?私彼氏なんて居たことないですけど
紫 は、居たことないだと?記念日にケーキ食べたのも覚えてないのかよ!
青 ケーキ?記念日?何言ってるんですか、ナンパですか?
紫 ナンパ!?俺はお前の彼氏なんだよ!
青 だから彼氏なんていた事ないです!私モテないから…!
何度聞いても「彼氏なんて居たことない」と言い張る。
俺と過した1年弱は忘れてしまったってのかよ…!
定員 お客様…少し声を抑えてください
紫 すいませんでした!
俺は目の前の彼女に夢中で周りの声が聞こえてなかった。
青 すいません私時間ないので失礼しますね…!
ここで彼女を離していいのだろうか…後悔すると思った。
紫 もう少しだけ!俺に時間ちょうだい!
青 私、就活中なんです!なので失礼します!
紫 ならせめて連絡先だけお願いします!
青 やっぱりナンパだ…そういうの嫌いなんでさよなら
彼女は店を出ていった。間違いなく彼女だったのに覚えてないなんてそんなのありかよ…。
俺の彼女が居なくなったのは1年前のことだ。
俺が仕事に追われていた時1本の電話があった。
紫 もしもし?なんだるなかどしたの?
るな 仕事中にごめんね…最後に話しておきたくて…!
紫 今じゃないとダメ?忙しいから後にしてくれない?
るな そうだよね…ごめんね急にお仕事頑張ってね!
紫 はいはい、ありがとね
その時俺は気づけなかった。電話越しの彼女の声が震えていたことに___。
あれっきり電話を掛けても出なくなって音沙汰がなくなった。近所の人の話によると「夜中に女の子が荷物を抱えて泣きながら走っていくのを見たわ」と話を聞いた。
その時の俺は確信した、その女の子はるなだと。
紫 なんであの時ちゃんと話を聞いてあげなかったんだろ
俺はカフェの床に崩れ落ちた。
紫 あの見た目に声は絶対るなだ!あの時の対応が傷ついて話を聞いてくれなくなったのか?
俺は今すぐに謝りたかった…会いたかったあの人に。
その日の夜、またあの人に偶然出会った。
紫 あ!今朝の!
青 また貴方ですか!?今度は待ち伏せか何か?
紫 こんなに寒いのに待ち伏せするわけないでしょ?!
青 それもそうですね…すいません
その時俺は思った、名前聞いてなかったな。
素直にるなだって言ってくれるか分かんないけど聞いてみよう。
紫 名前教えてくれませんか?決してナンパとかじゃないので!
青 ……ちぐさです
彼女は少しためらってから言った。
紫 そっかやっぱりるなだよな。久しぶり____
俺は気づいた「ちぐさ」って言ったよな?
るなじゃない?ちぐさ?誰だそんな奴知らない!!
紫 本当にるなって名前じゃない?
青 るな…?そんな人知りませんね
紫 嘘だ…!やっと会えたと思ったのに
俺は道に崩れ落ちてしまった。この人がるなじゃないならるなはどこに居るんだ?もうこの世には居ないのか?
青 大丈夫ですか!?私なんかしました?
紫 大丈夫だよ…君はよく似てるね
青 似てる?一体誰に?
紫 俺の彼女だよ!1年前に姿を消したんだけどね
青 その人と私が似ていたんですね…
紫 そうだよ…君は凄くるなに似てる
紫 声とか_____
あれ?るなってどんな声だっけ?目の前のちぐさと声が重なって分からなくなる。
大丈夫だよな…俺まだ”るなを愛してる”よな?
それから俺たちは少し話をして就活に悩んでいたちぐさの悩みを聞いて少し打ち解けた。
そして連絡先を交換した。それから俺達は少しづつ会うようになった。
青 遅いよ!待ったんだからね!
紫 ごめんごめん!今日どこ行く?
こんなに距離は近いけど付き合っては無い。俺にはるながいるから。
紫 ちぐさの両親ってどんな事してるの?
青 お父さんは工場に勤めてるよ!
紫 お母さんは?
青 お母さんは…2年前に亡くなったから…!
紫 あっ…ごめん辛いこと思い出させて!
青 大丈夫!もう吹っ切れたから
青 ただお母さんが亡くなってからの1年間が特に辛くて
青 毎日リスカとかしてて…
紫 そうだったんだ…よくリスカとかやめれたね!
紫 そのまま傷つかなくて良かったよ!
青 そういえば私どうやってリスカ辞めたんだっけ?
青 あれ…記憶が曖昧に____(ドサ)
俺の目の前でちぐさが倒れた。救急車で運んでもらい病院に行った。
紫 先生!ちぐさはどうですか!?
先生 ちぐささんは1度この病院を受診した事があります
先生 いえ…ちぐささん本人と言うよりお母様がなんですが
紫 本人からお母さんが亡くなった話は聞いています
先生 それでお母様が亡くなった強いショックで亡くなってからの1年間の記憶が曖昧になっているんです
先生 それにちぐささんがリスカなどを辞めれた理由はもう1人の自分を産み出したからなんです
俺はその言葉がなぜかグサッときた。
紫 もう1人の自分を産み出したってなんですか?
先生 いわゆる二重人格というものですね強いショックでもう1人の自分が生まれたんだと思います
紫 その人の名前って分かりますか?
先生 それは本人に聞いてみてください…!
紫 ありがとうございました
俺はちぐさの病室に行ってみる
紫 ちぐさ!大丈夫か?
青 大丈夫だよ…ごめんね?
俺はさっき先生に言われたことを話してみる。
青 ……ポロポロ
紫 ちぐさ!?大丈夫?
青 ずっと気づいてたの!でも怖かったの!
紫 気づいてた?
青 分かってた!私の体にるなが宿ってる事くらい!
青 お母さんをなくして1年間立ち直れずにリスカとかしてた自分を守るために産み出した人格それがるなだった!
青 私の気持ちが落ち着くまでちぐさではなく、るなとして過ごしてきた!
青 そのるなが貴方に恋をした…!
青 でも私の気持ちが落ち着いてちぐさに戻る時貴方はるなを失った…私のせいで!ポロポロ
そうだったのか…それであの時「最後に話したくて」なんて言ってたんだ。
俺と会えなくなるのを分かっていたから声も震えて泣いてたんだ…!
青 私…貴方のこと好きになっちゃいました
紫 えっ…!?
青 ちぐさよりるなが愛されてる事くらい分かってるのにさすが私のもうひとつの人格、同じ人を好きになるなんて
青 もうどこにも行かないから!私を彼女にしてくれませんか?ポロポロ
俺はなんて返したらいいんだ…?俺は一体誰が好きなんだ?やっぱりるなか…それともちぐさか?
るなの事は本当に愛してた、1年間ずっと探し続けるくらい…!でも、ちぐさの泣く姿を見て抱きしめたくなった。
紫 ちぐさ…抱きついていいよ
ちぐさは俺に抱きついてからこう言った。
青 最初はただのナンパ野郎だと思ってたけど会ううちに優しさとか面白さが分かってもっと一緒に居たくなったんです!ポロポロ
青 救急車に運ばれながら考えていたんです!なんて言うか気持ちをどう伝えるか
青 でも…!何度考えても私を愛してもらえる気がしなくて
青 私よりるなの方が好きなはずだから!ポロポロ
青 諦めようって意識が遠くなっていく中考えてて!
青 泣かないようにって思ってたのに…ダメでしたポロポロ
青 だから…だから!るなのニセモノでもいいんです!
青 私に恋してください____ポロポロ
俺の中でこんなに必死に思いを伝えられたことはなかったし、泣きながらなんて相当好きなんだな俺の事。
俺はるなを”愛していた”。でもそれは過去で今は…!
ちぐさを”愛している”____。
紫 ちぐさ泣かないで俺も愛してるから!
「君のニセモノに恋をする」 end
コメント
1件
長いから見にくい所とかもあると思うんですけどご了承ください!これは私が好きなゲームを元にして描いてみました笑